序章第三節
ちゅんちゅん
「う、、、ん、、、、?」
朝、鳥の音で目が覚める。まだ覚醒しきってない頭を、近くの机に在った水差しから水を汲み飲み干すと寝起きの火照った体に水が染み渡る。
そして改めて目を覚まし覚醒すると慣れた手つきで身支度を済ませて、ドアを開ける。目の前には暖炉と机椅子があり、まずは朝食を取り出す。
昨日作った温かいままのスープを分けていすぬ座ると「いただきます」と手を合わせ朝食を食べ始めた。
まだ温かいスープを飲み果物をかじり焼いたベーコンと野鳥の卵も取り出し追加で食べる。
「やはり便利だなこのアイテムは。」
右手に持った果物ではなく、手甲を見ながらつぶやく。この手甲はあの時もらった服と一緒にあったもので、いわゆるアイテムボックスとゆうものだ。
中にはいろいろと収納でき、この手甲の中の時間は止まっているらしく、昨日作った温かいままのスープがそのまま温かいスープで出てくる。
まあ異世界定番のアイテムで、使い始めた頃はなかなか慣れなかったが、今は難なく使えるようになった。
「最初は混乱したけど。」
中に何が入っているかは、俺の頭の中にリストがあってそれぞれか思い浮かべると見れるようになっているようだ。
例えば、食べ物と考えると頭の中にリストが思い浮かぶようになっている。ようは、記憶のタンスを開ける何を入れていたかを思い出させてくれるらしい。
「おっと、食料が、なくなってきたな。今日は狩りにでも行こうか。」
食事が終わり食器を持って外に出ると目の前には森が広がっていた。
ここは、ヘイズの森の南あの俺が落ちた湖の近くにある森の中だ。目の前に広がる森を少し進むとそこには小川が流れている。
そこで食器や水瓶をを取り出し洗い始める。
その芭蕉はとても穏やかな空気で、木々の間からは光が差し、風ば優しく静かなでとても落ち着く所だ。
「ピピ!」
どこからか鳥の鳴き声が聞こえる。その声に俺は辺りを見回すと一羽の鳥が俺のほうへと飛んできた。
その鳥は赤茶色の羽の先が緑いろをしている。こぶし大くらいの鳥が俺の肩へ止まる。
『起きていたか、ヴァン。』
鳥がしゃべったのだ。少し、こもった声だが俺はそれが誰なのかがわかった。
「おはよう、ファフ爺。朝の見回り?」
「ああ、お前の姿が見えたのでなこうして挨拶をしに来たのだ。どうだ、ここの暮らしに離れたか?。」
「三ヶ月たてばなれるさ、何とかやっていけてるよ。」
あの日俺が名前をもらってから三ヶ月の時間が過ぎ、最初の頃は不慣れな生活をしていた。一番はまず寝る処だった。
この森に人の住める場所はないものと思っていたのだが、都合よく存在していた。
「しかしこの家結構な時間がたっているはずなのに、まったく老朽化している部分がないから驚いたよ。」
そう目の前にある家はいたってシンプルな作りで、それほど立派なものではないものの、人数人が暮らしていける道具や寝具がそろっていた。
気になった俺はこの小屋の建てられた経緯をファフ爺から聞いたところ、百年ほど前にこの家はある魔術師が建てたもので、森の調査で来る人が寝泊まりをする場所として建てられたようだ。
この数十年は訪れてはいないらしく、今は俺がここを使わせてもらっている。
「でも助かったよ、この森の地形や植物をまとめた本のおかげで何とか食べていけから、お陰で、飢え死にすることがない。」
この家にはある本があった。この森で生息するモンスターや植物、その中でも食べられる植物の説明や種類もあったので。俺はそれを参考にていた。
「よほどの人物が描いたものなのか、事細かくまとめられていたけど字が読めなかったから最初は苦労した。」
『府府、儂が暇つぶしに覚えていたことが役に立ったようで何よりだ。』
この世界の文字はまあ当たり前だが読めなかった。挿絵やイラストでどんなものがあるかは分かったのだが、それが危険があるかないかがわからず苦労していたところ。
ファフ爺が教えてくれた。
「なんせ久しぶりの人だったからな興味がわいたのだ。しばらく観察していた時一緒に文字の読み方を覚えたのだ。」
まあ、確かに1万年もの間動けないでいると暇を持て余してしまうのも理解できた。その暇つぶしのおかげで文字の読み方ができたのだから感謝している。
『して今日はどこに行くのだ?』
「今日は狩りをしようと思う食料が少なくなってきたからね。」
『そうか、では我も戻るとしよう。」
それを最後に鳥は、空へ飛び立った。それを見送り俺自身も出かける準備をして外に出る。太陽が昇り森を照らすころ大体8時くらいかなとこの世界の時間の感覚は、わからないがそれくらいだろうと昼過ぎにはかえって来れたらなと計画を立て、俺は森へと入った。
きゅううううううううういいいいいい!
あれから数時間森の中を彷徨い、いくつかの獲物を買っていた。今倒したのは鹿だった。俺は自家製の槍を投げつけとどめを刺す。
獲物はアイテムボックスの中にしまう、解体は家に帰ってからやろうと次の獲物を探すため立ち上がる。
空を見ると、太陽は真上くらいまで登っていた。そろそろお昼くらいだろうか。と考えているとお腹が鳴った。
「ひとまず休憩しようか。」
近くの岩場まで行き、俺はソーセージ(自作)を取りかぶりつく。もちろん日は通してある。気の串に刺したものを焼いて塩を振っただけのものだ、とてもうまい。
「今日はこの辺にして帰りに果物でも取って帰るかな。」
今日の獲物はシカにイノシシ2頭を仕留めた。これなら数週間は持つだろうと。その獲物で何を作ろうかと考えている。
(ソーセージもいいけど、ベーコンやほかにも作れればいいけどあの本に書いてないかな。)
基本この森での生活は自炊だ、まあ俺しかいないので当たり前だが。料理自体は不思議とできた。俺の前世は料理人だったのかな?と思うほどレシピを知っていた。
しかし料理人であっても、狩人ではないなと、圧倒的に解体方法を知らなかった。動物の1っ匹で一日以上をかけて解体してぼろぼろの肉や皮などを最初は多く作ってしまった。
(まあ、習うより慣れろを実践したから今はましになったけど、結構無駄遣いしたな。)
今でこそ、それなりにできているのだが、最初はひどかった。皮に歯を入れる剥ぎ取りや血抜きといったことができずに何とか食べられるものだけを取って残りは捨てていたのだ。
今思えばもったいないと反省している。今ではそれなりにきれいに解体できていたのだから尊い犠牲だったと最初の獲物たちに感謝した。
「さて、帰りますか、、、、、、、、、、ん?」
昼食を終えて、立ち上がると何か黒いものが空を横切った。それを確かめようとした瞬間。
ズガアアアアアアアアンンン!!!!
轟音が響く、土煙が参視界を覆うと手で制して身を伏せた。
「なんだなんだ!!?!!!」
いきなりのことで少しパニックになり頭を押さえてうずくまると異臭がした。
その異臭の先には先ほどの土埃のほうから漂っている。俺はのぞき込むとそこには大きな物体、先ほどまでは確かになかったものがそこに横たわっていた。
それをよく見ると血まみれのドラゴンがそこに倒れていた。




