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転生したらホムンクルスだった場合は合法ショタを名乗っていいですか?  作者: 茶色烏賊
領主様とホムンクルスの日々
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全員お手付き候補ですか、なんて思ってみたりするというものです

素振りを終えたら次は実践。

 二人一組になって打ち合いをするということなのだけれど、私を入れると人数が十一人になってしまうので、私はみんなの打ち合いを見ていることになった。つまり見学だ。


 まあ、素振りでは結構やれそうだなんて言ってもらったものの、今日初めて剣を持って素振りをした相手と、打ち合いをするのはちょっと危険だろう。

 彼らも、まだ見習いであるわけだし。


 その辺りで座って見ていたらいい、と言われたので、言葉に甘えて腰を下ろした。

 ちなみに体が疲れた感じはない。


 この体を作った先生曰く、そもそもの目的のためにそこそこ体力はある、という話だった気がする。とはいえ、この体にとっては生まれて初めてのランニングに素振りという大仕事のはずなのに、ちょっと体力がありすぎるのではないだろうか。

 それとも身体的な疲労を感じにくいということだろうか。


 疲れていてもそれを感じないというのは、丈夫であることとはまた違うことで、返って体を損なうことのはずだけれど。

 真実がどうあれ、そもそもの目的のためにはこんなに疲れにくく体力がある必要があるのだと考えるのなら、それはそれでなんというか言葉にしにくい。


 ああ、それで複数人対応なんてことも可能なのかな、といつぞやソムニウムに見せられた『可能性』について思い出して思考を止めざるを得なくなった。

 ゆっくりと首を振る。


 あれは、この体、ホムンクルスである個体の辿る可能性であって、私が選びたいものではない。

 自分がプレイする年齢制限付きゲームで選ぶ選択肢としてはやぶさかではないが、私個人がどうこうという点では避けたいルートだ。

 

 さて、とこれきり思い出したことに記憶のふたをするために、すでに始まっている見習い少年兵たちの剣の打ち合いに目を向ける。


 最初に彼らと対面した時に感じたのは、クラウス様の好みな少年たちなのではということだったのだけれど、こうして改めて見てみても、なかなか確かに好みそうな感じが否めない。

 私が知っているクラウス様の好みというのは、『少年』くらいなものではあるので、それだと人類のかなり多くが好みの相手にはなってしまうが、そういうことではない。


 誰も彼も、見目がいいのだ。

 大分見わけもついてきたので、それぞれの特徴もよく目に入る。


 マティアスは黒髪黒目のきりっとした感じ。このグループでは一番年齢が上にあたるあたりであるからか、みんなをまとめてひっぱる力もありそうだ。将来は是非、隊長と呼ばれる立場になって欲しいタイプだ。


 ペーアは薄い茶色の髪と緑の目。そばかすがやや目立つものの、彼の容姿を損なうことはない。マティアスに一歩譲っている感じはあるけれど、劣っているというわけではなさそうだ。なかなかによい並び具合。


 ザロモンは、濃い茶色の髪と黒い目。垂れ目が人の好さと穏やかさを感じさせる。それでいて、彼が振るう剣が一番大きく激しく音を立てているようだ。

 

 ソレンは赤茶の紙に茶色の目。剣の振るい方よりも、その足運びの軽さに目が行く。そういえば走っている時もずいぶん身軽そうな感じだった。剣より短剣やナイフの方が向いているのではというのは、私の勝手な印象だろうか。


 エッケハルトは茶色い髪だと思っていたけれど、光が当たるときらきら光ってもいる。濃い金色寄りの髪色なのだろうか。

 緑色の目は、知的な感じがある。これも勝手な印象だけれど、秘書として立っていると様になるタイプに育ちそう。


 ダニロは大人しそうに見える黒髪と茶色の目の持ち主。小柄な感じのせいだろうか。身長も私に近いくらいのような気がする。


 ライマルは挨拶をしてくれたのはダニロより後だったけれども、身長はダニロより上だ。金髪寄りの茶色い髪と青い色の目。それからなんだか、楽しそうな表情が会話の楽しいタイプに思わせる。


 オスヴァルトも金髪よりの茶色い髪と茶色の目。剣の軌道がなかなか鋭い一方で、何というか綺麗な型の剣だ。こつこつと真面目に練習している感じがしてしまう。


 ミカは癖っ毛のくるくるな茶色い髪と緑の目。何というか、姿だけ見るなら、彼も女の子に間違えられそうな容姿をしている。唇も薄いピンクでぷるぷるしているし、肌も綺麗だ。


 ケイは茶色い髪と茶色い目で、身軽に跳ねまわっている。みんなと同じ剣を持っているので、それはかなり重たそうだが、重いものを持ってもへこたれないし、それが楽しいとでも思っていそうだ。


 という感じに、眺めていると、近付く足音とともに座っていた私に影がかかった。

「どうかな、調子は」

 私にとも、彼らにとも取れる声の主は、クラウス様だ。


「クラウス様!」

 声を上げて、嬉しそうな顔を向けたのは、私以外の少年たち全員だった。

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