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日日是好日。  作者: こさじ
55/195

(•ө•){思いは人それぞれ)

 ここ、とは限らず無料で何かを発表する場ってさ、高校生の頃に友人から「ねえ、○○君が歌ってるから応援に行かない?」って誘われた路上みたいだな、とふと思った。


 部活で疲れてんのに夜の街に連れ出されてさ、上手いかどうかの前に興味もない○○君チョイスの歌を聴かされて… まだお金を要求されなかっただけよかったけど、結局のところ友人の自己満足だよなあ…… 無表情で手拍子する客を前に歌うって、○○君としたらどんな気持ちだったのか。


「よし、こいつを夢中にさせてやるゼ☆」


 て思ってたのか、


「つまんねーなら帰れよ」


 て思っていたのか。

 客は私と友人の二人だけ。時々、足を止める人もちらほらいたけれど、ほとんど通り過ぎていく。○○君の声さえ届いてはいないだろう、そんな寒空の下だった。

 それで、友人は応援したいから――というか彼が好きだから評価という対価、金を入れて、私は聴いたけど大して心揺さぶられることもなかったから聴いただけ。

 そして、足を止めた人は、聴いてる私達を見て、少し気になって聴いてみたけどずっと聴くほどではないとわかって退場し、通り過ぎて行く人には「ここでも歌っている奴っているんだ」と思われるだけで、自分と同じく誘われたけど来なかったもう一人の友人Aは「○○君はどこかで歌っている」と知っただけであり、更には殆どのクラスメイト、同じ高校に通う奴ら、またそこらで生きている人は暖かい家で休んでいるのだ。寒空の下の私と友人以外は、今歌っている○○君の声も聴かずに。

 でも、○○君が成功するかどうかよりも、


「おい!俺が歌っているのに聴かないとは何事か! 聴いたくせに金を払わないとは何たる無礼!!」


 て、言わない人だったのは好印象だった。


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