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嬉し恥ずかし痛い系な女の子  作者: 天丼よしお
10/12

10年前のあくまくん

「言ったな、お前、なんでもするいったな。」

気づくと目の前には矢印の触覚が日本頭に生やした紫色の意地悪そうな、いかにも悪魔そうなやつが立っていた。いや、そそりたっていた。

「あ、あ、あくまー!」

私は力の限り叫んだわ。だって恐ろしかったんですもの。

「うるさーい!」目の前の悪魔も力の限り叫んだ。

「うるさいよ、本当鼓膜が破れるかと思ったわ。200デシベルは出てたよ。あー今度から人間の目の前に登場するときは気を付けよ。でも君よく僕が悪魔だってことがわかったね。」

「そりゃわかるわよ、だってあんた見た目が悪魔じゃない。100人いたら100人あんたが悪魔だってことに気がつくでしょうね。頭に触覚はえてるし、しっぽもはえてるし。」

「そう、僕はご覧の通り悪魔だ。でも実は悲しいことに、天使なのだよ。」目の前の悪魔?は悲しそうな顔をして言った。

「はぁー?天使?あんたふざけてるんじゃないわよ!どっからどうみたってあんた悪魔じゃない!」私は心の底からそう言った。

「人を見た目で判断してはいけない!」悪魔は悪魔らしからぬ発言をした。

「私は天使だ。」涙ながらに悪魔は訴えかけてくる。なんだか私はこの悪魔のことが哀れに思えてきた。だが、ここで同情してはいけない。これは悪魔の手口かもしれないのだから。私は心を鬼にしてこう質問した。

「だったらあなたが天使であるという証拠をみせてちょうだい。」悪魔対鬼って訳だ。

「証拠?今まで私に出会った数多くの人々がその言葉を口にしました。だけどあなた方は何が悪魔で何が天使なのか本当にご存知なのですか?誰一人として本物の悪魔、本物の天使に出会ったことがないのではないですか?それなのに想像だけでどうして、私を悪魔と決めつけることができるのでしょうか?いや、できはしない!」そこまで一息で言ってしまうと、悪魔は息切れしたのか何やらはーはーいっている。ふむ、成る程この悪魔のいうことも一理ある。そこで、私はある妙案を思い付いた。

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