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10年前の発端
「トイクルトゥインクル、この言葉をあなたが発した瞬間あなたは木っ端みじんに爆発の。だから決してどんなことがあっても言っては駄目よ。」母は10年前優しく僕にそう語りかけていた。
「トイク」!?
「ばかーっ!!」 母は今まで見たこともないような形相で私の口を激しく嵐のように塞いだ。母の目にはうっすらと涙が浮かんでいた。
「本当に爆発しちゃうんだから。」どうやら爆発してしまうというのは、本当のことだったらしい。だったら、だったら、
「なんでそんな言葉教えたんだよ!知らなければ発することもなかっただろうに。寝言でしゃべっちゃったらどうするんだよ!」
「あーっ!!」母はおっちょこちょいだった。
「あーっ!!じゃないよーっ!!」僕は力の限り叫んだ。