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君と歩むため最弱になる  作者: ちゃのま
11/12

数日後

 マリー視点


 あれから数日がたった。

 なぜかはわからないが、あの後すぐにレグル王国の騎士たちが村を訪問した。名前もないこの村に王国の騎士が立ち寄ることなんてないのに何故か?村のみんなは疑問でいっぱいだった。

 村長が話を聞いてくれたことを簡単にまとめると、この村にルギウス帝国の軍隊が接近しているという報を受け、女王の命のもと、この村に駐屯する騎士を派遣したとのことだ。

 村の警備体制も不安だったらしいのだが、いつの間にか作られた柵があったため、巡回などのローテーションで済むとのこと、けれど村のみんなはこんな柵は作った覚えがないとのことで、混乱していたが、あるのであれば有効活用しようと結論を出した。


「マリー」


 今はカナタと二人で今後のことなども話し合っている。

 そして、起きた時のスライムなのだが、なぜか意思疎通が可能であり(実際にはスライムが文字を書いたりしてくれる)、スライムををうちで飼うことになった。

 彼女?もそれを望んでいる、私から引き離そうとすると威嚇(全く怖くない)して、攻撃を受けてから反撃をする。

 自分からは全く攻撃せず、私を守るようにしてくれるので、今ではすっかり受け入れられている。名前があるのか聞いてみるとミニと帰ってきた。

 つまりは、このスライムをテイムしていた人がいるのだが、今はよくわからないらしい、繋がりは感じているのでまだ生きていて、契約も破棄したくないらしい、

 カナタはミニに挑んでは負けて、まだ挑むを繰り返していたらいつの間にかミニの弟子になっていた。

 私は胸の中にある焦燥感からか、カナタの頑張っている姿を見てからなのかわからないのだけど、ミニの弟子入りを私もした。


「マリー」

「え?どうしたの?」

「どうしたのじゃねぇよ、さっきから呼んでるのに反応がないんだもの」

「そ、そうだったの?ごめんね、考え事してたから」


 今はミニ師匠の特訓の休憩を取っている。時間があると私はここ数日で見る夢について考えてしまう。


「もしかして夢のことか?」


 カナタが真剣な顔で私の顔を覗き込む、


「まぁ、そうなんだけどね」

「俺も似たようなものだけどさ、なんなんだろうな?俺たち以外のみんなはそんな夢は見てないっていうし、俺はそれを思い出すと、こう……なんていうか、イライラすんだよな!」

「私の場合は、悲しいかな?起きると泣いてることもあるし」

「……けどよ、イライラ以外でこうも思うんだ、強くなりたいって、何でだろうな?漠然としてるはずなのにそれだけは思うんだ」

「……私もだよ、強くなる、焦燥感と悲しみの中で唯一強く思うこと、なんでかな?」


 愛してる……


 夢の最後に必ず聞く言葉、嬉しいのに悲しくて、行かないでと思うそんな夢、顔も声もわからないのにそれだけが手かがりなような気がして、


「ぴー!」

「お、休憩終わりだってさ、行こうぜ」

「うん」


 今はとにかく強くなる、何があってもいいように強く、


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