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日日是好日。  作者: こさじ
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(•ө•){みんな違って…)


 ファンタジーものをちらっと覗くと大抵一人称ですが、その一人称の主人公の話し方がほとんど同じに感じるのは何故だろうか?


 みんな、似たりよったりのテンションで似たりよったりな雰囲気。主人公のみならず、登場人物のほとんどが……

 勿論、自分のことを棚に上げて言っているわけじゃない。自分のも「なんでこんなんばっかりなんだろうか?」と悩みの種である。

 簡単に言えば、老人は「わしもな悩んでいるんじゃよ」みたいな。


 誰を参考にしているのか、何かの憧れや目標の作品の真似なのか、“こういう人物はそういう話し方”って決まりがあって…もっと言えば“そうあるべきだ!”と決めつけた書き方作法のように、主人公のテンションと話し方が同じだね。


 誰かを意識している――誰かのあのキャラを真似している。いや、そのキャラしか作者の中にない。


 リアルさを求めろとあるときは言われ、誰が喋っているのかわからないから喋り方で差をつけろと言われ……でも、方言や訛がない限り、人ってそこまで違わないと思う。あと、外国人でカタコトな喋りとか、年齢とか。でも、爺さんみんなが「わし」とは言わんだろう。


 喋り方をキャラごとにかえることは、確かにわかりやすい。でも、わかりやすいしかない。それは、その作品内では個性だろうけれど、他作品の同ジャンルの中だと同じだ。個性の欠片もない。幼女の魔王なり王族が「わらわ」というように、爺さんが「わしは」というように……どちらの誰が誰だと決めるのは喋り方ではなくて、言葉で文章で説明するべきじゃないのか。


 主人公は、やっぱり声を出そうが出すまいかいっつも“!”で済まされているようだし、敵とくに獣系はいっつも「グォオ」とか「シャー!」とか叫ばされているし、物音まで物音として強調されている。


 そんな世界から脱出するには、どうしたらいいのか?


 キャラクターに身近な人間でも当て嵌めて見ればいいんじゃないか…癖とか。喋り方もセリフで決めつけるんじゃなくて、その当て嵌めた人間がどういう雰囲気の話し方を綴ればいいんじゃないか。

 ギィって扉が開いたときに、そんな音を聞いたときに、自分自身がどう思ったのか、どんなときにそう思ったのか、魔王は嫌いな教師や上司を当て嵌めてやろうとか、まあファンタジーなんで名前が出ることもないだろう。性格だけ仕草だけ借りてね。


 もしかしたら違うかもしれないが、誰かの作品のキャラクターの二番煎じを辞めない限り、作品の個性なんて生まれてはこない。いつまで経っても、「あのキャラみたい」と「じゃあどうせ同じような内容だろう」と思われて終わりだ。


 読者にわかりやすいということは、読みごたえをなくしたようなものでは?と思ってしまう。

 きっと、セリフで物語を進ませているからだろうが、絵の勉強をして漫画を書いた方が……と、ふと心配をしてしまうのでありました。


 個性とは、どうすれば出るのか?――と悩んだところで、それはその人の特徴ってだけだ。長編を完結させてもいない、その完結作品なるものをいくらも出していない…いやゼロの自分が、そもそも“個性”について語れないだろうと、投稿してから反省する……


 書くって、やっぱり難しいわ。

 自分の書く登場人物はコミュニケーションが乏しくて一人相撲させているように感じるし、それこそ漫画にも出来ない妄想域から脱出出来ない、そこから気になる部分だけを切り取ったもの――物語にもなれない、物語れない寂しい落書きだ。


 ……放置していた作品を復活させようと続きを書けば書くほど、悩めば悩むほど何が楽しいかわからなくなり、他所様にケチをつけだすしょうもない奴へ成り下がるのであります。

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