ー2日目ー
ー2日目ー
腹が減った、、、
昨日はチョコとお茶でなんとか腹を満たしたが、お菓子だけではだめだ、、
そういえば、小宮も神木も飲み物だけで過ごしていたよな。
でも、資金は500円のみ。例え飲み物だけでも生きていくのは辛いだろう。
かといって、品物を勝手に食べれば万引き行為になり、“罰”を受けることになる。
それはこのルールを書かれた紙に書いてあ、、、、、ん?
「神木さん神木さん、少しいいかな?」
「あ゛?」
昨日からお茶しか飲んでいないこともあり、ご機嫌斜めだ。
「何の用だよ?」
「えーとね、これいるかなーっと思って?」
と、差し出すのはチョコ。
神木はチョコを見て、顔を見て、もう一度チョコを見る。
「お前とは“貿易”は出来ないはずだか?」
「“貿易”ではなく譲渡」
「譲渡?」
「これ、あげるね」
そう言って無理やりチョコを渡し立ち去ろうと、背を向け歩き出す。
「待て」
後ろから神木に肩を掴まれた。
片方の手にはチョコを持っている。
「お前は俺を殺すきか?」
「どういうこと?」
そう聞くと、神木は手を離し一枚の紙を出す。
それはゲームのルール表。
「ここを見ろ。“禁止事項”には“泥棒行為”がある。このままお前がアルファにチョコを奪われたと伝えた時点で俺の“罰”が決まるだろうが!」
案外肝が小さいな。
「案外肝が小さいな」
「はぁ⁉︎」
しまった、声に出てしまった。
「確かに神木さんが死んだら、俺は小宮さんと“貿易”が出来て無事に生還できるけど、、、」
「お前、、、、よく本人を目の前にして言えるな?ちょっと、引くぞ、、、」
一歩下がりつつ、引きつった顔で言う。
「いや、隠すこともないし」
「てことは、俺を殺そうとしたことも白状するのか?」
「いえいえ、それは大丈夫」
「ん?」
そして、天井にあるカメラを向けて指をさす。
「あの角度からだったら、このやりとりが見えているはず。それを見たら無理矢理ではなく合意の上と分かるはず」
「なるほどな、、、それでも、、」
訝しむ目つきで神木は見る。
それは、まだ疑っている証拠。
「それでも、何故俺に譲渡する?」
意味はない。正直に言うとそうだ。
このことにより何かを得ることはない。いや、1つあると言えば神木の信頼だろう。
ここで、神木に対して借りを貸すことで何かがあるのかも、、、、ないかな?
やるなら小宮に媚びを売るべきか。自分と“貿易”をしてもらうために。
さて、何て言おうか?
「助けたかったから、、、、かな?」
「ん?」
「普通に考え出来ると500円じゃ生きていけない。俺はチョコ、小宮さんは水があるので何とかなったとしても、神木さんは違う。だからかな?これは俺が神木さんを助けたいと思っただけの、ただの偽善」
その場にいるのも恥ずかしくなってきた。
神木から距離を取るため歩き出す。
「ま、借りを作りたかったとでも思ってもらえたら、俺的には得なのかな?」
神木はやはり疑った眼をしていたが、おもむろにチョコの袋を破く。
そして、それを一口食べた。
「とりあえず、お前を信じてやるよ。だがな、このまま行けば確実に誰かは死ぬ。そしてその可能性があるのは俺と久我、お前だ。俺は死ぬわけにはいかない。だから、その時は、、、、」
「大丈夫、俺も死にたくないし」
そして、この日は会話を終えた。
まだ、ゲームは始まったばかり。
まだまだ、終わらない、、、、




