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【2話】美しき女神の恋物語
森の中は、深い夜も眠りにつくことはない。
太陽が大地を照らすように、月もまた大地を優しく照らしてくれる。
太陽を好む者、月を好む者、闇を好む者、光を好む者、
世界には様々な者達が息づいている。
特にこの森は夜も騒がしいのだ。
アンデッドと呼ばれる類の者は夜にしか活動しない。
夜行性の蟲や動物達、ゴーストや悪魔も夜を好む。
ああ…、天空で生活している女神様には、昼も夜も関係なかったか…。
「黒うさちゃーーん!!居りますの???」
甲高い声と共に扉を叩く音が響く。
【黒うさぎ亭】の店主は、一瞬ビクっと身を震わせたが、静かに扉へと歩みを進めた。
午前二時。
まだ黒うさぎ亭は暖炉に火がついている。
「この声は女神様ですか?扉、開いていますよ?」
そう優しく答えながらも、ゆっくりと扉を開けた。
「ああ!ごめんなさいね、私ってば慌ててしまって。」
(執筆中)
2話「美しき女神の恋物語」完