ー1日目ー
ー1日目ー
バックヤードで監視カメラの見ながら落ち込む。
その理由はゲームについてだ。
何故ならこのままでは、小宮としか“貿易”が出来なくなるからである。
その理由は、ゲームが始まってから少し経った時だった。
ゲームが始まり、ルール上は“貿易”を行えることになっている。
「えーと、どうする?」
沈黙を破る。
「誰もが死にたくないのは一緒なんだろ?なら、俺はあえて言わせてもらう。俺と“貿易”しろ!」
残った2人に言うのは神木。
言い方はきついが、これは好機なのか?
「はい!!」
手を挙げる。
それを横目で小宮は見ていた。
「おう!なら早くレジに行こうぜ」
と、2人で向かう。
俺は気になり振り返り小宮に聞く。
「あのー、いいの?」
「何がですか?」
「このままでは、負けるんじゃないのかな?」
「、、、、、それは大丈夫ですよ」
そのまま、小宮もレジに行く。
「、、ここがコンビニですから」
レジにはアルファがいた。
「おい、アルファ。“貿易”をする。俺と久我だ」
『分かりました。では、品物を置いてください』
俺はチョコを、神木はタバコを置く。
『神木様はタバコを久我様に。久我様はチョコを神木様にで間違いないですか?』
「はい」
「おう」
これで“貿易”ができる。これで死ぬことはなくなった、、、、と思っていた。
アルファの言葉を聞くまでは。
『では、久我様。年齢確認出来るものを提示お願いします』
「「は?」」
年齢確認?
「おい!どういうことなんだよ!」
『そのままの意味ですよ。タバコは未成年にはお渡しできません。なにせ、ここはコンビニなのですから』
「てことは、俺と久我の間では“貿易”が出来ないってことなのか?」
「そうなりますね」
それを言ったのは後ろで傍観していた小宮。
「久我くんが未成年なのは見て分かることです。そしてコンビニでは未成年に酒やタバコを売った場合、故意でなくても営業停止になります」
そして、2人を見てニヤッと笑った。
その後、神木は俺との“貿易”を諦めて小宮に“貿易”を持ちかけた。
しかし小宮は、
「まだ1週間もあります。それまでに、どちらと“貿易”をするのかを考えます」
と言って2人の前からいなくなった。
それから、小宮はレジの近くに座り込み、神木はタバコを吸いながら(ライターは買った)漫画を立ち読みしていた。
それを監視カメラの映像で見ながらポケットから財布を出す。
このコンビニに軟禁された時、携帯などの電子機器は取り上げられたらしいが、財布だけは3人とも持っていた。もちろん、金は抜き取られており500円が変わりに入っていた。しかし、カード系は入ったままになっていた。
もちろん、この場所では使い物にはならないのかもしれないが。(クレジットは神木が試していたが使えなかった)
とにかく、神木と小宮が“貿易”するのは止めなければいけない。それを監視するためにも、1日目は映像を見て過ごした。
ちなみに小宮は持っている水を、神木と俺はお茶を買った。消費税や端数が無かったのが助かった、、、
小宮、、、水・500円
神木、、、タバコ・ライター・お茶・300円
久我、、、チョコ・お茶・400円




