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10年前の未熟児
そう、これはシリアルではなく、シリアスな場面なのだ。
「そう、あれはあなたが産まれた時だったわ。私はあなたが産まれた時には目を見張ったわ。なぜならあなたは骨と皮だけの、体重が二キロにも満たない超未熟児だったんだもの。泣き声一つあげないでね。私は助産婦さんの方をちらっとみたの。そしたら、助産婦さんは何も言わずに悲しそうな顔をしていたわ。その時私は全てを悟ったの。私はどうしていいかわからずにただ頭の中が真っ白になってしまって。ただただ神様を呪ったわ。あー神様どうしてこの子をこのような運命にしたの?なぜこの子は産まれてきたの?って。そしたらあいつが現れたのよ。」母の回想はまだまだ続く。