モンゴル大陸
大陸で一番尊敬される番組MCのためのマイクだ。表面が高級スポンジで覆われている。いつだってマイクはビシギマったMCの声を拾うため、撮影スタジオに用意されているものだ。
「~~~ッ!! ?~~ッ~? !!!?~~!?ッ!」
言っていることはさっぱり分からん。でもテンポが極上だから、喋るテンポが極上でありさえすれば、大陸で一番尊敬されることもやむなしってわけだ。そして僕は気が付いていた。MCのマイクのスポンジが、飛来した唾を吸収し徐々に膨らんできていることを誰よりも早く気が付いていた。だが一方で僕は大陸中からいじめられていたのだ。きっと誰も信じないだろう。登った太陽は動物性の黄色を放ち、流れる雲には芝生が生い茂っていた。今日も大陸は平和なのだと、大陸にいる誰もがそう確信するような美しい朝が外の景色一杯に降り注いでいた。
「~!~!~~!?ッ ッ~~~~~!!!ッ??~~~……ッ!!」
僕がテレビモニターの電源を切る頃には、通学路である山間に学生服やランドセルがごった返していた。赤い首輪でヤギを連れている奴もいる。僕は黄色い旗を振りながら、向こうからされた元気なあいさつに大人びた覇気のないあいさつを返していた。登った太陽は動物性の黄色を放ち、流れる雲には芝生が生い茂っていた。
『大きい白い雲中学校校歌
うぇないますたあんど まばっくとぅーざしー
あびっぐほわいとくらあうど るっきんらいだうなっとみー
さうんどおぶださああん ぺっしんまいあいず
えぶりい しんぐずくりあ えぶりい しんぐずぶらいと
びっぐほわいとくらうど びっぐほわいとくらうど
びっぐほわいとくらうどおんみー
びっぐほわいとくらうど びっぐほわいとくらうど
びっぐほわいとくらうどおんみー』




