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始まるゲーム、止まらない疑心暗鬼

『それでは、ゲームに入りたいと思います。まずは、ルール説明の前に皆様には好きな品物を1つ選んでもらいます。制限時間は5分です、それではスタートです』

急に始まったが、3人ともすぐに動けなかった。だが、相手の目的が分からない今は命令通りにすることしかなかった。


小宮、、、2リットルの水

久我、、、板チョコ

神木、、、タバコ


それぞれの品を持ち先ほどの場所に戻る。

何を持ってきたらいいのか分からなかったが、とりあえず自分の好物のチョコにした。


『それでは、ルール説明をさせてもらいます。今から行うゲームは【コンビニ貿易】と言うサバイバルゲームです』

と、アルファは言ってから3枚の紙をそれぞれのに渡した。どうやらルールの用紙らしい。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

コンビニ貿易


〜ルール〜

まず始めにコンビニの品を1つ選んでもらう。

その品だけを使って1週間過ごしてもらう。

それ以外の物は使ってはいけないが、始めに選んだ品と同じものならいくつでも使っても良い。

あとは、参加者に500円を渡すので、ほかの品物を買うことができる。


〜禁止事項〜

暴力行為

万引き行為

脱出行為

泥棒行為

詐欺行為

それらを行った場合、罰を与える。


〜貿易〜

このゲーム中に必ず1回は他の参加者と品の交換をしなければいけない。

その品とは始めに選んだ物のみとする。

この行為を【貿易】と呼びます。

ゲーム終了時に1度も【貿易】を行っていなかった場合、罰を与える。

なお、【貿易】はレジにて行う。


このゲームの勝利方法は生き残ることです。

ただし、必ず1人は罰を受けてリタイアすることが条件です。

もしその条件を満たさずゲームが終了した場合、皆様に罰を与えます。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


『ルールはこの様になっております。何か質問はありますか?』


このルールは簡単そうで難しい。

まず、自分が勝利するためには“禁止事項”を相手に破らすか、“貿易”をさせないこと。

そして、ここには自分を含めて3人いる。すなわち、いち早く信頼を得て“貿易”をしなければいけない。もし、先に小宮と神木が“貿易”をすれば自分の負けは確定する。


てか、1週間もここにいないといけないのか?

しかも、金は500円のみ。下手したら餓死するのでは?

その点水を手に入れている小宮は有利という事になる。


「質問です。暴力行為や万引き行為などは分かりますが、詐欺行為とはどの様なことを指すのですか?」

小宮が冷静に質問する。まるで、ゲームを理解したかの様に。

『詐欺行為ですね。そちらは簡単に言いますと相手を騙して品物を手に入れることや私に対して騙すことを示します。例えば“貿易”を行うことが決まりましたが、品物を手に入れただけで相手に品物を渡さなかった場合などです』

「それはそもそも“貿易”になっていないのでは?交換することが“貿易”と書いているけど、、、」

俺も手を挙げ質問を行う。

『厳密に言いますと、レジにて“貿易”を行うことを許可された時点で“貿易”になります。その後の交換はご自身で行ってください。しかし、交換しなければそれも詐欺行為になります』


なるほど、交換しなかった場合、アルファを騙したことになるってことか。

ん?

「このゲームで“貿易”をする前に2人が“禁止事項”を行った場合って、残りの1人はどうなるの?1人じゃ“貿易”は出来ないよね?」

『そうですね。本当でしたらその時点で3人とも失格なのですが、私的には1人は残ってもらわないといけません。ですので、その場合は残った1人が勝者にします』


『他に質問はありませんか?なければゲームをスタートします』

「待て!」

今まで沈黙を守っていた神木が叫ぶ。

「この“罰”ってなんだ?」

確かに“禁止行為”や“貿易”を行わなかった人は“罰”を受けると書いてある。

『それは皆様も、見てきたではありませんか?』

当たり前かの様にアルファは言い放つ。

そして、懐から先ほどの銃を出し3人に向ける。

『死ですよ』


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