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第三章七節

 一日目

 私は道を歩いていました。薄暗く曇った日で拭く風はとても寒い。

 何か羽織る物があればいいのですが今の私にどれは許されんせんでした。

 両手両足には鎖で繋がれその鎖から延びるロープには私と同じ姿の人が列を作っています。

 私は今日奴隷になりました。

 二日目

 今日私は、馬車に揺られ町を出ました。

 馬車の中には私と同じくらいの年の子共がいました。

 皆目に生気はなく、死んだように下を向いて静かにしています。

 それはおそらくこの首に巻かれた鎖のせいだと思います。

 なぜそう思うか、それは私が魔力を見る目を持っていたからです。

 この鎖が、人の意思を弱くして抵抗する気力を奪っているのだと思います。

 デマ私にはその効き目はありませんでした。理由は解りません。

 でも私の心は、皆と同じです。これからどうなるか分からない不安が私の気力を奪っています。

 怖い、私はいったいどうなってしまうのだろう。

 その恐怖が私から生きて行く気力を奪っていきました。

 三日目、四日目、、、、、、。

 どれだけの時間が経ったのかわからなくなったころ。それは起こりました。


「!!、、、、。」


 何でしょうか、外からいつもと違う音が聞こえてきます。

 でも私に、それを気にしているほどの余裕はなくなっていました。

 ただいつものように下を向いているだけです。

 

 ズガン!


 衝撃が馬車を襲い私は外へ投げだされ地面を転がる。

 

「ッ!!!」


 全身を襲う痛みに私が身じろぎしていると、周囲から悲鳴が聞こえてきた。

 そこで何があったのかがようやく分かりました。

 

「GUUROOO!!」


 聞こえてくるその雄叫びは、私の心を壊します。

 目の前にあるその光景は地獄のようでした。

 雄たけびの主は白く輝く体に金色の目を持った狼だった。

 その体格は大きく、馬より大きい体から出る魔力の量に私は目を見張る。

 幾人もの兵士が切りかかろうとするが、前足の一薙ぎで体は四散していった。

 飛び散る血が私の体を染め上げる。

 

「!!!」


 その温かさに、私は正気に戻ると。足元もおぼつかずに走り出していた。

 後ろでは怒号のように響く戦いの音から私は逃げる。

 日の落ちかけた森の中へと。







『どうするの?』


「、、、、、うん。」



 集積所を襲撃してからすこし。俺達はここ数日拠点にしている場所に戻るところであることに遭遇する。

 街道の少し離れた脇道に騎馬市に対して五騎の騎馬が追っていた。

 その騎馬たちはボウガンの様なもので前方を走る騎馬に矢を撃たれているのが見える。


 いつもなら一目散に助けるんだがそれおしない理由があった。

 その追われているのが紅月の騎馬だったからだ。

 そして追っている連中だが、彼らの乗っているのは間違いなく紅月の騎馬だと分かる。

 黒い体に赤いたてがみ、そして一番は額に生えている角、この帝国では見たこともないうまだった。

 そしてその馬に乗っているのは黒ずくめの男だ。

 男とわかったのは、マントから延びる腕が太く筋肉質であることが分かったからだ。

 そしてその腕には、巻取り型のボウガン、レバーを引いてボルトを装填するといった物だ。

 さっきの集積所でも似たものをいくつか見ている。

 もちろん俺が奪った武器の中にもいくつかあったが、造りが違っている。

 倉庫で見た物は木製の物で見た目もまさに大量生産と言った物だった。

 だがしての黒ずくめ立ちが使っているものは違っている。

 本体も矢もすべて黒一色で作られている。あっちの方は特注品と言った見た目をしていた。

 いったい彼等は何者なのだろうか。俺が介入して大丈夫だろうか。


『あ。』


 そうして考えているうちに、下で状況が動いた。

 追われていた騎馬から人が落ちる。どうやら矢が当たったようだ。

 転げ落ち近くの木にぶつかり止まる追われた居た人物ののフードが取れると顔が見えた。

 現れた顔は女の子だった。

 その女の子に黒ずくめの男たちがボーガンを向け囲む。


「!」


 俺はファナから飛び降りる。 

 それなりの高さはあったがそのままフィオロスと発現させて右端の馬ごと黒ずくめの一人を両断する。


「!!貴様!何者だ!!」

 

 そう言って俺にクロスボウを向けてくるリーダー格の一人の腕を切り上げ、首にクロトスを打ちこむ。

 それを見ていた残った二人が状況の不利を察して逃げようとした時に、遅れて降って来たファナによって頭を掴まれ地面へと叩きつけられ嫌な音がする。


「ヴァン!」


 と少し怒ったように掴んでいた物を投げてこっちに寄って来る。


「いきなりなんて危ない!」


「わりい、何か体が勝ってに、、。」


 むっとした顔で俺を見上げるファナをなだめていると、後ろで動く気配。


「な、何者です!!!」


 剣を抜きその鞘で地面をついてやって立っている女の子、着ている服は紅月の物だろうか、現代で言えば中国辺りの民族衣装に似ていた。

 そうとな高級品のようで品の良さが見て分かった。

 俺達に向けられている剣もそれなりの業物のようでどうやらこの人物は身分の高い人物なのだろう。

 

「俺達はシュディオルスの冒険者だ、君こそ何者だい?」


「わ、、わたし、、は。」


 と話す女の子は、次第にフラフラと体を揺らして倒れる。


「おい!!」


 俺とファナが駆け寄ると、女の子の顔がしっかり見えた。

 小顔で、色白の肌、黒い髪は三つ編みにしたアップスタいる。

 とにかく綺麗で儚いと言った印象だ。

 その綺麗な顔も今は苦悶の表情を浮かべ額には汗がべったりと流れている。


「ヴァン、これ。」


 ファナが指さすのは刺さっている矢、その傷口は黒く変色している。

 

「毒、、か。」


 足に刺さっていたのはに十センチほどの矢で黒くなれれている。

 刺さっている脚からは、赤い血がしたたり落ちて地面に吸い込まれている。

 まずい!と思って俺はロープとタオルを出して刺さっている脚の太ももに服の上からタオルの上から縛る。

 そして足に刺さっている矢を抜くと傷口に口をつけて血を吸いだす。


「うゥ、、。」


 幾らかは吸い出せたとは思うが傷口はまだ黒く彼女の表情も苦しそうだ。

 確か手持ちに解毒薬があったと思うが、知識がないと下手に使えないな。それにまだ問題がある。


「ファナ、この子を連れて行ってれ。」


「一人で大丈夫?」


 ファナも気がついたようだ。俺は頷くとファナもうなずいて少女を背負うと森の中へと消えた。


「さて。」


 俺はフィオロスを出すと森に背を向けて一歩前へでる。


「出てこい!」


 といって剣を構えた。 

 

  





 ??日目

 あれじゃらどれだけの時間が過ぎたのかわからない。

 必死で逃げて森を彷徨っていた私は疲れ果てまともに思考できないでいた。

 ジャラジャラと手足に着いた鎖を引きずり歩く、行く当てもなくなった私は歩くことしかできない。

 ぐう~、とお腹が鳴る。こんな状態でもお腹がへるんだなと思ったが、

 それも今はどうでもよくなる。もう何日もまともなものを食べていない。

 森に生えていた薬草や、小さな木の実を見つけては食べてきたがそれも限界にちかい。

 

「水、、、、、。」


 喉が渇いて下は乾き肌はカサカサになる。

 泥にまみれた体を引きずって森の中を彷徨う。

 ふと耳に今まで聞こえてこなかった音が聞こえてくくる。

 バシャバシャと言う音、これは水だ!

 そうすると私は走り出した。

 音の聞こえてくる方へ重い脚を懸命に前へ出す。

 木々を抜け見えてきたのは、森の中にある小さな広場、そこには小川が流れ、その先にはさっきの音の正体である水が巨大な岩の間から噴き出している。

 そしてその横には小屋があった。


「人!」


 私は小屋に近ずくと扉を開ける。

 中には誰もいない、だが人が居た形跡があった。

 それはテーブルの上にある果物となべだ。

 そしてそこから香るのはほのかに甘く香ばしい。

 私は駆け寄ると蓋を開く。

 そこには、琥珀色に輝く水、そして中に入っているのは数多くの野菜と四角に切られた肉があった。

 ゴク!と喉を鳴らす。誰が作ったとか、人の物を勝手にとそういったことは考えられなかった。

 近くに気のお椀を掴むと掬い口に入れる。

 

「!!!!!」


 入れた瞬間、口の中に広がるのは野菜のうまみだった。長時間に煮込まれていた野菜はそのうまみを全て出ている。

 一緒に入っている肉から出た脂身が、口に入れる野菜たちの味を引き立てている。

 そしてその野菜と肉の甘みを香辛料がさらに引き立てより一層複雑で繊細な味が舌の上で踊り喉を通る。

 私は今まで味わったことのない味に手を早め次々と鍋にお椀を入れては口に運んでいた。

 ガチャ!

 生き返った。と思っていると家の扉が開かれ二人の人が入って来た。

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