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異世界のヤツらに情報を制するものが世界を制するって教えてやんよ!  作者: 新開コウ
第2章 学園の支配者

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第65話 複合魔法

祝、ブックマーク400件突破!

読んでくださる皆様のおかげです。

ありがとうございます。

これからもよろしくお願いいたします!




「いやー、悪かった! みんなお疲れ様!」



 オレはダンジョン神殿の入り口の階段に座る皆に向かって声をかけた。


 皆に手伝ってもらったおかげで、ダンジョン神殿の周りの森は切り拓かれ整地されている。


 上空から見れば、森の中に正方形にくり抜かれた土地があるように見えるだろう。


 オレのうっかりが発覚してから数時間も経たないくらいでここまでできたのは、皆が頑張ってくれたおかげだ。


 もちろんオレも頑張ったけど、この後ガッツリ魔力を使う予定だから抑え気味にやった分、皆の負担が大きかった。



「疲れたの…」


「範囲が広かったから、もはや修行だったよね…」


「ガ…」


「で、これでいいわけ?」



 ベイラ、アレク、ミニドラ、ネリーがそれぞれ言葉を返してくる。



「ああ。バッチリだ。なぁ、アカシャ」


「はい。準備完了です」



 念の為アカシャに確認をとると、いつもどおりの抑揚のない声で返事が返ってきた。



「準備って何よ? さっきアカシャの凄さを見せるって言ってたけど、まさかここに一瞬で町を作るなんて言わないわよね?」



 ネリーがアカシャの言葉を聞いて質問してくる。

 するどいね。正解だ。



「そのまさかさ。一瞬とはいかないけどな。アカシャの力と魔法を上手く使えば、こういうこともできる」



 オレは特にアレクに見せるため、サングラスをせずに魔法を発動した。



「"都市創造"」



 "宣誓"を行い、指揮棒を振るうように腕を動かして"限定"を行う。


 ゴゴゴゴ…、という地響きが辺りに響き始め、段々大きくなっていく。



「じ、地震なの?」



 ダンジョン神殿の階段にうつ伏せになって、ダルそうに寝そべっていたベイラが飛び起きる。

 違うよ…。



「さっきならした地面が…」



 座っていた階段から立ち上がったネリーが、周りを見てつぶやく。

 そうそう。今、基礎工事中だからね。

 どんどん地面に基礎が出来上がっているのが見えるはずだ。


 地下でも上下水道とかを同時進行で作ってるけど。



「土魔法、石魔法、金属魔法、木魔法の魔法陣…。そうか。"都市創造"というのは複合魔法なんだね」



 オレの目に現れている魔法陣を凝視していたアレクが感心したようにつぶやく。


 正解だ。さすがアレク。


 "都市創造"という魔法陣があるのではなく、4つの魔法陣を同時に使っているだけ。

 それを術者がイメージしやすいように、まるで1つの魔法のように扱うことを複合魔法と言う。


 スラムの再生にこれを使わなかったのは、町をつくること自体を仕事にするためだ。

 雇用の創出に建設はもってこいだからな。


 だが、イザヴェルに求めるのは一刻でも早い貿易。

 仕事はいくらでもあるから、手を出せば時短できるところはガンガン手を出していく。



「小規模なら訓練次第でお前らでもできるぞ。アカシャにやってもらったのは設計と、設計図のイメージの補助だからな」



 例えば紙に設計図を書いて、それを見ながら魔法をイメージすればいい。

 アカシャと比べると、手間とイメージの精度が段違いになるだろうけど。



「地面から、町が生えてくるの…」



 ベイラが呆然とした様子で呟いた。


 四方八方で下から上に向かって建物ができていってるからな。

 まるで生えてきているように見えるだろう。


 アカシャからの設計情報どおりに作っているオレからすると、3Dプリンターで作られているみたいに見えるけど、異世界では共感してもらえるわけもない。





「よし、完成だ。複合魔法はこんな感じで上手く使えばすげー便利だから、同時に使える魔法の数は増やしておいた方がいいぞ」



 数分後、町を作り終えたオレはみんなに向かってニヤリと笑って言った。



「よく分かったわ! でも、これはもう便利って次元を超えてるわよ…」



 ネリーが周りを見て言う。


 そこには、オレ達が今いるダンジョン神殿を中心とした、1万人以上は住むことのできる防御壁まで完備した城郭都市が広がっていた。



「はは。今日は国から派遣された代官様をお迎えする日だからな。ちゃんとしておかないと」



 オレはネリーの言葉を笑い飛ばした。



「僕達を驚かせるつもりだっただろうに逆に驚かされるなんて、殿下が気の毒でならないよ…」



 アレクが疲れた感じの声を出す。


 殿下というのは、ノバクのことではない。


 浮遊大陸イザヴェルの代官として王が決めたのはまさかの人選だった。

 第1王子、ミロシュ・ティエム・スルトだ。


 驚くには驚いたけど、アカシャがいるオレ達はすでに知っていて驚き済みである。


 ミロシュ殿下はまだ会ったことはないけれど、今日会うのが楽しみだ。


 おそらくノバクと違って、話の分かる人だろうからな。





お読みいただきありがとうございます。



前回は久しぶりに感想をいただけました!

まさかの著名な方でビックリでした。

本当にありがたい限りです。

『平均値』面白いので、まだの方はぜひ読んでみてください。

私も他の作品はまだなので、この機会に読ませていただこうと思います。


ブックマークや評価もメチャクチャ嬉しいですが、やっぱり感想が1番嬉しいですね。

テンション上がりまくってます。

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― 新着の感想 ―
王族がノバックみたいなのばかりだと国が傾いてしまいそうですね♪
[気になる点] ダンジョン攻略時に収集した宝物の山分けいつするのかな?
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