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咆哮
もうどうしよもないんだね
また獣の咆哮が聞こえた
やっぱり僕の声なんて
到底思えないな
嫌だな目の前の黒い人はまだ居る
その後ろの人もまだ居る
僕にできることは無いのかな
あの黒い人にはしてもらってばっかりだ
僕も何か
そんな事を考えた時
耳鳴りが酷くなった
その耳鳴りの中に声が聞こえた
『僕が居なくなればいいんだよ』
頭の中をザラザラと傷をつけいく声がした
意味がわからなかった
『どうして暗闇に堕ちようとしないのそうしたら楽だよ』
そうしたら
黒い人が1人になる
『僕が1人になりたくないだけだよ』
声だけが響いた
黒い人から目を背けた
『僕のせいで誰かが傷ついてるね』
耳鳴りの中でも嘲笑っているのが分かる
それがどうしても許せなかった
そんな事ないって言いたかった
けれどどこかで考えていた
僕が黒い人と会わなければどうなってたんだろう




