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雨の日の御伽噺  作者: 雨月 千疾
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22/50

木の囁き

気づいたら

山の中にいた

なにも気配のない

うっそりとした山

これまで色んな所にいた

けどこんなに静かな所ははじめてだ

押しつぶされそうなほどの木が

葉を擦れあわせる

話してる、噂してる、笑ってる

ソヨソヨ、ザワザワ、クスクス

誰かをいるわけでもないのに

見られてる、監視されてる

『君は何をしてるの?』

木が囁いた

『君は悪い子?』

木が溜息をついた

『君は誰?』

木が呟いた

僕は木を見上げた

木は我関せずとソヨソヨ揺れていた

僕は木を背に歩き出した

森の奥深くへ

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