第8話 立派な兄ちゃんになるために 後編
2020/8/22 改稿しました
初めて入る森は、不気味だった。
昼なのにかなり暗いし、あんまり走らないうちからすでに入り口はもう見えない。
ケイトとサムが帰ってこれなくなった理由も、大人が口を酸っぱくして入るなという理由もよく分かる。
戻ったら、きっとすごく怒られるだろうなぁ…。
そう、オレと兄ちゃんは今森に入っている。
あのとき恐ろしいことを言った女の子は、アカシャという妖精だと名乗った。
ケイトとサムは森の中で帰る方向が分からずに、じっと隠れている。
だけど、森の奥にいたゴブリンがケイト達の臭いを嗅ぎ付けて向かってきている。
大人を待っていても間に合わない。ケイトとサムのところに案内するから、急いで連れ戻せ。
アカシャはそう言った。
オレと兄ちゃんは、最初はアカシャを疑った。
だって、入っちゃいけない森に入れって言う怪しいヤツだ。
モンスターの仲間かと思ってもしょうがない。
でも、結局オレと兄ちゃんはアカシャを信じることにした。
アカシャがセイの味方だって言ったからだ。
不思議だったセイの周りが勝手に綺麗になるのも、アカシャのおかげらしい。
それに、アカシャの声は抑揚がなくて冷たい感じだけど、セイのことを話すときだけ、ちょっと温かかったと思うんだ。
アカシャのことはオレと兄ちゃんにしか見えないし聞こえなかったせいで、一緒にいたみんなからはずいぶん反対された。
それでもオレ達は反対を押しきって、どっちに向かうかだけ大人達への伝言を残して森に入ったんだ。
アカシャを信じるってことは、オレ達が行かなきゃケイトとサムは死んじゃうってことだから。
そうしてオレ達は今、森を走ってる。
アカシャは、まるでオレと兄ちゃんが森で走れる速さを知っているかのように、無理のないギリギリの早さでオレ達を先導している。
オレも兄ちゃんも、辺りを見回しながら黙ってアカシャの後を付いてきたけれど、兄ちゃんがその沈黙を破ってアカシャに話しかけた。
「なぁ、あとどのくらいで付きそうなんだ? ちゃんと間に合うんだろうな?」
兄ちゃんの質問に、アカシャは先導を続けながら振り返ることもなく答えた。
「現在、半分を過ぎた程度進んでいます。少し際どい時間になってしまいましたが、間に合いますよ」
「そうか。…あと、信じていないわけじゃないけど、一応聞かせろ。ジルをなぜ連れてきた? オレ1人でも、いやオレ1人の方が早く2人を連れ戻せただろう?」
「兄ちゃん!?」
信じられないような兄ちゃんの言葉に、オレは思わずちょっと大きな声が出た。
兄ちゃんが行くのに、オレが行かないわけないだろう!
足手まといみたいに言われて、オレはムカッとしたけど、それ以上に悲しくなった。
「こちらの都合ですね。不測の事態が起こったときに、一緒にいてもらった方が守りやすいのです。それに、ジルが納得しないでしょうから、結局より時間がかかったでしょう」
「そうだそうだ。危ないところに兄ちゃん1人で行くなんてオレは許さないぞ!」
アカシャが言うように、オレは納得しない。
兄ちゃんに向かって、いーってした。
「ジルの話は分かったけど。不測の事態が起きたら守る? お前がか?」
兄ちゃんが疑ったような言い方をした。
アカシャはオレの手の平くらいの大きさしかない。
たしかに、コイツがオレ達を守れるとはとても思えないな。
「まぁ、そんなものです。いずれにせよ、たかがゴブリン。あなた方の安全は保証できます」
でも、アカシャは確実に守れるって言った。
ん? あれ? だったら…
「確実に守れる力があるなら、アカシャは最初からケイト達の方に行けば良かったじゃん」
オレは思い付いたことをアカシャに言う。
「今の私はあなた達以外の人間には見えません。守れても、連れ戻すことはできないのです」
「あ、そういえば。さっきもオレ達にしか見えてなかったな」
じゃあ、しょうがないか。
アカシャの声も姿も、オレ達しか気付いていなかったことを思い出した。
兄ちゃんも、そういえばって顔をしてる。
「さて、そろそろ着きますよ。あの木の根本に隠れています。ケイトもサムも、音で何かが来ることには気付いています。大声になりすぎない程度の声で呼んであげなさい」
ついに着いたらしい。アカシャが大きな木の根元を指差した。
そこは昼間でも暗い森の中でも一際暗くて、周りから見えにくくなっていた。
兄ちゃんが分かったと頷く。
「ケイト、サム! 助けに来たぞ!」
兄ちゃんがそう呼ぶと、たぶん声で兄ちゃんだと気づいたのだろう。大きな木の根本から、2人が弾けるように出てきた。
「アル! ジル! どうしてここが!? 助けに来てくれたの!?」
「ア、アルぅ。ジルぅ。ぼ、ぼくが悪かったの…。ごめんなさい」
2人はそれぞれ言葉こそ違っていたけれど、心底安心したというような表情だけは一緒だった。
サムの方はずっと声を押し殺しながら泣いていたのかもしれない。泣きはらした目をしてる。
駆け寄ってきた2人にすぐに合流した兄ちゃんとオレは、再会の喜びも束の間に捲し立てた。
「2人とも、無事で良かった! すぐに戻るぞ!」
「ここにゴブリンが向かってきてるんだ。急いで付いてきて!」
できるだけ短く伝えて、すぐに今来た方向に走り始める。
アカシャはすでに、オレ達を先導できる位置にいた。
「ゴブリン!? ちょ、何でそんなこと知ってるのよ? ここが分かった理由だって…」
「そんなことは後でも走りながらでもいいだろ! 急げ!」
サムは黙ってすぐに走り始めたのに、ケイトが余計なことを喋って走り始めないから兄ちゃんがキレた。
「そ、そんなに怒らなくてもいいじゃない…」
ケイトもバツの悪そうな顔をしながら、走り出した。
サムの表情を見るに、状況を理解して黙って走り始めた訳ではなさそうだけどね。
ゴブリンが向かってきてると聞いて、とにかく怖くてしょうがないから早く逃げたいって感じだ。
「先頭はジルだ。ケイトとサムはジルに続け。その後ろにオレが付く」
全員が走り始めたのを確認して、兄ちゃんが指示を出した。
オレ達は走りながら、その指示どおりにする。
ケイトとサムにはアカシャが見えないから、オレ達の間に挟んではぐれにくいようにするのか。
さすが兄ちゃんだ。
「ジル、サムはすごく足が速いけど、それでも貴方が全力で走ったら付いていけないわ。気を付けて走ってね」
ケイトがサムを気遣った発言をした。
「分かってるよ。そこはあまり気にしなくても大丈夫だと思う。大体、オレが全力で走ったらケイトだって付いてこれないだろう?」
ケイトはあんまり足が速い方じゃないからな。
「あ、足が遅くて悪かったわね! どうせ私はサムとほとんど変わらないわよ」
しまった。軽口を叩いたら、ケイトが落ち込んじゃった。
さっき見つけたときから思ってたけど、心なしか頭の上にある大きなピンクのリボンもしゅんとして見える。
4歳のサムをすぐに捕まえられなくて、森で迷子になってしまったことに責任を感じてるのか。
アカシャはたぶん、全員が問題なく付いてこれるギリギリの速さで道案内をしてくれてる。
来るときもそうだったし、今はそれより少し遅いペースだから間違いないと思う。
でも、だとするとサムの足は恐ろしく速い。
4歳のチビのサムがこのペースで森を抜けるまで走れるなんて誰も思わない。
何も知らなくて油断してれば、オレどころか兄ちゃんだってすぐにサムを捕まえるのは難しいかもしれない。
そう思ったから、オレはケイトを励ましてあげることにした。
「ま、まぁそう落ち込まなくても。ケイトの足が遅いんじゃなくて、サムが速すぎるんだよ。オレ達だって、ケイトの立場だったらサムを捕まえられなかったと思うぞ」
「そうそう。サムはきっと神様に愛されてる。4歳でこんなに足が速いなんて、誰も思わないさ」
兄ちゃんも続いてケイトを励ます。
「ぼく、神様に愛されてるの? よく言われるけど、ぼくには分からないの…」
サムは、自分では神様に愛されてるかどうか分からないらしい。
そういうものなのかな?
「サムは、神に愛された者で間違いありませんよ。駿足というスキルを持っています。常時発動しているので本人に自覚が生まれにくいのです」
銀色の光を散らしながらオレの前を飛んでいるアカシャが、丁寧に教えてくれた。
「へぇ、なるほどなぁ。お前何でも知ってるんだな」
「何でも知ってる? どういうこと?」
アカシャの言葉に反応してしまった兄ちゃんが、ケイトに突っ込まれてしまった。
ケイトは何か疑問があるとしつこく聞いてくるから、説明するのが面倒なアカシャのことはバレたくなかったんだけどな。
兄ちゃんに文句の1つも言ってやろうとして、走りながら軽く振り返る。
その瞬間、背筋が凍った。
振り返った顔を生まれて初めてのスピードで元に戻す。
心臓がバクバクと音を立てるのが分かる。
アカシャ…。アカシャに確認しなきゃ。
たった今兄ちゃんに文句を言おうとしたことだけど、それどころじゃない。
「お、お、おいアカシャ! 本当にこのままのペースで大丈夫なのか?」
「問題ありません。間に合いますよ」
アカシャはオレの質問に、さっきまでと全く変わらない抑揚の少ない涼やかな声で、事も無げにに言ってのけた。
あり得ない。この状況で、どうして全く変わらない物の言い方ができるんだ。
「ジル、どうした!? まさか…」
「アカシャって何? さっきからあんた達何を言ってるのよ…」
「ジル、後ろ見て驚いてたの…」
尋常じゃない様子のオレを見て、兄ちゃん、ケイト、サムの3人ともが後ろを振り返ろうとする。
「ちょ、待て! 見るな!」
まずいと思って3人を止めようと叫んだけれど、もう遅かった。
オレと同じように、3人は後ろを見て一瞬凍りついた。
そして、やっぱり同じようにすごいスピードで顔を戻して、猛然と先頭のオレのところまで走ってきた。
「ほ、ほ、本当にゴブリンが追って来てるじゃないの! どうすんのどうすんの!?」
「あああああ! 食べられる! 食べられちゃうのぉ!」
「おいアカシャ! 大丈夫なんだな!? 本当に大丈夫なんだろうな?」
振り返ったら、いつの間にか目視できる位置までゴブリンが近づいて来ていた。
これはオレ達をパニックにさせるには充分すぎる恐怖だった。
「落ち着きなさい。ゴブリンが見える距離まで近づいてきただけです。追い付かれはしません」
「落ち着けるわけないだろ! もし追い付かれたら死ぬんだぞ! だんだん近づいて来てるし!」
余裕すぎる態度のアカシャに突っ込む。
兄ちゃんもオレに激しく同意している。
「ぼ、ぼく、もうちょっと速く走れるの!」
「サムが大丈夫なら、ペースあげましょうよ! ねぇ!」
「アカシャ! どうなんだ?」
「アカシャ!」
もうすでに少しペースが上がって、アカシャに追い付きそうなくらいに近づいてオレ達は懇願する。
ケイトもサムもパニックになりすぎて、オレと兄ちゃんが見えない何かに話しかけてても、もはや気にしてる様子がない。
「今のままのペースが最も確実なのですが…。まぁいいでしょう。ここまで来ればどちらにせよ間に合いそうです」
少しだけ何かを確認するように考えた様子のアカシャが、ペースを上げることを許可してくれた。
「よし、ペースを上げるぞ! このままジルに続け!」
アカシャの言葉を受け取って、兄ちゃんがペースを上げることを決めた。
その後少しの間、オレ達はわき目もふらずに走った。
サムは短い足で、ときおり木の根などにつまずきそうになりながらもよく走ったと思う。
でも、ペースを上げたことで、森の入り口にたどり着く前にサムの限界が訪れそうになっていた。
サムは、いくら足が速くても、体力は普通の4歳とそんなに変わらないんだろう。
「はぁ。はぁ。ま、まだなの? もう無理なの…」
「頑張れ! もうちょっとのはずだ! もう少し頑張るんだ!」
後ろからサムと兄ちゃんの声が聞こえて、オレは走りながら後ろを振り返った。
少し前からペースが落ち始めた。
たぶん、一度は引き離したと思うゴブリンだけど、今は最初に見たときよりも少し近づいて来てる。
ゴブリンって思ったより大きい。人間の大人よりは小さいかもしれないけれど、オレ達子供よりはずっと大きい。
そして、思ったよりずっと醜悪な見た目だ。
猫背で、胴体に比べると脚と腕が短い上に細くて、痩せてるのに腹だけ出てる。
顔はしわくちゃのじいちゃんみたいで、頭は禿げてて、尖った耳だけ不自然に大きい。
一言でいうと、怖い。あれに近づかれるだけでも嫌だ。
「はぁ、はぁ。アカシャ、まだ着かないのか?」
前に向き直って、祈るような気持ちでアカシャに聞いてみる。
オレも、森に入ってから走りっぱなしで、かなりきつくなってきた。
「もう少しで入り口が見えます。もうすぐですよ」
「そ、そうか! 頑張れサム! あとちょっとだぞ!」
アカシャに聞いたことをサムに伝えるために振り向いたときは、ちょうど最悪の事態が起こってしまう瞬間だった。
「あっ!」
「あっ!」
「「ああっ! サム!!」」
最初はケイトの声だっただろうか。次にサムの声が聞こえた。
そして、木の根につまずいて盛大にこけてしまったサムを見て、オレと兄ちゃんの声が重なった。
全員がすぐに立ち止まって、サムの元に駆け寄る。
ゴブリンが近づいてくる。
「サム! 大丈夫か!? 急いで立つんだ!」
オレはすごく焦りながら、サムに声をかけた。
兄ちゃんも、ものすごく焦った顔をしてる。
ケイトだけが焦りながらも、どこか嬉しそうな気がしたけど、気のせいだろう。
「サム! 大丈夫?」
最初にサムの元に着いたケイトが手を差しのべる。
オレもすぐに追い付き、ケイトを手伝いサムを助け起こす。
「ジル、サムを頼んだ! もう間に合わない。オレがゴブリンを止めてる間に逃げろ!」
兄ちゃんは、サムを助け起こしてるオレ達を背にして、近づいてくるゴブリンに向き合った。
「ダメだ兄ちゃん!」
「アルぅ!」
「アル! ダメよ! 行っちゃダメ!」
オレ達はそれぞれ兄ちゃんを止めた。
兄ちゃんは最初から、いざというときにこうするために一番後ろに付くことにしたんだ…。
それが分かって、オレの目から涙が溢れてくる。
「いいから、さっさと行け! 入り口はもうすぐそこなんだろ? ちょっと引き付けたら、オレもすぐ行くからさ」
できる限り軽い調子を装って、兄ちゃんはオレ達を逃がそうとしてくれる。
でも…。
「無理だよ…。兄ちゃんを、置いていけるわけないじゃないか」
オレは走れない。
逃げなきゃ兄ちゃんの覚悟を無駄にするって分かってても、走れない。
涙が出るだけだ。
ゴブリンが近づいてくる。
「行けジル! サムとケイトを守れ! 戻ったらセイを守れ! 兄ちゃんの役割を果たせ!」
兄ちゃんがオレ達を庇うように背中を向けたまま叫ぶ。
「ケイト、サム、行って。オレは残る。兄ちゃんだけ残せないよ」
兄ちゃんの役割ってなんだよ。
セイの立派な兄ちゃんになるために、アル兄ちゃんを見捨てられるわけないだろ。
ゴブリンが近づいてくる。
後ろから足音が聞こえてくる。
ケイトもサムも、動かない。
「バカ野郎。お前が残るなら、もうあいつ倒すしかなくなったじゃねぇか…」
兄ちゃんの足が震えてる。怖くて震えてるのを格好いいと思ったのは初めてだ。
「2人で戦えば、倒せるかもしれないよ」
兄ちゃんの隣に立つ。
オレの足も震えてる。
ゴブリンが近づいてくる。
もう逃げても間に合わない。
後ろからの足音が大きくなる。
後ろからの足音?
後ろを振り向いた。
すぐそこには兄ちゃんにそっくりな、剣を担いだ茶色の短髪の大人が走ってきていた。
「父ちゃん!!」
オレの声で兄ちゃんも気づいたらしく、凄い勢いで後ろを振り返った。
父ちゃんは目が合うと、ちょっと狂暴な感じでニヤっと笑って、ジャンプした!
「よくやった! お前ら後で説教だ!!」
オレ達を飛び越えながら、誉めてるんだか叱ってるんだかよく分からないことを叫んだ父ちゃんは、そのまま空中で担いでいた剣を振りかぶった。
「クソゴブリンが!! うちの息子達に、何しようとしてやがる!」
父ちゃんが地面に降りながら剣を振り下ろす。
父ちゃんに恐れをなしたのか、ゴブリンは固まっている。
あんなに怖かったゴブリンが、一撃で真っ二つになった。
「おおぅ。なんか今日はスゲー調子がいいな。こんなに綺麗に真っ二つになるもんかよ」
自分でやっておいて驚いてる父ちゃんはどこか滑稽で、オレは力が抜けてしまった。
実はケイトは、サムがこける直前に父ちゃんがこっちに向かってるのが見えていたらしい。…言えよ。
兄ちゃんとケイトとサムは、凄い凄いと父ちゃんに群がっている。
父ちゃんは確かに凄かったけど、オレは一番格好良かったのは兄ちゃんだと思った。
その後、オレと兄ちゃんは大人を待たずに森に入ったことで死ぬほど怒られた。
でもその後、ケイトとサムの父ちゃん母ちゃんと、うちの父ちゃんからこっそり誉められた。
きっとオレ達が森に入らなかったら、ケイトとサムは死んでいただろうって。
アカシャはいつの間にかいなくなってた。
お礼ぐらい言わせてくれても良かったのに。
結局アカシャの言うことは全部正しかったな。
たぶん、父ちゃんが来ることまで知ってたんだろう。
今でもセイの回りはいつの間にか綺麗になってるから、近くにいるのは間違いない。
どうせ消えるからと思って、家の壁にありがとうって書いておいたら、母ちゃんと婆ちゃんにスゲー怒られた。
兄ちゃんはそれを見て腹を抱えて笑ってたけど、後で壁の文字が消えてたときは嬉しそうにしてた。
ちょっとズルいって思った。
兄ちゃんとオレは、ゴブリンを前にとった行動をお互い間違えてると思ってて、自分が正しいって信じてる。
ただ、だからってお互い悪感情があるわけじゃない。
兄ちゃんは、敵から弟を守れる立派な兄ちゃんになるために、父ちゃんに鍛えてもらうことにした。
オレは、兄ちゃんと一緒に戦ってセイを守れる立派な兄ちゃんになるために、父ちゃんに鍛えてもらうことにした。
まぁ、大体同じようなものかもしれない。