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黒蛇編1〜ブラックマンバ〜

終業式が終わった後、志門と時雨は帰路についていた。


「お願いがあるの…」


時雨の神妙な様子に志門は思わず身構える。


「実はね、SNSで知り合った人なんだけどね困っているみたいで、志門と一緒なら解決できそうなの。」


「分かった。まずは帰ってから詳しく話を聞こう。確かに時雨の事は心配だからな。」


時雨の頼みに志門は少し考えてから答える。


「志門、そうするね。」


ーーーー横浜市明星町明星駅前 13:38ーーーーーー


駅前で2人はその依頼人を待っていた。


「それにしてもおっせーな。1時半に明星駅前って言ってたんだろ?」


「うん、言ってたけどね。」


「もしかして騙されていないよな?同年代の女子とか言っといて実はおっさんとかじゃねえよな?」


志門は少し冗談混じりながらも心配そうに時雨に聞いた。


「それでどうなんだ?本当に大丈夫なのか?」


「う~ん、まあ大丈夫だと思うよ。私達より大人ぽいし……多分……。」


「おい!最後なんて言った!」


「何でもないよ。それより来たみたいだよ。」


時雨が言うように一人の女性が近づいてきた。


「あのーすいません。あなた時雨さんのお友達の方ですか?」


「はい、そうですね。」

志門は丁寧に頭を下げながら答えた。


「ねぇ志門、立ち話よりファミレスで話を聞いた方が良いんじゃない?」


時雨は辺りを見渡して提案する。

時刻は既に午後1時50分を過ぎており、昼休み終了間際だった為か店内は空いていた。

「そうだな。ここで話すのもあれだしな。」

「ありがとうございます。それではお言葉に甘えて……」


志門と時雨は近くのファミレスで彼女の相談を聞いた。

彼女はたるとという名で配信活動をしている中学三年生で、登録者数は5万人を越えているらしい。数週間前から誰かにつけられており、警察に被害届を出したが、取り合って貰えなかったとのこと。そんな時時雨にDMで相談したところ、自分の彼が何とかしてくれるかもと言われ相談しに来たという。


志門達は早速彼女から情報を聞き出すことにした。

「なるほどなぁ。最近何者かに見られている感じがするのか。なんか心当たりあるか?」

志門は腕を組みながら考える仕草をし、質問する。


「あるとしたら、数週間前、自分の配信に荒らしが来て、注意とブロックしたくらいですね。その後からです。」


「ふむぅ……。」


志門はたるとの話を真剣に聞いている。


「他に何か気付いたことはありますか?」


時雨は質問を続ける。


「いえ、特には無いと思います。」


「そうなの、分かった。」


話を聞き終えた後、志門と時雨はたるとを家まで送った後帰路を歩いていた。

「志門、どう思う?」


「そうだな、まずは話をまとめると、最近誰かに見られている気がして、数日前に警察に被害届を出したが相手にされなかったと。」


「うん、そうみたいだね。」


「それで、時雨はその犯人の心当たりはあるんだろ?」


志門は歩きながら隣にいる時雨に聞く。


「多分、ブラックマンバだと思う。」


「ブラックマンバ?」


「うん、有名な荒らしで、狙った人は必ずアカウントを消すまで狙い続けるんだって。だからそうじゃないかなって。」


「へぇー。それでどうやってそいつを見つけるんだよ。」


「それはね……考えてなかった。」


「まずはそこからだな…」


志門がそう呟いた時、背後から声をかけられた。


「話は聞かせてもらったよ。」


それは戦我原であった。


「戦我原…今度は何考えてるんだ!?」


「やだなぁ、君たちの話を聞いて手伝いたいと思っただけだよ。」


戦我原は志門の肩に手を置き、顔を近づけて囁く。


「君の力になりたいと思ってる。僕ならその問題を解決出来るかもしれない。」


志門は少し後ろに下がる。


「戦我原、お前は何を知ってる?」


志門は警戒しながら聞いた。


「僕は君達の味方さ。安心していい。ただ、知り過ぎてるだけだ。」


「教えてくれないか?」


志門は真剣な表情で言う。


「もちろん、構わないよ。そうだなぁ、ブラックマンバの荒らしで困っている人を助けるために力を貸す代わりに、一つ頼みごとを聞いて欲しいんだけど良いかな?」


志門と時雨は顔を見合わせると、志門が言った。


「分かった、お前の力を借りよう。」


「そうか…じゃあ決まりだね」





半年ぶりです。シンワです。

リアルが忙しかったので更新できませんでした。

今回から長編に突入しました。

結構時間かかると思いますが、よろしくお願いします。


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