序章第八節
「うん?」
カーテンの隙間から光差し込む、その光に目を手で覆い隠しながら辺りを見渡す。
机といすがある部屋うろ覚えだがここは昨日まっで私が眠っていた部屋だとわかる。
「私は、ええっと、、、。」
記憶があいまいなようでよく覚えていない。考え込むと昨日はファフニール様のところにいって
私自身に何が起きたかを説明してから、それで、、、、、。
ズドオオオンン、、、
「な!何!?」
思い出そうとしたとき部屋の外正確には屋外で大きな物音と地響きが鳴り響いた。気になった私は
部屋を出て音の発生地点に向かい外に出ると。そこには巨大なイノシシが横たわっていた。
「これはいったい。」
外は朝日が昇ろうとしていた早朝にまだ木々の影は長く影を伸ばしていた。季節的には春だが、
まだこの時間帯は肌寒く肩を震わせている、イノシシに朝日が当たり始めてようやく全体像が見えてきた。
大きさは5メートくくらいだろうか高さだけなら私自身の三倍近くはあるように見え口元には鋭き牙が4本生えている。
こんな大きなイノシシは私は見たことがない。私が驚いているとそのイノシシの頭のほうからひょっこりと一人の男性が
顔を出して私をみた。
その男性は私を助け、小屋の持ち主で魔人とファフニール様に紹介されたヴァンだった。
「お、おきたか。」
私に気が付いた彼はそう返してこちらに近づいてくる。その姿は右半分血まみれでとても恐ろしい姿に見えた私は、
思わず半歩後ろに下がっていしまった。それをみたかれが「わるい。」と言っててて右手を前に出すとそこに樽が出てきた。
その中には水が入っているようで一緒に出現した桶ですくい体を洗い始めた。
「このイノシシはヴァンさんが倒したんですか。」
「ああ、なかなかの歯ごたえだったよ。なかなかにうまそうだろ?今日はイノシシのステーキだな。」
と彼が手にナイフを持ってイノシシの解体を始めている。
彼はこの巨大なイノシシと戦い事も無げに倒してしまうほどの男なのだと思った。もしあの騎士と戦ったらと思ってします。
少なくとも彼はうちの村にいた人全員より強いのではないかと思ってしまった。そう、彼ならあの騎士を倒してくれるのでは
そう思ってしまった私はそこでハッとする。
(私は、また逃げてしまったのか、村から逃げて何のために生き延びたのか。なんの関係もない人に私自身の問題を
解決させようと思ってしまった。)
これまで大人たちの影に隠れて過ごしてきた時間私自身はいろいろと臆病になってしまったと思った。
ここで他人に頼んでしまっていいのかとこの問題は私自身が解決しなくてはならないのかと。そして今私には力がない
みんなの仇を取れる力が。今私自身の答えが見つかり自然と頭が下がった。
「お願いします!私に戦い方を教えてください!!!」
ヴァンに向かってありったけの声を張り上げた。自分でもこれほど大きな声が出たのに驚いた。そして頭を下げて頼み込んだ
彼は答えた。
「いいよ。」と軽い声で答えが返ってきた。
目の前には必死の形相で俺に頭を下げた。その顔はまさに藁にもすがる思いなのだと理解した。必死にここまで逃げてきて
満身創痍の後悲しい現実を突きつけられて生きていることに絶望してしまったのではないかと俺自身考えてしまった。
「戦い方を教えてください!」
彼女自身が俺に対しそう言ってきたことは喜ばしいことだとおもう。何か目標を持つだけでも生きていけるのなら
たとえそれが復讐だとしても、俺は彼女自身に対して責任を取らなくてはならないと考えていた。
「いいよ。」と答えたのもそんな思いがあったからだ。と言っても教えるほど俺自身も利口ではないがとりあえずここでの
生活と、彼女自身についていろいろと知らなくてはならないそう思いまず初めにこちらに来るよう手招きをしてナイフを渡す。
「とりあえず、解体をしてみようか。」
立ち上がりそう促しイノシシの解体を教えることからはじめた。ナイフを手に先ほどまで俺がやっていたことを教える。
どうやら、初めてやるようで、俺もナイフを取り出し隣に座り教える。皮を剥ぎ内臓と血を、取り出した寸胴に放り込んでいく
「こうゆうことは初めてか?」
「は、はい初めてです。」
「この内臓はソーセージかな、なかなかうまいぞ。」
「食べ、るんですか?」
持っている内臓を嫌な顔をして見ている。ジビエが苦手なのかと思い聞いてみると。
「私、調理とかしたことがなくてそれで。」
「なるほど。」
申し訳なさそうにうつむく姿はまだ子供といった感じに見えた。不安と怯えを感じる。
以前の生活がどんなだったかは知らないが、ここではそうもいってられない。
「まあ、だれしも初めてはあるよ。少しずつ慣れていこう。俺だってそうだしね。初めてのころは大変だったよ。」
しみじみ思う、最初はどうしたらいいかわからずに失敗も多くしたしなかなか腹の膨れる日も多くなかった。
動物はもちろん、果物や山菜といった知識は最初はなかった。しかし何とか食べられるものを次第に見つけていく
ことができたのは、先人が残してくれた本のおかげだった。あの家には多くの本があった。この森で生息する動物の解体方法や、
森で食べられる果物や野草が事細かく記されてあったのを読みながら実践していったのだった。
「まずはこの森で生きていくための知識を体力を身に着けよう。そうすれば戦い方もわかってくる。」
「わかり、ました。」
少し不満なようだが、基本をしっかりと教えるためにまずはあの本を読んで、この森でも問題なく行けて行けるように
なればおのずと強くなるだろうと考えながら、朝食を作りながら不慣れな手つきで書いた肉をさばいているファナの姿を見るのだった。
「取り合えず、飯にしようか。肉や果物しかないけどな。」
「いただきます。」
今日の朝食は、ブドウ?と作り置きしていたソーセージを山菜、サンチェのようなもので挟み込みながら食べる。穀物の食事がないのは残念だが
この場所ではこれが精いっぱいなのだ。
「どう?旨いか??」
「はい、おいしいです。」
「それはよかった。午後からは水場とかいろいろあんないするよ。」
「わかりました。」
まだお互いにぎこちないが、これからのことを考えながら食事を続けるのだった。




