嗚呼若き日々よ。
こちらは大変簡単に仕上げた小さな作品となっております故、閲覧時は過度な期待などはしないことをお勧め致します。
それでも構わない方は、どうぞゆっくり、噛み締めるようにお読みください。
青年。
境界人、所謂マージナルマン。
レヴィンによって名付けられた、上でも下でもない中途半端な存在。
子供か大人か。
大人であり子供である。
間に挟まれ、或いは境で押し上げられて。
つまりは不安定な時期。
これはある誰かの若き日の、ちょっとした思い出話。
◇ ◆ ◇ ◆ ◇
運動はキライ。
勉強もキライ。
会話もキライ。
疲労もキライ。
つまらないのはキライ。
退屈な時間もキライ。
そんなキライに囲まれた空間で群れ合ってゲラゲラ笑う輩もキライ。
オレは寝ていたい。
ずうっと寝ていたい、いつまでもいつまでも。
『キライ』を気にせずに済む行為が好きだから。
そんなオレも他人任せじゃあないさ。
あの空間から抜け出そうと考える。
親から、クラスメイトから、習慣から。
こういうことを考えていると、自然と時間が経つ。
楽しい、楽しい。
頭で考えていることは、どれもそれが前提条件。
楽しいことを考えるのは自然と楽しくなる。
ただ正直、正確には『楽しそう』で終わってしまう。
高校生の自分には時間がナイ。
実行する根気もナイ。
外に出る力もナイ。
要するに、どう考えようと空回りなのだ。
そして一番の原因は金なのよ、金。
金さえあれば。
静かなトコ、喧騒の激しいトコ、景色の良いトコ、どこへだって。
進める、進めるのだ、この足で。
決して弱き葦でなく、意志堅き足で。
あぁやりたいな、行きたいな、あぁ。
不意にキライなセンセイがオレを指して席を立たせ、叱る。
勿論これはキライなお説教だ。
そして心で小さくため息をつき、オレはキライな空間の中で思った。
――嗚呼、楽しい時間は終わった。
まず、こちらのような小さな作品までお読みになって下さり、誠にありがとうございます。
きっと力はそこまでないであろうとは思っていますが、何事も経験です、評価をして頂ければ今後の課題等になるので、どうぞ小さな評価でも残してくださると幸いです。
それでは読んでくださって本当にありがとうございました。