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佐藤さんのお家訪問 2

みゆちゃんと佐藤さんを急遽うちに連れてくることになりました。

もふもふたちに何も言ってないし、大丈夫かな…。


そんなことを考えながら家に着くと、みゆちゃんが「すごい」と一言。

隣にいる佐藤さんが、大きいねと話をしている。

微笑ましい光景を見ながらドアを開けると、もふもふが飛び込んできた。

何かいいことがあったのか…と思ったけれど、その顔は涙が浮かんでいた。


ちら、と後ろを見ると、みゆちゃんと佐藤さんが楽しそうに会話をしている。

知らない人がいてびっくりしたのかもしれない。

「もふもふ、大丈夫だよ。

この2人は俺の友達で…」

「さとうみゆだよ!

もふもふ?」

「佐藤阿由です。

この子がもふもふちゃん?」


2人の自己紹介が終わると、もふもふは安心したようでパタパタと飛んで行った。

これで、次に2人が来ることがあっても大丈夫かな。

「立たせたままでごめんね、2人とも。

ようこそ、佐渡家へ…なんて」

「すっごい、可愛かった…!

ねえお姉ちゃん、私遊んできていい?」

「それは佐渡くんに聞いてね。

あと、ちゃんと大事に扱うこと。

もふもふちゃんは生きてるんだからね」

「はーい!

さわたりくん、いい?」

「うん、いいよ。

ただ、ちょっと怖がるかもしれないから優しくしてあげてね」

「わかったー!」


そうしてみゆちゃんが走って行ったあと。

佐藤さんと2人になって、少し気まずかった。

「ごめんね、佐渡くん。

急にお邪魔することになっちゃって…」

「いや、誘ったのは俺だし、こっちこそ急にごめん」

「いや、…えっと、とりあえず、みゆちゃん達の方へ行こうか」

「うん、そうだね」


もふもふだけじゃなく、ハムくんもいるってこと言ってなかったし…。

驚いたりしていないだろうか。

心配しながら見に行くと、楽しそうな声が3つ聞こえてきた。

<キュッ!>

「わあ、すごーい!」

<キュッキュ!>

「あはは、ダンス上手!」


その声を聞いて、ホッとする俺と佐藤さん。

どうやら、楽しんでくれているらしい。

リビングでは、空を飛ぶもふもふとダンスをするハムくん、そしてその両方に拍手を送るみゆちゃんがいた。

3人とも、とても楽しそうでよかった。

若干の気まずさがあった俺たちも、その姿を見て気まずさがどこかへ行ってしまった気がした。


「…って、もうこんな時間か。

もふもふたちもお腹すいただろうし、何か作るから食べてってもらえないかな?」

「…あ、それなら。

一緒に作らない?

未由も一緒に作れるものとかなら楽しいだろうし…」

「ああ、そうだね。

じゃあ、よろしくお願いします」

「頑張ろうね!」

…と、いうことで。


「今日のメニューは…カレーです!」

「カレー?!みゆも手伝う!」

「3人で楽しく作ろうねー」

まず用意するものは、薄めに切ったにんじん、じゃがいもの2つ。

これをみゆちゃんに型抜きしてもらっている間に、他の具材を佐藤さんと手分けして切る。

今日はチキンカレーの気分だったので、俺は鶏肉の担当をして、佐藤さんには玉ねぎを切ってもらうことにした。


たまにみゆちゃんの様子を見ながら、和やかにご飯作りは進んでいく。

鶏肉、玉ねぎが切り終わった頃、みゆちゃんから嬉しそうな声が聞こえた。

「型抜き終わったよ!」

その言葉に、型抜きされたじゃがいもたちを見ると、可愛くくり抜かれたものがいくつも置いてあった。

「ありがとう、みゆちゃん。

あとは俺たちが美味しく作るから、もふもふたちと遊んでていいよ」

手を洗ってからね、と付け足して伝えると、やったー!と楽しそうな声。


多分、もふもふたちもみゆちゃんなら楽しく遊んでくれると思う。

「よし、こっちの準備は終わったよー」

「ありがとう、佐藤さん。

…じゃあ、炒めてカレーにしていきますか」

「うん!」

玉ねぎ、じゃがいも、にんじんなどを炒めて、色が変わるまで待つ。

いい色になってきたら鶏肉を入れて、焦げ目がつくくらいしっかりと炒める。


その後水を入れて、カレールウを入れる。

しばらくすると、カレーのいい匂いがリビング中に漂い始めた。

「いい匂い!」

<キュッ!>

<キュッ?>

「美味しそうだね…」

「よし、いいかな。

佐藤さん、みゆちゃん、皿出して貰ってもいいかな?」

「はーい!

カレー♪カレー♪」

「深めのお皿でいいかな?」

「うん、それで。

もふもふたちのは俺が出すから自分たちのだけで大丈夫だよ」


そして、もふもふたちの分もよそい終わり、手を合わせる。

「いただきまーす!」

「いただきます」

「いただきます」

<キュー!>

<キュッキュ!>


一口食べたみゆちゃんの目がキラキラ輝いた。

「美味しい!

みゆが作ったにんじんさん可愛いし、幸せ〜」

スプーンを持ったまま、頰を抑えてにへーっと笑う。

カレーでこれだけ喜んでくれると、作った甲斐がある。

「本当、美味しいね、このカレー。

普通の味付けなんだけど、優しさがたくさんあるみたい」

<キュー!>

佐藤さんのその感想に、同意するようにもふもふも鳴く。

カレーは初めて出したけど、そんなに辛くしなかったからもふもふも食べられたみたいだ。


「ごちそうさまー!」

<キュー!>

<キュッキュッ!>

「ごちそうさまでした」

「ごちそうさまでした。

あ、佐渡くん、私洗い物やるよ」

「え、うーん…、じゃあ、俺は拭いて片付けることにするかな」

「佐渡くん、今日はありがとう。

未由も私も楽しかったよ」

「こっちこそ、楽しかったよ。

ありがとう」

「もし、」

「ん?」

「もし佐渡くんともふもふちゃんたちが良ければなんだけど…。

約束通り、明日も来てもいいかな?」

「うん、いいよ。

今日は急だったし、料理を教えてもらうって約束もあったしね」


「やった!

…私ね、もふもふちゃんたちを思いっきり撫でてみたかったんだー」

「今日だって撫でられると思うよ?」

「今日は未由がいるでしょ?

あの子に譲ってあげたいんだ」

「…そっか。

お姉ちゃんなんだな」

「お、お姉ちゃんだなんてそんなことないよ。

楽しそうな未由を見てると幸せな気持ちになるし…」

「あはは、分かるかも。

本当に幸せそうなんだよな」


「うん、そうなんだ。

あ、これで最後だよ」

「ありがとう」

最後の食器を片付け終わり、会話をしながらみゆちゃんともふもふたちの様子を見に行く。

お腹いっぱいになったし、もしかしたら寝ているなんてこともあるかもしれないな…。


そう思って見に行くと、案の定。

すやすやと3人が丸まって寝ていた。

俺じゃ出来ない、2人を抱きしめて寝るということをしているみゆちゃんがちょっと羨ましくなりながら、佐藤さんにある提案をする。


「佐藤さん、もしこの後も時間があったらなんだけど……」

思ったより長くなったので3に続きます…!

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