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嬉し恥ずかし痛い系な女の子  作者: 天丼よしお
11/12

10年前の条件

「わかったわ!じゃああたしの願い事を一つ叶えてみせて!そうしたらあなたが本物の天使だってことを信じてあげる。」ビシッと私はこの悪魔を指さして言った。

「はなからこっちもそのつもりで出てきたのだ。なのに随分と話が脱線してしまったものだ。お主もせっかちじゃのう。」いつの間にか年寄り口調になっている悪魔に続きを促す。

「お主のその幼子は放っておくともって3日の命であろう。その幼子を助けてしんぜる。お主の願いもそれであろう。」悪魔は得意気な顔をしてそう言った。なんか悔しい。悔しいがその通りなのだから仕方がない。もし、そんなことが可能ならばそれほど嬉しいことはない。しち面倒臭いこの感情。

「その通りよ。でも、本当にそんなことが可能なの?本当にこの子を助けてくれるならあたしはなんだってやってあげるわ!」私は心の底からそう言った。

「ふむ、勿論ただでという訳にはいかぬ。作用反作用の法則。エネルギー保存の法則。何かを得るには何かを失わねばならんのがこの世の掟じゃ。この子にはある枷を負ってもらうことにする。その枷とはこの子がトイクルトゥインクルという言葉を発してならないというものだ。もし、その言葉を発した瞬間この子は木っ端微塵に爆発する。」悪魔はとても面白そうにそう言った。

「そんな。とても恐ろしいわ。とても恐ろしいけど何もしなければこの子は3日の命なんですものね。勿論その条件を飲みますわ。勿論飲みますとも。でも、なんですね。とても嬉しいのですけども、やっぱりなんと言いますか、悪魔的な条件なんですね。」

「だから、その先入観をやめなさいといってるじゃないか。だって、あなた方は本当に何が悪魔で何が天使なんて判断できないのだから。」


こんなやりとりがあって、あなたはトイクルトゥインクルという言葉を発してはいけなくなったの。(回想終わり)

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