42/195
開き直り
漫画と映画とゲームにBL、最近それらにしか心惹かれることがなくなった私だが、久々に服を買った。
なかなかいいんじゃないかと道を闊歩していると、胸に張り付いているものに気がついた。
LLLL…
サイズのシールを剥がすのを忘れていたのだ。しかもだいぶ歩いてから。その間に何人とすれ違ったか、途中で会った知り合いがどんな気持ちで私と話していたか――
その場で恥ずかしさに蹲りたくなった。が、いや待てと。いやいや、誰も気付いちゃいなかったろう。もし気付いていたとしても、あまりの私の堂々さに「あれ?もしかして柄なんじゃね?」とか、「本人知っててつけてんじゃね?」などと逆にそう思わせていたかもしれない。
道のど真ん中をゆく、こさじ。
臆することなくビリっと胸の柄を皆の前で剥ぐ。
「ふん、飽きたわ」
と吐き出さんばかりに前を向いて…
で、家にたどり着いても恥ずかしかったなどとは言わん。認めてしまったら終わりだ。そうだ、あれはファッションだ!そうして、その日は有意義な一日になった。妄想次第で心もかわる。そんなもんである。




