表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/10

08.さいごにかいたてがみ

君が、涙を零す。



零れ続けるそれを右手で拭っていたときに、左手に何かが触れていることに気づいた。

もったいないと思いながらも、気になってしまったので残された貴重な時間の中で、僅かに君から視線を逸らす。



私にあたり、はじける涙。

右手が触れる、君の滑らかな頬の感触。

ろくに力の入らない私を支える、君の腕。


そのどれよりも硬い、ひんやりとしたそれを見て、私はなんだか嬉しくなった。



やけに重たい自分の手を動かして、それを、握る。

ゆっくりと、だけど確実にそれを動かし、君に見せる。



泣き続ける君は、泣きながらも怪訝な顔をして、なんだかそれが面白かった。



「ラブレター、だよ。」



誰にも同じように優しくできた、残酷なほどに優しい君に。



私がどれだけ君を愛していたか、思い知るといいよ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ