21話 受勲する錬金術師
幻神歴2959年01月06日
領主からの呼び出しの書状が届いて一か月が過ぎ、予定の期日まであと一週間と迫った所でカレンはリールーから貴族に対しての接し方を付け焼刃で叩き込まれていた。
前回の行商と違い受勲となると礼儀作法が決まっておりそのような知識を何一つ知らないカレンはリールーに頼ったのだ
礼儀作法についてはなんとか急ごしらえながら最低限は間に合ったがどうしても解決できない問題が1つだけあった
カレンのフードだ。
マスクは呪いで外せない以上説明すれば解決するがフードだけは脱げない理由が浮かばないのだ、勿論領主からの受勲の手前フードをしたままなんて有り得ないのでカレンの玉兎族というのがばれてしまうのだ。
「やっぱりフードしたままじゃ不味いかしら?」
「ただの受勲なら立ち合いも居ないので誤魔化せますが皇帝陛下代理の領主からの受勲となると皇帝陛下の前に出るも同義なので不敬に当たりますね・・・」
最悪領主だけなら露見しても人柄から問題は無いかもしれないのだが立ち合いで不特定多数の者が参列する以上その場で玉兎族とばれるのは致命的で頭を悩ませている
「勲章とかいらないから辞退・・・って訳にはいかないわよね」
「それは論外です、不敬罪で斬首確実です」
「夜会巻きで誤魔化せるほど耳短くないしどうしようもないわね・・・」
カレンの頭上には30㎝程の黒いうさ耳があり夜会巻きで誤魔化そうにもとんでもない不格好になってしまいかねずそれはそれで問題だ。
「やはり事前に事情を説明して人払いしてもらう他無いですよ」
当初に浮かんだ妥協案でやはりそれしかなかった、ただこの場合錬金組合長のバージルにも伝えなければならなくなる。
自分の加入してる組合長にも知らせていないというのは不味いしそもそも領主と各組合長は繋がりが深いので通通だ。
「もう工房を構えた以上此処を離れたくないししょうがないわ。リールー、組合長に説明して領主様に説得して貰っていいかしら?」
この様な状況想定もできないのでこの報告でどうなるかリールーも不安だがこれしかない以上引き受けるしかなかった。
翌日、カレンは錬金組合の組合長室でフードを外し正体を明かす
「成程・・・玉兎族は初めて目にするが本当に兎の耳があるのだな」
バージルは役職柄亜人種は頻繁に見てきたがそれでも玉兎族は初めてだった
「先に行っておこう、私は役職柄亜人種族との繋がりがある。そもそも組合員にも亜人種は他にも数名いるしな、だから偏見は無い。だから領主殿への事情を説明するのも問題無い、私も領主殿も皇帝陛下同様亜人差別反対派だからな。安心したまえ。決して悪いようにはせん」
「有難うございます、それと今まで隠しててすみませんでした」
「それはしょうがあるまい、種族が種族だけにな。むしろこれからも隠すよう努めてくれ・・・所で1つ疑問なのだが尻尾もあるのかね?」
噂でしか聞いたことの無い玉兎族が目の前にいるのでつい興味本位で聞いてみたのだがとんでもない返事が返ってきた
「ありますよ、見ます?」
しれっと言うカレンが背中を向けローブを捲ろうとし横のリールーが此方を睨んでいるので咳払いして誤魔化す
「い、いや。結構だ、とにかく受勲式まで日も短い、私は今すぐにでも領主殿と渡りを付けるとしよう、リールー君、引き続きカレン嬢の担当を頼むよ」
慌てて話を締めて2人を退出させ席に付いて一息つく
「玉兎族か・・・ん? アシュリー? はて・・・なにか・・・なにか聞いたような」
大事な何かを聞いたような気がするが思い出せずとりあえず領主へと連絡を付ける
幻神歴2959年01月10日
受勲式当日、アシュリー工房に以前乗った馬車が付きダンが出迎える
コボルトとアマネも同席可能とのことで3人で馬車に乗りダンに段取りの説明を受けながら領主邸へ向かう
馬車が止まると領主庭には大勢の人が賑わっていた。市民・商人・貴族・他国の間者も入り混じれての大混雑だ
ダンの案内で領主邸に入る。この時点で儀礼は始まっておりカレンは事前に説明した通りフードを外す、コボルトもアマネも簡易な服なので仕込み武器等の心配はないのでそのまま貴賓室に案内される、やはり前回の客室と違い受勲ともなればリールーの前もった説明通り貴賓室で執り行われるようだ。
本来なら先程の大勢の人は貴賓室で観覧予定だったのだが領主の計らいで人払いをしてもらえた
マスクについては正体をばらす時に同時に説明してるので気にせず進む。
一際豪奢な扉の前に着くとダンが先に中に入り数分してダンに入室を許可される
玉座に佇む領主シャナードは以前の剽軽な人物とは別人で威厳溢れる厳かな人物に見えた
シャナードは前もって聞いていたがカレンのうさ耳を目の当たりにして一瞬驚くがそれもすぐに切り替え厳かに呼びつける
「カレン・アシュリー此処へ」
「はい」
作法により呼掛け以外に口を開いてはいけない
シャナードの10m程離れた一段下がった所で膝をつく、そしてその後方にコボルトとアマネも膝をつく
「其方の提供したポーション2種類は素晴らしい品で皇帝陛下も素晴らしいとお褒めくださった。よって此処に勲章と恩賞、そして皇帝陛下のお言葉を与える。まずは皇帝陛下より賜った星金功労記章を与える」
「本来ならアシュリー殿の功績は金貨を山と積んでも足りない程の偉業なのだが下位の者にこれ以上の報酬を出すのは国としてもアシュリー殿にも双方にとって体裁が悪いのでそれで納得してほしい、だが勲章は現在与えられる物から最高位の勲章を用意させてもらった。カレン・アシュリー此方へ」
ここで始めてカレンは立ち上がりシャナードの前まで行き改めて膝をつく
シャナードは大綬をカレンに掛け胸元に星金功労記章を付ける
「この先もその勲章に見合う働きを期待しておる」
「有難うございます」
そしてまた初期の位置に戻り膝をつく
「皇帝陛下直々の御言葉を伝える」
カレン・アシュリーの此度の功績見事である。
功績には及ばない報酬ではあるがそれを駆使して更なる精進と皇国への功績を上げてほしい
いつか賢者と呼べる事を期待している。
てっきり長ったらしい文言を聞かされると思ったらなんとシンプルな台詞だとカレンは驚く
(まぁ、有難いわ、こんな堅苦しい空気早く終わらせたいわ)
「続いて恩賞を取らす、ダン持ってまいれ」
本来この役目は専属の者が居るのだがカレンの素性隠蔽の為少しでも人目を省くためダンに代わってもらってる
カレンの前に恩賞が並べられる
金貨袋なのは分かる、そして想像だにしてなかった小型の見事な錬成台も分かる、だがその横にある首飾りが錬成台に見比べたら数段見劣りしてなぜ一緒に並んでるのか疑問だ。
「恩賞は見ての通りロック・フェザスター・シャルマーユ皇帝陛下から直々にシャナード・ガル・ルルア・ゲイツが預かった金貨5000枚と皇国で試験的に開発された小型の錬成台と秘宝ハルモニアだ」
(秘宝? ハルモニア? 聞いたことも無い・・・凄い値打ち物なのかしら?)
装飾に興味の無いカレンは幾らで売れるのかと不敬な事を目論んでいた
シャナードの本音を晒すなら国としては更に金貨を追加して皇国の気前の良さと恩で他国への流出という懸念を防ぐ楔を打ちたかったのだ。
カレンの功績のポーション2種は星金貨以上の途方もない価値を皇国にもたらすものでその際たるものが軍備の強化という国力の底上げに直結してるのだから万金でも足りない程なのだ、だがカレンの位がまだ下位なので他の組合や組合員の体裁に国に仕える錬金術師の手前、下位の者に与えられる物の中で無難な所を組合長と領主が頭を悩ませ金貨5000枚を皇帝陛下に提案したのだ。
そもそも下位の者がこれ程の功績を上げた前例が無いので国の首脳陣も現場の意見に賛成して、皇帝の計らいでせめてもと皇国錬金術研究所から試験運用段階の試作品と錬金術師ならだれもが欲するアクセサリーを付与された報酬となった。
当然だが下位の者でこれほどの報酬を賜ったのはカレンが初めてだ。
「そして私からもアシュリー殿にささやかながら一領主としてルルアの経済発展を促してくれた礼として私の治めるルルア内に限り住民税と間接税を免除とする。尚この特権は世襲ではなく、一代限りとする
加えて錬成道具と他国から輸入した珍しい素材の数々を送ろう」
当然この褒美も思惑あっての贈り物で、少し世事に長けた者なら直ぐに看破できるほどあからさまな程だ、そして当然カレンは気付いておらず素直に税の免除と錬金素材と聞きやったぁ♪ と喜んでいる
ルルア内での商売には税を免除するから他所の街に移ると損ですよ、だからずっとルルアに居てね。
つまりはこれだった
税の免除など貴族や一部の大商人に送られる特権だがカレンの重要性を考慮すると収められる税を切ってでも自分の領地に留めるほうが街の収益に繋がるのは明白、なので本当の感謝の気持ちとして送った物は道具や素材だ。
シャナードとしては一代ではなく永代でも良かった、いやむしろ都合がいいのだが流石に永代特権は貴族以外には与えられないので一代限りになった。
シャナードも当初金貨の報酬を考えたが皇帝陛下が金貨を賜った以上、一領主が同じ物を送るのは不敬になりかねないのでその分道具と素材に力を注いだ物となっている。
「最後に錬金術教導組合長のバージル・ギブソンと私で話し合ったのだがアシュリー殿の二つ名は今後の知名度を考慮して此方で決めさせて貰った、以降『智癒』のカレンを名乗ると良い」
二つ名がある事すらカレンは今知ったのだが本来二つ名は自己申告や周囲の噂から決まっていく物で組合が口を出すことではない。
だがカレンの場合、今回の功績で国内は勿論国外にも確実に名が知れ渡るのは時間の問題となり今後の進展も考慮して変な二つ名が付くくらいなら先に此方が決めてしまおうと組合長と決めた案件だ
(へ? 治癒? なんで魔道具関連の名前じゃないのよ!!)
カレンの不満を胸に領主はこの後国から頼まれたある些細な事をすることに気を病む
ダンに目配らせ合図を送る
(すまんがこれもお主の為だ、悪く思わんでくれ)
合図を受けたダンがカレンに向けて殺意をぶつける
一流の武人の殺意をカレンにあてた本音はカレンにどれ程の自衛手段、及び危機管理能力があるかを確認する為だった
そんな今まで一度も向けられたことの無い得も言われぬ恐怖感にカレンはパニックになり訳も分からずうさ耳は痙攣し泡吹いて気絶してしまう
しかも小水を漏らすという失態付きで
領主もダンもまさか気絶するとは想像もしてなかったので困惑し、一時中断してコボルトとアマネに身嗜みを整させる為退出させる
「・・・あれはどういう事だ? 気付かないならともかく気絶じゃと?」
使用人兼護衛役のダンには時折この様に相手の力量を図ってもらう事も有ったがこの様な事は初めてで領主も困惑する
「―――恐らくですが・・・悪意とは無縁の生活を送っていたのでしょう」
どのような生活を送ればそのような環境になるのか、それこそ人との関わりを一切断ち切った生活でもしない限り考えられない。そして子供ですら殺意を当てればいすくむ程度なのにあの反応はある種異常ともいえる。
「あれでは自衛は期待できんのう・・・」
国からの要望でカレンの力量を手段は任せるので図ってほしいとあったのだ
これはカレンに有事の際に戦力として見るのではなく国益に繋がる要人故に自己防衛がどれだけできるかの確認の為だ
「おそらく子供と競り合っても負けるかと」
そういうダンの額には珍しく冷や汗が浮かんでいた、その様子を見て領主は淑女に失態を晒させてしまった事に焦っていると取ったが事実は違った。領主の合図でカレンに殺意を向けた瞬間、一瞬、ほんの刹那だが背後に控えていたアマネから殺意でも敵意でもない、畏怖感を感じ取ったのだ
(あの者も幻獣と聞き及んでいたが一体・・・)
別室にてコボルトの遠慮の無い往復ビンタにより目を覚ますカレン
「おめぇ、なにやってんだ? 緊張のあまり気絶して漏らすとか笑いを堪えるのに必死だったぞ」
「・・え、なに、なんで私気絶したの? ってか漏らしたって・・・///いやああ!!!!」
カレンの悶絶からの可愛らしい悲鳴にコボルトは笑い転げ、アマネが母の如くよしよしと身嗜みを整える
(なによこれっ、なによこれ! どうなってんの?!、どこが褒美よっ。恥ずかしくて死にたくなるわ…もう帰りたい)
カレンのギャン泣きでもう帰ると言い張るのをコボルトとアマネの説得でなんとか嫌々ながら了承する
そもそも逃げ帰る訳にもいかず落ち着いた一行は貴賓室の前に戻り続きを再開する
が・・・双方に言葉が出ず重い空気が漂っていた
カレンは純粋な恥ずかしさから、シャナードは淑女にみっともない真似を晒させてしまった後悔と今後の警護についての不安から
が、こんな空気にカレンが耐えられる訳も無く、不敬にも返礼でも無く話し掛け、しかも内容も酷かった
「あの・・・もう帰っていいでしょうか」
皇帝代理の前でもう帰るなんて本来なら不敬罪なのだが・・・
「う、うむ・・表に先に伝えた素材を積んだ馬車があるので馬車ごと持ち帰るがいい」
シャナードも居心地が悪く、場の空気を換えたく退出を許可する
来た時とはまた違う意味で空気の重いカレンがトボトボとアマネに手を握られ領主邸を出ると衆人観衆から祝福の言葉が飛び交う
錬金術に疎い市民でもカレンの功績は明白でルルアの景気は向上し、市場や観光客が常に賑わうほど今ルルアはシャルマーユでも一押しの街となっていた
落ち込んでいたカレンもこの歓声には素直に驚き少し気持ちを持ち直し領主の用意したという荷台に見たことも無い用途も不明な素材が山と積まれてる馬車に乗り込み観衆を後にする。
カレンのポーション2種、正式名エーテルポーションとマジックポーションの功績によりカレンは中位を飛び越えて上位錬金術師に昇格
一年後のカレンの身分証
身分証明書
シャルマーユ皇国
錬金術教導組合 ルルア支部所属
商業組合 ルルア支部所属
氏名:カレン・アシュリー
年齢:25歳
性別:女性
上位錬金術師
最下位商人師
物質錬成D 生命錬成F 製薬錬成SS
商売技能E 交渉技能F 加工技能B
調合B 調理S 料理SS
上位の錬金術師に昇格し秘宝に新しい錬成台、そして見慣れぬ素材の山々、カレンはさぞ錬成に励んでいるかと思いきやその逆でポーションの錬成にすら四苦八苦していた
錬成台は素直に小型化され尚且つエーテル鉱も今まで使ってたやつの数倍もあり錬成の練度が数倍に跳ね上がり当初は大喜びした
が
問題は秘宝のハルモニアだった、所有者の魔力とエーテルを増幅させる効果があるとの事だがこれの効果が覿面過ぎて往来の錬成では失敗してしまうのだ
早い話、全然扱いきれていなかった。
カレンとしては効果は凄いけど扱えないなら意味ないし素材の足しにと錬金組合に売りに行ったのだがリールーに張り倒された。
その後最早慣れた光景で正座させられて1時間説教された
皇帝陛下から賜った秘宝を売るなんて不敬罪通り越して反逆罪に及びかねないと身に染みて叩き込まれた。
そんな事も有って皇帝からの贈り物を売る訳にもいかず、用途から飾り物にするわけにもいかず外出の際には装着しているが工房内で規定の錬成生産の際は外している、こればかりは徐々に慣れるしかないと手こずっていた
そして領主の用意した素材に関しては後に調べた結果、その殆どが薬剤に使用される素材ばかりでカレンの求める素材は殆ど無く、魔道具作成の意欲が我慢できずヤキモキしていた
そんなタイミングを見計らったようにある来客が訪れコボルトの牽制の声でカレンは察し工房を飛び出て店に顔を出す
「あ、いたいた。カレンちゃん勲章おめでと~褒章もさぞ一杯もらったんでしょ~?」
「待ってたわっカザネ! 今日は何持ってきてくれたの?!」
褒章の金貨5000枚はカレン・コボルト・アマネと3頭分してるので今のカレンは財布が潤っており、そして魔道具作成の意欲は溢れんばかり、カレンの興奮振りからコボルトはカレンの散財を諦め放置する事にした
「実はさ、ちょ~ち厄介な物手に入れてね、カレンちゃんガスタル結晶って知ってる?」
「え・・・知ってはいるけど、それはちょっと・・・」
予想外の名前が出てきてカレンは先程までの興奮振りが嘘のように興醒めした
そんなカレンの反応が珍しくコボルトが興味を示し尋ねる
「なんだよ、おめぇが引くようなやばいもんなのか?」
カレンの代わりにカザネが爆弾を投下する
「ん~やばいとうか用途がほぼ決まってて、戦術級魔法の副次効果で石が稀にこのガスタル結晶になるんだけど、まぁ簡単に言っちゃうと戦術級魔法関連に用いられる道具なのよね~」
「帰れ、今直ぐ帰れっ! おめぇはうちの工房を闇商にしたいのかっ!!」
コボルトの憤慨も当然で魔法には階級があり
天災級
厄災級
戦術級
最上級
上級
中級
下級
最下級
この他にも原初魔法や古代魔法があるが現在では行使できるものはおらず幻獣界の極一部が使用するのではと噂程度の位
そして人間が使用できる限界の魔法が戦術級でこれは戦争時にのみ使用を許可されてる魔法で許可なく使用もしくはまつわる道具を扱えば即極刑ものだ。
流石のカレンも戦争に関わる物騒な道具に興味は無く、今回は見送るつもりだった・・・
「なんだぁ、上位になったカレンちゃんならこの物騒なアイテムでも有効活用できると思って必死になって集めてきたのにそっかぁ、自信無ければしょうがないなぁ、シャルマーユ本国で錬成できる錬金術師がいるらしいから今回はそっちに持っていこ~っと」
あからさまな煽り、こんなものに引っかかるのは商人でも3流以下だ
「なっ!? 自信が無い訳じゃないわよ、私に掛かれば一級品の魔道具にしてみせるわよ! ただ、犯罪に関わるのが・・・」
「あれ、カレンちゃん聞いてないの~? 上位の錬金術師は申請すれば戦術級魔道具の錬成許可取れるよ」
本来上位になったらその辺りの説明を受けるのだがカレンの悪癖を知ってるリールーはあえてこの事は伏せていたのだ
カザネのが何枚も上手で5流以下の商人など手のひらでころころだった
「そうなの?」
公に許可が取れると知り縛りが無くなった今、創作意欲が沸々と沸き上がりカレンが乗り気になる
「おい、馬鹿やめろ、おい! アマネっ来い、こいつふんじばって工房に押し込めっ」
流石にこれはやばい流れと察してカレンを羽交い絞めにしてアマネに助けを請う
「はいはぁい、先輩どうしたんですかぁ」
コボルトの助っ人の登場だ
「この馬鹿戦術級に手を出そうとしやがってるんだ、さっさと工房に・・・」
「おおぉ~ついにカレンちゃんも戦術級の魔道具に関わるんですねっ凄いですぅ♪」
助っ人処か後押し役だった
そんなコボルトの奮闘も空しく、いつの間にかカレンの腕の中には薄気味悪い紫に輝く結晶の山が溢れておりカザネは用は済んだとそそくさと消えていた
なお今回の出費、金貨600枚
コボルトは学んだ、アマネももう駄目だと




