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雨の日の御伽噺  作者: 雨月 千疾
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20/50

赤い水たまり

廃墟のように

枯れ果てた街を歩いていた

沢山の朽ちた建物が

鉄骨を剥き出しにしながら

色々な方向に倒れていた

その元街の大通りだったような

道を歩いていた

誰も居ないのはいつもの事だけど

風の音しかしないのはつまらないな

建物の隙間を通り抜ける風は

ヒューヒューと甲高い音を響かせていた

少し歩くと空が曇った

ポタポタと空から赤い雨が降ってきた

見上げるとそこは倒れかかった

高い建物の下だった

落ちてくるそれは

空からではなく

その建物からだった

傾いた窓枠からは赤いそれが降ってきた

上から降ってきたのが溜まったのか

地面には赤い水溜まりがあった

上手く水溜まりに落ちなかったのが

地面に新しい模様を作っていた

僕はそれを少し眺めて

また歩き出した

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