表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
86/215

幕間 ぐーたらする

タイトル通りの回。



※指摘頂きまして、この話を幕間に変更させていただきます。

自分の中ではですが、本編に余り関わりが無かったり、時系列的に過去の話の場合を幕間としておりますが、完全に作者が独善と偏見で決めております。

ご理解の程宜しくお願い致します。


 1560年 八月 美濃 岐阜城 【視点:須藤惣兵衛元直】



 翌日明朝、俺に安藤が恐らくは内通しているだろうと言う事を話すと、半兵衛は京へと帰っていった。

 アイツは”軍監衆”の中でもトップだから、仕事がたくさんあるのだ。

 頑張って~。

 同時に、俺も色々と動き始め――るのは明日にして、とりあえず今日はゆっくりする事にした。


「ふぅ~…………ふっ!!」


 古出の屋敷に移動してから、時間を移動とかに充てて最近出来なかった鍛錬――それも型からやり直す。

 ゆっくり息を吐きながら、一つ一つの動きを確認しながら刀を振る。

 とは言いつつ、戦場で型なんて気にしてたら死ぬけど。

 基本的に足軽同士の斬り合いなどは泥仕合である。

 相手を押し倒して、馬乗りになって脇差を抜いて刺し殺す、とかな。

 三左殿や、柴田殿、丹羽殿ならばばっさばっさと斬れるんだろうが。


 俺も最近は”雑賀衆”を率いての奇襲戦だったり、工作活動だったりと戦場での斬り合いなんてしてないので、技術が落ちていないかが心配だった。

 鍛錬は一応熟していたが、最近は半兵衛の体力作りを手伝ったり、勝三や奇妙丸様、柊殿に武芸を教えたり仕合っているのを見ていたりと、『自分の鍛錬』は余り出来てなかったし。


 こうして自分一人で剣を振るっていると、師匠と生活していた頃の事を思い出す。

 もう十年位になるのか?

 器用で、でも性格は不器用で、優しくて、それでいて教えている時は無茶苦茶厳しかった。

 兵法に詳しくて、武芸にも、教養にも通じていた。

 多分何処かの家の家臣だったんだろうけど、どの家に仕えていたかなんて最後まで教えてくれなかった。

 ただ、やっぱり武士として生きたかったんだろう。




 なんて若干テンションが落ちつつ、昼餉を外で食べてから、午後は茶を飲みながら……てってれってれー! ほーしーがーきー!

 この世界に来る前だと絶対に食べなかった干し柿も、この時代ではご褒美である。

 干し柿を頬張ると、独特な甘さが口に広がる。


「うむ……美味い」


 軒下で横になりながら、手元に置いておいた兵法書を捲る。

 ウェブ小説とかライトノベルが読みたいなぁ……。

 この時代の娯楽の少なさと言ったら。

 歌を詠んだり、相撲取ったり、鷹狩りしたりとそんなもんばっかで、堅苦しい事この上ない。

 後は足軽の間で流行ってる賭博とか。

 この娯楽が少ない点だけは、不満である。

 仕方ないんだけどさ。




 そして夜。

 殆ど誰もいない古出屋敷である。

 なら、何をするかと言えば――


「良し、準備完了だ」


 そう、伊達政宗もやっていたと言われている料理である。

 作るのは寺から貰って来た豆腐を入れた味噌汁と、美濃の商人から買っておいた小麦粉と、何とか入手した卵、川で獲って来た魚で作る天ぷらである。

 豆腐はこの時代では僧の食べ物であり、滅多に食べる事が無いモノであったのだが、近くの顔見知りの寺に頼んで貰って来たのだ。

 天ぷらも、銃などと一緒に日本にやってきたが、卵が無かったりした影響で、大衆に広まったのは江戸時代。

 つまり、俺は時代の先を行くのだ!

 大学に通っていた頃は一週間の半分は自炊していたし、師匠と暮らしていた頃は自炊していたのだ。

 料理は得意である。

 そんな訳でレッツクッキング。

 今の俺はクッキング〇ァイター・(ハオ)もビックリの凄腕料理人 (気分)である。

 さぁ、俺の自炊力を見せてやろう!




「…………御馳走様でした」


 うむ、食べた食べた。

 そう言えば相手キャラクターを食べて「ごちそうまぁでしたぁ」とか言う格ゲーキャラがいたっけなぁ……懐かしい。

 ……というかホント何もせずに今日が終わってしまうぞ。

 非情に非生産的だ。

 仕事漬けだったから、俺も仕事中毒(ワーカーホリック)なのかもしれん。

 ……甲賀や伊賀の忍達からの情報を纏めるか、戦場に相応しいのがどこか調べるかな。





ブックマーク、評価宜しくお願いします!

ナカヤマジョウ様の『謙信と挑む現代オタクの戦国乱世』も投稿中。

読んで下されば嬉しいです。


https://ncode.syosetu.com/n6524ee/

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ