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序章第十一節

 俺は唖然として空を見上げていた。

 訓練の帰り月が陰り最初は雲かなと思い空を見る。するとそこにあったものに俺は驚愕した。

 銀色の楕円形の物体が空を飛んでいる、見間違いでなければそれは飛行船だった。

 

「なん、、、で、、。」


 それもそのはず、今の時代は地球で言うところの中世時代くらいだと思っていたからだ。それが今目の前を飛んでいる。

 もしかしたら、この時代は科学技術がそれなりに発達しているのではないかと考えていると、不意に鐘の音が聞こえる。

 その音は飛行船から聞こえてくる。音は小さいが、俺は魔人、五感はほかの人間の数倍はある。なので聞こえてくる。


「この音は、、。」


 その飛行船が何のためにここへ来たのかそう思った。嫌な予感がする。すると一瞬飛行船が光りだした。火球が飛び出したのが見える。

 その火球は、ファフ爺のいる巨木に向かい炸裂する。その音はすさまじく、森中に響いて鳥たちが舞い逃げているのが見えた。


「ファフ爺!」


「ヴァン!!」


 その火球を目にし、ファフ爺が攻撃されているとわかると駆けだそうとしたとき、背後から声が聞こえた。

 振り返るとそこにはファナが、顔面蒼白でたたずんでいた。その姿は雨の日の子犬のようにおびえているのがわかる。


「ファナ、、?」


「ああ、、、あ、、、れは、、、。」


 手を胸元に押しつけてカタカタと震えているのがわかる。俺は駆け寄りその手を取る。するとこちらに目を向けるが焦点があっておらず涙を浮かべながらこちらを見上げてくる。


「あれ、、、あれが、、、私の、、を襲った、、、。」


 改めて見ると、依然として火球が降り注いでいるしかし、そのすべてが、木の手前で防がれていることに気が付く。どうやらファフ爺が何か対策を施したようだ。

 これならまだ大丈夫だなと思ったが、根本的な解決にはならないあの飛行船を追い払うか撃ち落とすかしないといけないが、槍を投げただけで行けるか?

 そう思案していたらファナが、俺によって来る。胸元に顔を埋め泣いていた、反射的に頭をなで落ち着かせていると、方に鳥が止まる。ファフ爺がいつも見回りで使っている鳥だった。


「ファフ爺、大丈夫か!?」



『ああ、今のところ結界で守っているが、敵はあの空以外にも数人の人間が湖を迂回する形で儂のほうに向かっている。』


 やはり狙いはファフ爺なのか、ファナの故郷といいファフ爺といいドラゴン竜種を狙っているようだが、今はそんなことを考えている場合ではない。


「どうするんだ?」


『手はあるがあまり使いたくはない。すまんがヴァン頼めるか?』


 俺に追い払ってほしいと言ってきている。確かにこの森を守るためにはそれが一番だ。できるだけ話し合いで解決したいが、一戦の覚悟は持っておく。

 正直人に対しての敵対行動は、いい気分に離れなかった。そして問題はがもう一つ、腕の中で弱弱しく震えているファナだ。ここに置いておくのも危険な気がする。別の部隊がこの森に入ってきている可能性もあるので安全とはいかない。


「連れていくか。」


 酷なようだが、今後のことを考えるとファナにはこの恐怖をしっかりと克服してもらわなくてはならない。だからここは俺の近く、もしくはファフ爺のところにかくまってもらえればと考えた。


「ファナ、俺はあいつらを追い払いに行かなくてはならない。しかし君をここに一人にもしておけないだから一緒に来てくれ。」


「!!!、、、、」


 腕の中でびくっと体跳ねるよほど怖いのだろうか、鈴鹿にこちらを見てくる目は、うるんで赤くなっていた。


「ファナ、この場所で一人置いておくと何があるか分からないだから極力一緒に居よう。俺のそばもしくはファフ爺の近くにいてくれ。」


 頭に手を置くと小さく「わかった、、。」といったのが聞こえたので俺はそのまま、ファナを連れてファフ爺の元へ走った。






「攻撃やめ!」


 夜の飛行船内のブリッチ、中央の椅子に座る壮年の老人は、あごに手をやりそれを見ていた。


「ファイヤーボールはではむりか、、、。」


 先ほどまで鳴り響いていた爆発の中心にそそり立つ巨木、数々の攻撃に全くびくともしていない、これ以上は無駄だと思い攻撃中止を命じたのだが、


「あとは銀月殿に任せるしかあるまい。」


 その少女を思い返す。立ち振る舞いから挙動一つ一つ洗礼された動きだった。あの若さで左官クラスの階級と、二つ名を持つほどのものだ、問題はないだろうが。


「なんせ相手はエンシェントドラゴン、一筋縄ではいくまい。無事に帰ればいいが。」


 外も様子を見に立ち上がり見下ろすと、水面に映し出されている月が視界に入る、予定ではあの湖を左回りに行軍しているはずだなと暗闇に目を凝らしていた。

 そして、見えた。甲高い金属音と共に大地に亀裂が走っている光景を。






「少佐、皆そろいました。」


「わかりました。」


 振り返ると、そこには武装した20名の兵士が整列している。

 

「総員駆け足!」


 号令と共に走り出す。巨木に向かうために走り出す。その先頭は銀の髪に可憐な顔立ちの女性だ。


(船からの援護に効果はありませんでしたか。)


 先ほどまで空を埋め尽くすように飛んでいた火球はすでに止まっている。

 何かの結界なのか、ファイヤーボールの攻撃は当たる前に霧散しきえていた。遠距離の攻撃は意味はないようでだ、さすがは邪竜。

 そう、この場にいる私たちは、この森に住まう邪竜を討伐するために来ていた。上からの命令では、いずれ我が国の脅威になりうるものをと罰するため。と聞かされていたが


(大方あのおもちゃを使いたかっただけでしょうけど。)


 ここ最近の上層部に不信を抱いていた私は、このような森の奥地にいる竜の討伐に意味があるのかと。しかし軍人であるため気に入らないと言ってやらないわけにはいかない、

 上からの命令は、この森に巣くう邪竜の討伐と聞いていたが。この森の竜を討伐することに意味がないのではないかとおもった。

 

(巨木の根元に邪竜の住処があるといっていましたが。)


 しかし私は、違和感を先ほどから感じていた。この森はあまりにも奇麗だ。空気は澄み渡り、森は静かでとても邪なものがいるとは思えないからだった。

 本当に、この場所にいる竜は邪竜なのか、討伐してしまっていいものだろうかと、この世界には少なからず神とあがめられている生物がいる。

 そのほとんどが大地や森に、必要な存在であるとゆうことを、いくつかの本にも乗っていたが。少なくともこの場所はいいところだと思った。


「少佐!前方にひとかげです!」


 思考に耽っていると、一人の兵士が前方を指さす。 

 前ぽを見ると、丘の上に人が立っていた。それを見た途端、首筋にピリッとしたものが走る。

 

「停止!!」


 危険を感じ、止まるように指示を出し合た。そう叫ぶと同時に、地面が揺れ、足元に亀裂が走った。急いで飛び退き、前を見るとい、先ほどの人影が槍を構えこちらに殺気を飛ばしていた。


「何者だ!!!!」


 その声は空気を震わせ、耳に届く改めて立ち上がりそれを見ると黒い髪に光る赤い目がこちらを見ていた。

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