ブンかムシか
窓のさんにペカペカ光る生物を発見。頭はちょこんとし、先端に粒みたいなものがついた触角を持ち、滑ってはコロンとひっくり返って、ずんぐりな身体に似合わずスマートな脚をばたつかせている。
それがカナブンなのかコガネムシなのか……? わからないけど、久々に見た光沢は、苦手な虫でも綺麗なもんだとついつい魅せられる。
しかしね、ふと思って、子供のときはトンボを背後からそろりと捕まえたり、カブトムシを太股に乗せて遊んだり、ミミズを引っ張りあげてブンっ!てやったりしていたけども、大人になったら虫全般が怖くて仕方なくなった。
別に見ている分にはいいのだが、触るなんて!と顔が引きつるようになってしまった。まあ、カマキリ、セミ、チョウ、ガは子供頃から苦手ですがね。
それにしても、何でだろうね? あんなに平気だったのに。
カマキリはね、卵から孵るところがぎゃーっだし、更には道端でガンつけられて鎌を振り上げられてからはもう二度と会いたくはない。セミはそのシースルーからのぞく腹部がどうにも気持ち悪くてダメだ。鳴き声を聴いているのは好きだが、網戸にへばりついて鳴かれるのはキツい……
そしてチョウとガ。無理。まだチョウは見ていられるかな? アゲハとか見つけるとちょっと嬉しいしね。けど、ガは……特に真っ白くてでかくて触角ふさふさは怖すぎる。いつ入り込んだのか、家の隅っこで息絶えていたのを見つけたときなんて、気が遠くなったもん。
「ひぃぃ」て、声にもならない息だけの悲鳴を上げて、その場から動けなくなったね。せめて外にいてくれよ。
いやー… カナブンだかコガネムシだかで、本当によかった。紙を丸めてお尻を突っついたら飛んで行ってくれたし、その先で雀がいっぱいいたけどさ… 大丈夫だったかな? めっちゃ目立つよね。…… すまん、