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日曜日の約束

次の日。

特に悲しむ様子のなくなったもふもふにちょっと寂しさを感じながら、学校へ向かう。

ちなみに、今日の朝ごはんはハムエッグトーストだった。

もふもふとハムくんのは小さく切ってあげると、美味しそうに食べていた。


教室に着いてすぐ、佐藤さんが話しかけてきた。

「おはよう、佐渡くん」

「おはよう、佐藤さん」

「あ、佐渡くん。

今日はお弁当作ってきたから…お昼に…」

「うん、分かった。

ありがとう」


元々そんなに会話をする方じゃないから、それで会話は終了となりそれぞれ席に着く。

今日のお弁当に甘いものはあるだろうか。

そんなことを考えていると、あっという間に授業が終わっていった。

お昼の時間となり、教室がざわざわし始める中、俺は佐藤さんの席の方へ向いていた。


「はい、佐渡くん。

今日のは甘いものを入れてみたから、ペットの子とかにもあげられるかも…!」

「そうなの?

…ありがとう」

「い、いや、その、……食べようか」

「うん、そうだね」


貴重なお昼の時間をおしゃべりで終わらせるのは勿体無いし。

ありがたく、佐藤さんからお弁当をもらって開ける。

中には、鳥の混ぜご飯にハンバーグ、うずら煮など、美味しそうなものが入っていた。

「いただきます」

「い、いただきます…」


まずは、気になったうずら煮から。

ぷちん、と弾けるような食感があって、その後に甘い砂糖のような味を感じる。

「見た目は普通の煮物って感じなのに、甘いのが面白いね」

「そのうずら煮、おばあちゃんが昔からよく作ってくれたものなんだ」

「へえ、そうなんだ…」

優しい味がする、いい料理だと思った。

きっと、佐藤さんのおばあさんは料理が上手なんだろうな…。

「あ、えっと、ハンバーグとか鳥混ぜご飯とかもレシピは美味しいから食べてみて…!」

「ありがとう。

…あれ、この鳥混ぜご飯ってチャーシューを使ってる?」

「うん、そうなの。

鳥チャーシューはみんな好きだからよく作るんだけど、アレンジ出来ないかなって思って…」


「チャーシューの味がしっかりついてて美味しいな…。

これ、今度作り方を教えてもらってもいい?」

「え、っと……。

うん、レシピ教えるなら、大丈夫、です」

「良かった。

すごい美味しいから、絶対もふも…うちの子たちも喜ぶだろうなって思ってたんだ」

「もふも…って?」

「…あー、えっと。

もふもふしてたから、もふもふって呼んでるんだ」

「そんなにもふもふなの?

…ちょっと、見てみたいかも」


「料理会のついでに会いに来る?

…って言っても、急には無理かもしれないけど…」

そう言いながら、ハンバーグを食べる。

これにも鶏肉が入っていて、とても美味しかった。

「もし、もふもふちゃんが良くて佐渡くんも良いなら…行ってみたいかな」

「本当?

多分、もふもふたちはそんなに怖がったりしない…と思うから大丈夫だよ」

いや、でも前雨に怖がってたけど…まあ、大丈夫だと信じよう。


「佐渡くん、今週の日曜日って空いてる?

…って言っても明後日なんだけど…」

「俺の予定は大丈夫。

もふもふたち用の食べ物とか買ってこようかと思ってただけだから」

「その日なら、多分大丈夫だから遊びに行けたらなーって思ってたんだけど…いいの?」

「うん、大丈夫だよ」

「じゃあ、えっと…何時がいいかな…」


「あんまり早くても大変だろうし、11時に篠原駅でどうかな?」

「駅待ち合わせでいいの?」

「他に、俺が知ってる待ち合わせ場所がなくて…。

佐藤さんが良ければ駅でお願いしたいな」

「むしろ、私がお願いしたくなっちゃうよ。

駅なら近いから大丈夫!」

「よし、じゃあそれで。

楽しみにしてて」

「うん、楽しみにしてるね」


と、予定が決まったところでチャイムが鳴った。

喋りながら空になったお弁当をしまいつつ、佐藤さんと一言、二言会話をする。

とは言っても、そのだいたいが明後日のことだったりするんだけれど。


また椅子を回転させて、午後の授業を受ける。

多分、昨日よりもきちんと授業が受けられた気がした。

明後日、久しぶりの友達との約束に、無意識にテンションが上がっているらしかった。

早く帰って、もふもふたちに伝えなきゃ。


「ただいま」

<キュ!>

「あれ、ハムくん?

もふもふはどこに……」

家に帰ると、出迎えてくれたのはハムくんだった。

もふもふの姿がないのを不思議に思って探すと、机の上でふわふわ寝ていたらしい。

クークーと寝息を立てるもふもふを起こさないように二階へ移動させると、簡単に夕飯を作ることにした。


玉ねぎやにんじん、きのこやベーコンを細かく切って炒める。

そこにケチャップを入れて、ご飯も入れる。

皿に盛った後、薄焼き卵を乗せてオムライスの完成。

ほかほかなまま急いで持って行くと、待っていたもふもふのキラキラした視線をもらった。

美味しい匂いがして、起きてきたっぽい。

いただきます、と手を合わせて食べ始める。


ご飯とケチャップが合わさるとこんなに美味しいのに、ふわふわ卵まで合わせたら最強なんだよな…。

毎回オムライスを作るとトロトロ卵にならなくて、諦めた結果がこの卵だった。

薄焼き卵でも乗っていれば美味しいし、これでいいかといつも諦めてしまっていたけれど、師匠に聞けば何かコツが掴めるかもしれない。

そう思うと、ますます日曜日が楽しみになった。


ご飯を食べ終え、もふもふたちとお風呂に入る。

キュッキュと楽しそうな2人を見ながらお湯に浸かって。

どうせなら、と日曜日の約束の話をすると、よく分かってないらしい2人は不思議そうな声を上げていた。

人が遊びに来る、と伝えるのは難しいらしかった。


ドライヤーで髪ともふもふたちを乾かし、二階へ移動する。

いつものように布団に入り、横で眠る2人を撫でる。

もふもふな2人を撫でていると、次第に眠気がやってきて、気づいたら眠りに落ちていた。

佐藤さんの出番はまだまだ続きます。

人間側の友人を増やすとか、もう少し登場する人を増やしたいと思ってます。

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