表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
嬉し恥ずかし痛い系な女の子  作者: 天丼よしお
1/12

人穴

 とある日とある朝、僕は散歩をしていた。僕は散歩が好きだ。散歩をしていると色々なことを考えることができる。非生産的なことや非生産的なこと。生産的なことはなるべく考えないようにしている。だって楽しくないから。非生産的、無駄なこと程面白い。それは大人にはわからないことだろう。例えば僕がどのようなことを考えているか?それはここでは割愛させて頂くとしよう。だってそれは今、大切なことではないから。今、本当に大切なことはマンホールから女の子が出てきたということだ。


 僕は人気の少ない裏道を散歩をするのが好きだ。だからその日も、人という人は僕くらいなものだっだ。塀の上で眠そうな欠伸をしている猫を除いて。

始め道の真ん中にあるそれは、ゴトゴトとしていた。かと思うといきなりバーンという効果音が似合いそうな開き方をした。そして、恐る恐る黒髪の少女が穴の中から地上を覗きこむようにして、伺っているのだった。思いっきり目が合ってしまった。こんなときなんて言えばいい?どうすればいい?歩みを止めることなく考え続けた僕が出した答えは、いつものように、いつものごとくポーカーフェイスを装い何事もなかったかのように目をそらし、そのマンホールを通りすぎることだった。それがレディに対するエチケットであり、マナーというものだろう。誰だってマンホールから出てくるところは見られたくないものだろうから。特に嫁入り前であろうレディにとっては。言い訳かもしれないけれど。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
HJ大賞2018
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ