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第三章八節

 日も傾き空が赤く染まる。山の影で暗くなる山道。

 周囲には鳥の声も動物の気配もしない。その原因はこの異様な気配が周囲に満ちていたからだ。

 そしてその気配を作り出しているものが今俺の前へと現れる。

 

「・・・・・。」


 格好は俺の足元に転がっている者達と同じ区黒装束にマントを着て深くフードをかぶっている。

 俺が殺した者達と違うのはその雰囲気と乗っている馬だろう。

 紅月では騎獣と呼ばれているそうだが、今まで見たどれとも格が違った雰囲気だった。

 黒い体に赤いたてがみ、そして一番の特徴は額に生えていた薄青の角だった。

 体躯も大きく普通の馬の二倍はある。

 

「あんた、こいつらの仲間か?」


 そう聞くと、「そうだ。」と言う代わりに剣を抜き殺気が放たれる。

 

「そうか。」


 俺自身もフィオロスを構えるとその男に向かって走り出す。

 男も俺に向かってくる。黒い騎獣が唸り地を駆ける速さは俺の予想より早かった。

 

「ははあアアッ!!」


 馬上より繰り出される剣を受け流し、足を軸にして体を回すと背後を攻めようと飛び掛かるが


「!!!!」


 衝撃!迫って来たそれを剣の腹で受けてるがその衝撃はすさまじく俺は十数メートル吹き飛ばされ地面を転がった。


「厄介だな。」


 人馬一体とはこのことかとそう思う。今の攻撃はあの黒い騎獣が繰り出した後ろ足によるものだった。

 これまでもいくらか魔物と戦ってきたが、これほどの衝撃はあの災害級の魔物ケーリュケイオスくらいのものだ。

 だがあれは城よりもでかい体から繰り出される衝撃だったが、あの騎獣は違う、攻撃に魔力が込められていたのだ。

 あれは厄介だな、死角がないとなると後は、、、、。

 俺はクロトスを出す。槍の長さに刃はロングソードの様に長身のそれを下段に構えたまま走る。

 刃が地面を擦って時たま当たる石を弾いては火花を散らす。体制を低くしてそのまま振り上げようとした時。

 目の前に迫るのは黒い騎獣の前足、高く振り下ろされそのまま両足で俺を踏みつけようとしてくる。


「うお!」


 俺は咄嗟に柄を前に構えてそれを受け、その重量と衝撃で地面がへこむ。


「、、、!!」


 それで終わったと思ったのか騎乗している男に隙が生じる。

 だが俺は潰されずその重症と衝撃に耐えているのに驚いていた。


「クッアアアアア!」


 俺は足に力を入れて跳ね上げる。

 騎獣は大きくのけぞり男も地面へと投げ出された。


「シッ!」


 すかさず俺は男に槍を突き、胸へと吸い込まれていった。


「ウッ!」


 そう言って男は絶命する。

 手ごわかったが、それはあの黒い騎獣でこの男はそれほどではなかった。

 冒険者で言えばBクラスの下あたりと言ったところだろうか。

 

「さて俺もいかないと。」


 武器を仕舞いファナの後を追おとした時。

 

 グイ!コートが引っ張られる。

 何だと振り返るとそこに居たのは先ほどの黒い騎獣が裾を噛んで引っ張っている。

 

「どうした?ご主人様の仇でも取るつもりか??」


 と言ったがその此方を見てくる目に戦う意思は感じられない。

 代わりに頭を上下して背を見せてくる。


「乗れってか?」


 そう言うと『ブルル!』と鳴いた。

 

「よし!」


 俺は背にまたがると手綱を引くと。『ヒヒィーン!!!』鳴くと足を高く上げて地面を蹴ると走り始める。

 

「おおお!」


 景色が流れる。地を軽快に走る蹄の音が暗闇に響く。

 そして森に迫ろうとした時、ズダンと地を蹴る音と共に空へと飛び立つ。

 眼下に木々が流れ風を切るように空を走る。

 流れるのは赤いたてがみと蒼白く輝く角がチリチリと放電するように点滅した。


「いいぞお前!」


『ブルル!』


 これならすぐに追いつくな、あっちは大丈夫だろ言うか。

 運ばれていった女の子の状態が着にはなったがファナと彼女が居れば問題はないだろう。

 今はただ夜の世界へと変わろうとする空の中を目的手に向けて飛んでいくのだった。







「ノア!」


 あけ放たれたドアから現れたのは私の知っている人だった。


「ファナさん!お帰りなさい。」


 扉を開けて入って来たのは、竜人族のファナさん、この家の持ち主、ではなく彼女もここを間借りしているそうです。

 あの鍋の食事もファナさん達が用意した物だそうで私は謝ってそして彼女達も許してくれました。

 その後、温め直した食事を改めて食べて私の事情を話してここにいさせてもらえることになりました。

 驚いたのは、ヴァンさんよファナさんがあの災害級を退治した冒険者さんだったことに驚きました。

 

「そんなに有名なのか?」


「あい!私の街でも噂になっていました!!吟遊詩人さんが歌にしたりして町中その歌を聞かない日はなかったほどです!!」


 私がその歌の内容を伝えると、困ったように笑っていました。


「大げさだな。」


 と気恥しそうに笑っていました。

 私も歌で聞いたイメージとは違っていましたが、話しているとすごく優しい人なんだなと思いました。

 そしてすごくお料理が上手です。ここ数日一緒に暮らしていると食事の時間後とても楽しみになってきます。

 今日はお昼は作り置きを貰いましたが、夜は何かなと思っているとファナさんが帰って来たのですが。


「ファナさんその人は?」


「ノア、この人の治療をお願い。」


 そこで初めて、ファナさんが誰かを背負っているのが見えた。

 近ずくと足に布がまかれて血が染み出しているのが見えた。


「わわ!こッこっちに運んでください!」


 私はあいていたベットに横にされた女性を改めてみる。

 整った目鼻立ちと綺麗な黒い髪が灯りを反射して輝いている。

 とてもスリムな体に長い脚がとても綺麗で同じ女性の私でもつい見とれてしまうほどでした。

 

「ノア?私は何をすればいい?」


「あ!はい!!」


 見とれていた私はファナさんの声で我に返る。


「お!お湯を沸かしてください。後清潔なシーツと包帯もおねがいします。」


「うん。」


「ええっと、、、、。」


 私は、横たわる女性を改める。

 綺麗な赤い服はこの国では見たこともないデザインで生地もとても豪華に見えます。

 でも今は、所々破けていてる。このままじゃあ治療に差し障りがあります。

 

「で、では!失礼します!!」


 服を脱がそう手を伸ばし、こけてあるボタンをはずしていくととてもきれいな肌が露わになる。

 そして私は見てしまいました。


「、、、、ウッ!」


 その光景に私は絶句する。

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