『第四部 登場人物紹介』
■ 犬飼颯太(現リリア・ノクターン)
元は現代日本のただの青年。
現実から逃げるようにゲーム世界へ没入していた。
そこでだけは、誰かを救うことができたから。
今、その“ゲームだったはずの世界”で、
リリアの記憶と意志を抱いて剣を取る。
逃げることもできる。戻ることもできる。
――それでも彼は、自分の選択でここに立つ。
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■ リリア・ノクターン(勇者)
この世界がまだ混沌に沈む前、
光を掲げ、最後まで“人々を守る道”を選んだ英雄。
その優しさは、同時に深い傷でもあった。
世界のために、仲間のために、そして愛した人のために。
彼女の“祈り”と“痛み”は今なお世界に刻まれ、
颯太の中で静かに息をしている。
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■ セラフィー・アストリアル(聖女/賢者)
光の教会に属する高位施術士。
戦場と祈りの狭間で生きてきた、静かな強さの持ち主。
失われたものを悼みながら、それでも前に進む人。
リリアの“変化”に気づきながらも、
責めることも問うこともせず、ただ寄り添う。
彼女は知っている。
優しさは、ときに剣より強いということを。
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■ ワン太(小さな相棒)
見た目は小さなぬいぐるみ。
だが、その胸には光の核が眠っている。
言葉を話さず、ただそばにいるだけ。
それだけで、何度も心を救ってくれる存在。
世界がどれほど戦いに濡れても、
この子は“日常のあたたかさ”を覚えている。
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■ ブッくん(呪われた古書)
かつて禁呪を帯び、人を狂わせた“悪書”。
今は関西弁で喋り、なぜか甘味にやたら詳しい。
愉快で、臆病で、ずる賢くて、それでも憎めない。
ページの奥には、まだ語られていない“記憶”が眠る。
本当に“ただの本”で終わる存在なのかは、
誰もまだ知らない。
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■ミルド=レーヴ六世(アルシェ王国・現国王)
大国アルシェを治める老王。
穏やかな笑みと柔らかな物腰で人々に親しまれているが、
ときおり子供のように甘味へ心を躍らせるお茶目な一面も持つ。
しかしその眼差しは老いてなお鋭く、
王都ミルフェリアに眠る“言葉にしてはならない何か”を静かに見守り続けている。
その正体や目的を語ることはない――
ただ、世界がかすかに揺らぎ始めていることだけは、誰よりも早く察していた。
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■ ガルド=アイゼン(魔王軍第三将/氷槍騎士)
魔王軍に名を連ねた、寡黙なる氷槍の騎士。
凍土の戦場を一人で制圧してきた実績を持ち、その槍は“触れれば終わり”と恐れられていた。
忠誠は揺るがず、任務に私情を挟まない、典型的な軍人。
――だったのだが。
六翼の光が降りたその瞬間、
彼の戦歴は、あまりにも静かに終わりを告げた。
記録上は強敵。
実戦では――運が悪すぎただけである。
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■ リゼル=フロスト(氷華の令嬢)
魔族貴族の名家に生まれた、優雅なる氷の魔女。
社交界では完璧な淑女として知られ、冷静な判断力と高位氷術を併せ持つ実力者。
基本的に誇り高く、無謀な戦いは好まない現実主義者。
ただし――
“勝てない相手からの撤退判断”だけは、異様に速い。
優雅に微笑み、丁寧に一礼し、
そして誰よりも早く戦場から消える。
それもまた、彼女なりの生存戦略である。
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■ レオ=ヴァナス(魔王軍御曹司)
魔王軍の中枢に連なる名門の後継者。
冷静沈着、端正な容姿、そして隙のない話術。
表向きは、すべてを見通したかのような余裕を崩さない完璧な男。
だがその実、
“想定外のバグ案件”に遭遇すると内心はわりと大騒ぎになるタイプ。
リリアに対して抱く感情は、
征服欲か、執着か、それとも――。
本人ですら、まだ名前をつけられていない。
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■カルマ=ヴァナス(魔王)
倒された“はず”の魔王。破壊ではなく再構成を志向する異端の理。
その鼓動は、《創律の檻》のさらに奥で、いまも静かに脈を打っている。
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■世界律
法であり牢。魂と記録を管理する無機なる意志。
ただし、ふたりの絆だけは、その演算の外側にある。
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■《創律の檻》
終焉の地。灰と静寂のあいだで、氷の底の火がかすかに呼吸する。
帰還の門は、いつだって“決意”の先にひらく。
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■その他の敵たち
かつてリリアに挑んだ魔族たち。
炎を放つ前に斬られ、詠唱を始める前に吹き飛ばされ、
「俺が真の──」と言いかけた瞬間にはもう光になっていた。
──だいたい秒殺。
たぶん、彼女の手加減はまだ誰も見たことがない。
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詳しくは
・『勇者リリアとレベル999のモフモフぬいぐるみ』
Eden Force Stories I (第一部)
・『勇者リリアと迫り来る魔王の軍団』
Eden Force Stories II(第二部)
・『勇者リリアと記憶の王都ミルフェリア』Eden Force Stories Ⅲ(第三部)
をお読みください。




