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雨の日の御伽噺  作者: 雨月 千疾
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希望の光

島にいた

廃坑になり誰もいなくなった島

忘れ去られた島だった

当時は栄えてた通りも

シャッターがしまり

所々は歪んで潰れていた

人が住んでいた住宅団地も

壁が崩れたり

ハリが落ちていたり

蔦が這っていたりしていた

綺麗に整えられる様子も見えない

きっとこのまま朽ちるのを待つだけの島

曇り空が似合う島

建物の上に木がたっていた

そこまで歩いてみた

島の中は閑散としていて

何者の気配もなかった

木のそばによると木には実がなっていた

まだ生きている木だった

ふと溜め息がでた

なんでだろ感心してでたのか呆れたのか

死んでいる島の生きている木に感心した

よく分からない

曇り空を見上げて嘆息した

空が暗くなって夜を迎えた

静かだった町に人が溢れた

この世の人じゃない人

ここで屠られた人たちだった

うっすらと透けた人たちは

あちらこちらへと足を向けた

学校へ向かう人

商店街のお店を見てる人

商店街のお店で売っている人

人に忘れ去られたから自分たちで

華やかにしているみたいに見えた

記憶なんて曖昧なものだから

忘れるのが当たり前

それを寂しいと思うのは

違うのだろうな

その内にどこか海の上で

強い光が炸裂した

目をしかめた

薄ぼんやりと浮かんでいた人は

強い光に掻き消されるように消えた

光を見つめていると

高く高く登って行く光だった

『希望の光は照らすものを選ぶってね』

光を浴びて強くなれるもの

光を浴びて打ち消されるもの

様々いるんだね

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