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03.さいごにいったばしょ

走る、走る、はしる。



この足がもっと早く動いてくれないのが、私は怖くて仕方がなかった。

間に合わなかったらと、怖くて仕方がなかった。


あの人が恐ろしい人だってこと、私は身を持って知っていたから。

必要に駆られた場合にあの人が君を殺すくらい、簡単にやってしまえるだろうと私はわかっていたから。



ねぇ、何でこの足はもっと早く動いてくれないの?

何で、何で、なんで。


問いかけても答えはない。

当たり前だ、私は今走るのだけで精一杯で、言葉を声にしている暇なんてないのだから。



キョロキョロとせわしなく、あたりを見渡していた君が振り返る。

私を視界に入れた君は、ぱっと花咲くように、笑う。


それを見るのが、私は何よりも好きで仕方がなかった。



だけどそんな君の背後に、きらりと光る鋭いものを持った人が近づくのを見て、私は慌てて君を突き飛ばす勢いで、君の胸へと飛び込んだ。



「危ない・・・っ!」



君の腕の中はいつだって暖かく幸せで、そのぬくもりを味わえなくなることが悲しくて仕方なかった。

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