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雨の日の御伽噺  作者: 雨月 千疾
18/50

壊れた心

ふと前を見ると自分がいた

自分の顔なんて知らないけど

確かにそこには自分がいた

顔とか形とかも分からない自分だった

ボクは言った

『花は落ちたら戻らないんだよ』

僕は返した

だったら新しい花を探す


またボクは言った

『割れた鏡は照らさないんだよ』

僕は返した

だったら新しい鏡を探す


そしてボクは言った

『壊れた心はなおらないんだよ』

僕は返した

だったら……新しい心を……?

『新しい心も探す?』

探せない

『じゃぁどうする?』

なおす

『なおし方知らないくせによく言えるな』


ボクは僕を睨みつけて消えた

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