第四話
やっと決闘します、今回は最後にスキル紹介とステータス一覧を書いてみました。
ログインするとやはり前回ログアウトした、最初に印象に残った噴水の近くに光と共に降り立った。
まずは、今日ログインする前にネットなどで調べて林檎と話し合って選んだスキルを俺は選択していく…決闘までは残り時間まで約5分くらい猶予を残しているから大丈夫だし。
まずは、林檎が一番興味を持ってこれは絶対欲しいと言って譲らなかったスキル…
[ウインドブースト]と言うスキルで、これは林檎がどうしても譲らなかったから俺は林檎の意見のため、普通に了承した。
次は林檎と俺の両方が良いなぁと思ったスキルで、[ライトニングソード]と言うスキルだ、そして最後に2人で選びに選んだ3種類のスキルが[シャドウステップ][ウインドダンス][ワルツ・ザ・ナイツ]の3個である…。
まぁ今回登場しているスキルの詳しい詳細はこの話の最後に紹介します。
最初に選択出来るスキルは最高5個なため、これで決闘に挑む訳だが…まぁなるようになれだし、戦うには勝ちたいからな…それに俺と林檎が選んだスキルだから林檎の前で恥は晒したくないからな…兄としてのプライドがあるし。
えっ!?捺葉姉は何してるかって?
うん、捺葉姉は騒ぐだけ騒いだ後に結局起こしても起きなかったために、寝てるんじゃないかな?
さて、スキルの選択も終わった事だし…あのゴリラ共を倒しに行かないとな…。
「よしっ…林檎行くぞ?」
「うん、分かったよ…お兄ちゃん」
やはり、林檎はまだ怖いのだろうか…俺の後ろに隠れるようにちょこちょこと付いてきている。
林檎は小さい頃から少し体が弱いからあまりこういったVRゲームなどは林檎の体の事を考えるとあまり良くはないかもしれないのだが、林檎自身が俺と一緒にやりたいと自分の意思で決めた事だから俺もその気持ちを尊重して出来る限り林檎のサポートをする事を俺は林檎とVRゲームをしても良いと答えた時に強く決意していた…まぁ今更林檎には言えないけどな……。
林檎と2人で昨日捺葉姉が言い争いをしていた場所に向かう。
相手側はもうそこに居た…どうやら随分と時間を持て余しているようだ…。
俺と林檎が歩いて近付いて行くと…相手側はようやく気が付いたようで…早速話しかけてきた。
「へぇ〜ちゃんと来たか…負けると分かってるだろうから…てっきり来ないかと思ってたぜ?……けど、見る限りこの前の生意気なねえちゃんは居ないなぁ?あのねえちゃんは逃げたのか?……へへへ…ん?…おい?その後ろの大人しそうな子はなんだ?おねえさんのまた知り合いか?」
相手側のリーダー格の様なゴリラがそう下卑た顔で聞いてきた…まぁ周りの仲間の奴らもゴリラだが、相変わらずキモいと思った…。
「……あー…前の時に言うの忘れてましたけど…私…つか、俺…男ですから…マジでキモいんですけど…後、俺の後ろにいる子に手を出したら……本気で許さないんで…」
もう、スキル選択の時間は取れたし、真実を明かしても構わないから…サッサと終わらせて林檎とレベル上げにでも行こうかな?…林檎に不快な気分でずっと居させるのも可哀想だし、折角ゲームしてるんだから楽しまないとな…
「はぁっ!?…お、男だと?……そのアバターで…?嘘だろ?……なんだよ…てめえ…そうか、そうか…よくも騙しやがったな…上等だ、サッサと決闘しちまおうぜ?ボッコボコにしてやる…舐めやがって……」
……なんか勝手に驚愕して勝手に切れてるみたいだけど…つか、勝手にアンタが女と勘違いしただけじゃん?とか思ったけど、まぁサッサと終わらせたいから良いか!
「じゃあ…半決着決闘だ!」
相手側から半決着決闘の申請が来た…もちろん承諾する、自分の正面に浮かんで見える空間ウインドウのOKボタンに触れると……
____スカッシュからの半決着決闘を受託しました。
____半決着決闘を開始するため、フィールドを展開します周囲のプレイヤーの皆様はフィールドの外に出て観戦して下さい。
俺と相手のスカ何とかさんとの間からフィールドが展開されて丁度俺とスカ何とかさんを円状のドームみたいにフィールドが展開されると同時に決闘までのカウントダウンが始まった…カウントは中に居る人が外に出るために3分となっているようだ…
「林檎…フィールドの外で待ってろ!」
後ろに居る林檎にそう声を掛けると林檎は…
「うん、分かった…ねぇ…お兄ちゃんは負けないよね?」
と俺を信じて聞いてきた……
「もちろんだ!負けはしないさ…あんなゴリラみたいな奴なんかにな…へへ!お兄ちゃんに任せとけよ!」
と負ける気は無い事をちゃんと伝える…それに林檎は満足したのか、フィールドの外に小走りで向かって行った。
_____遂にカウントが残り10秒となった…
そして遂に決闘開始を報せる、開始音が鳴った。
まず最初に動いたのはやはり相手プレイヤーだった。
前にベテランとか言っていたのを俺は思い出していたために…本当かどうかは、分からないが…だが、なんせ俺はVRMMOは初めてプレイするし、VRMMOの決闘なんか見たこともやったこともないため、最初は下手に動けないし、様子見もかねて相手の最初の行動を観察する目的で先攻を譲ったのである。
相手プレイヤーは真っ直ぐこちらに向かって走って来ている…武器は恐らく肩の後ろにある…巨大な大剣だけだろう…だが、今までずっとVRFPSの世界で対人戦を何百回とやって来ていた俺は他にも腰辺りに短剣でもないかと考えてしまうが、ここはVRMMOだ…あれだけ巨大な大剣を肩に担いでいるということはもう武器はないはず…それにあまり長期戦となるとこっちが不利になるだろうし、なら…一か八かの勝負に出るべきだろう。
「喰らえぇぇえぇー[ブレイクインパクト]」
相手プレイヤーが空に垂直に上げた大剣がスキルにより青光りしてスキルが発動しているのを証明していた…
あれだけの質量を持った大剣の生み出すパワーはとてもじゃないが…俺の片手剣では防ぐことは不可能…しかも、尚更スキルも発動している…因みにスキルを使うとスキル発動中は勝手にスキルの内容に沿った行動をシステムのアシストを受けて行うことが出来るが…スキルの強さに応じてスキルを行った後に起きる硬直時間がスキルが強くなればなるほどに長くなってしまうという欠点がある…。
しかし、これは攻撃スキルの大半の理屈で、補助スキルなどにはあまり関係がない…例えば防御力上昇スキルを発動したとする…【クロススキルオンライン】には補助スキルでステータス上昇スキルは大きく分けて3段階の強化がある(大、中、小)の3段階で、(小)は強化は極微量でしかないが…スキルを使う為に必要なMPの消費量や連続してスキルを使う際に掛かるクールタイム…などが短く比較的に使いやすい…(大)はその全く反対で強化はかなり高くまでステータスを上昇できる…しかしMPの消費量やクールタイムは長い…(中)はその中間といったところである。
見て分かるようにあの質量は止めることはまず不可能だ…
それなら…受け止めなければ良い…つまり受け流す。
「[ワルツ・ザ・ナイツ]ナイト達よ!我の盾となり力と忠誠を見せよ!」
相手プレイヤーのスキルに対抗して俺はスキル[ワルツ・ザ・ナイツ]を発動した…。
俺の目の前に3体の騎士が現れ盾を構えて目の前の大剣を受け止め、少しずつ…俺の真上から横に横に…大剣の軌道を少しずつだが…ずらし始めた…。
「くそっ!?なんだこの騎士共は!?」
相手プレイヤーが俺が呼び出した騎士達に対して激昂しているが…もうスキルを発動してしまっているため、動けないため…大剣を引き戻すことも出来ない…そして大剣は俺の横数センチの位置に力を分散されて振り下ろされた。
「ベテランって聞いてたから強いと思ったけど…もしかしてアンタ弱いんじゃないの?」
攻撃スキルを発動したためにスキルの硬直時間で動けない相手の横に行き聞いてみたら……
「へっ…んなわけねぇだろ!俺は強いんだよ…」
とか生意気にも強がったので、「実は弱いんだよ俺、見栄はってたんだよ…」とか言えば普通に片手剣で切るつもりだったけど…少し頭にきたからかな?俺は…怒りに任せて片手剣で何回も切りつけて……最後に…
「[ライトニングソード]」
スキル[ライトニングソード]で相手プレイヤーの少なくなったHPを半分削り切った。
_____ビィィィィーーー
_____勝者が決まりました、勝者はシグさんです。
HPを半分削り切ったと同時に空間ウインドウに表示されたのは勝者報告だった。
さて、VRMMO最初の対人戦は相手が雑魚だったために見事なまでの消化試合になってしまったが…大体の戦闘の流れや立ち回りの仕方は分かった。
後は何処か初心者でもそれなりに戦えるフィールドにでも出て、林檎にVRゲームの基本だけでも教えながらレベル上げをしようかなと考えていると……林檎がこちらに笑顔で歩いて来ているのが目に入った。
「林檎…?なんだよ、その笑顔は?」
「えっ?…それはもちろん、お兄ちゃんが勝つって信じてたからね…その通りになったから嬉しいの!」
「まぁな俺の方がVRゲーム経験者だから…当然かな?」
「私もお兄ちゃんみたいに上手になれるかな?」
俺の動きを見て思ったのだろう…林檎は少し不安そうな表情で俺に聞いてきた…恐らく自分が体が弱いと自覚しているからもあるのだろうが……
「大丈夫だって!林檎、良いか?VR空間では現実の体はそんなに関係ないんだ…VR空間だと本来体を動かす脳の信号を機械が読み取って…今…こうしてVRのアバターを動かしているんだから…林檎も基本を覚えて練習すれば上手になるさ!」
と実際に体を動かして見せながら林檎に説明してやった。
頭の良い林檎の事だ…恐らくしばらくやり込めば、俺なんかすぐに抜かれてしまうだろうな…ともこの時思った…。
「んっ!?」
と…そうこう林檎と話していると…突然フレンド通信が来た事をシステムウインドウが伝えてきた。
一体こんな時に誰が?まさかとは思うけど…捺葉姉が起きたのかな?
「林檎、ちょっと待ってくれ……フレンド通信が入ったからさ」
話していた林檎に少し待ってくれと伝えてから、フレンド通信をONにすると…思いもしていなかった奴からだった
『時雨っち!!なんでサービス当日に連絡してくれって言ったのに…連絡も何もして来ないんだよ!昨日1日中連絡待ってたんだぞ……』
……そう言えば…拓也との約束を捺葉姉のトラブルに巻き込まれた事で、すっかり忘れてたな……
『あー……その、拓也…その事については謝る…けど、こっちも実は正式サービス当日に色々とトラブってな…拓也との約束どころじゃ無くなってたんだよ…すまん』
『トラブった?……なんだ!何かあったのか?お前大丈夫なのか?良いから話してみろ…VRゲームにトラブルは案外つきまとう物だからな、ちょっとのイザコザがでかくなったりする…で?何があったんだ?』
少しは怒られるかと思ったが…拓也はやっぱりVRに関してはかなり考えてくれているみたいだな…まず、俺の事を心配してくれてるみたいだし……
『あぁ…それじゃあ話すよ…とは言ってもフレンド通信だとなんだし、拓也はログインしてるのか?ログインしてるなら直接会って話した方が早くないか?』
俺が会って話がしたいと思いログインしているか聞いてみると……
『おう…良いぜ、丁度今からログインするところだったんだ…じゃあそうだな……時雨っちはまだ最初の町だよな?まぁ…トラブってたんなら最初の町か…なら最初の町の武具屋に来てくれないか?普通に武具屋って書いてあるから分かると思う…着いたら連絡してくれよ?』
『あぁ…了解した、武具屋だな?』
『オッケー…ちゃんと来いよ?もう1日中待つのはごめんだぜ?時雨っち!』
『分かってるって、それじゃあまた後で!』
そう言ったすぐ後にフレンド通信を終了した。
さて、拓也はさっき確か武具屋に来てくれって言ってたよな…良い機会だから…林檎に拓也を紹介してやるか…まぁ拓也は美少女好きだからちょっかいをかけさせるつもりはないけどな……
「林檎?ちょっと悪いんだが…俺は連れのところに行くんだが…どうする?付いてくるか?」
林檎に一応付いてくるか聞いてはみたが…まぁそれはそれは予想通りな答えが返ってきた…。
「うん、付いて行くよ?良いでしょ?お兄ちゃん!」
いや、半分予想通りで半分予想外が正しかった…まさか、満面の笑みを浮かべながら言ってくるとは、想定外だ。
「…あぁ分かった、それじゃあ行くか?」
「うん、了解お兄ちゃん!」
俺の頭の中で渦巻く葛藤は知りもしないだろう林檎は俺の後ろをてとてと追いかけてくる……もはや今の気分はドラ⚪️エだな。
そんな気分になりながらも俺は林檎と拓也に指示された武具屋に向かって歩き出した。
_____スキル紹介&主要メンバーステータス一覧
スキル紹介___
[ウインドブースト]Lv1
スキル能力↓
スキル発動者の任意のタイミングで風の旋風を起こせるスキル。
スキル内容:変幻自在、万能
[ライトニングソード]Lv1
スキル能力↓
スキル発動者の剣に光と雷の力を宿して敵を切ったり衝撃波を出せるスキル。
スキル内容:攻撃、Lvが上がる程に火力上昇
[シャドウステップ]Lv1
スキル能力↓
スキル発動者が任意の方向に移動が出来るスキル。
スキル内容:回避、 万能、Lvが上がると速さ、距離上昇
[ウインドダンス]Lv1
スキル能力↓
スキル発動者は一時的に風を操ることが出来るスキル。
スキル内容:変幻自在、万能、Lvが上がると風を操りやすくなる、スキル成長有り
[ワルツ・ザ・ナイツ]Lv1
スキル能力↓
スキル発動者の任意の場所や任意の行動をする騎士を最大3体まで出現させるスキル。
スキル内容:変幻自在、万能、Lvが上がると呼び出せる騎士の数が増える、スキル成長有り
[ブレイクインパクト]Lv1
スキル能力↓
スキル発動者の武器を天高く掲げて垂直に振り下ろすスキル。
スキル内容:攻撃、Lvが上がると火力上昇
主要キャラステータス一覧
シグ(時雨 夕夜)
Str:50
Vit:30
Int:20
Min:40
Agi:55
リンリン(時雨 林檎)
Str:25
Vit:40
Int:60
Min:50
Agi:60
リーフィー(時雨 捺葉)
Str:70
Vit:55
Int:15
Min:20
Agi:40
大体の時雨姉弟妹達のステータスはこんな感じの予定です。
誤字脱字、感想、改善点、なんでも受け付けてます。これからも頑張ります。
ご指摘をいただいたので少し文節を編集しました。
これからも改善点や感想受け付けます!
来週は投稿お休みです。
次の投稿は29日を予定しています。