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第十話

久しぶりに投稿ができました。

まだ仕事などで忙しいため投稿が飛びとびになってしまうと思います


申し訳ございません。

暇つぶし程度に読んでくださると嬉しいです。

「さぁ、ここからが俺の本気モードだぜ!」


そろそろこのスキルの使い方にも慣れてきたからブレイドバードに近づかないと戦闘も何もないしな。


「キュエェェェェ」


そんなことを考えているとブレイドバードはまたこちらに向かって突進をしてきた…今回は一度見ているから突進の予備動作らしき行動が見えたため容易に回避が間に合う。


今回は一つ工夫をしようと思う…まずさっきと同様ウインドブーストを使う。


「ウインドブースト!」


そしてブレイドバードの突進を回避する。


ちょうど入れ違いになったときに今度は俺はウインドダンスを使用せずに一つ思いついたことをすることにした。


[ワルツ・ザ・ナイツ]

スキル能力↓

スキル発動者の任意の場所や任意の行動をする騎士を最大3体まで出現させるスキル。

スキル内容:変幻自在、万能、Lvが上がると呼び出せる騎士の数が増える、スキル成長有り


これを見る限り…俺の呼び出す騎士は任意の場所に召喚できるということは空中でもできるのではないか?という疑問が俺にはできていたのだ。


さっき発見したばかりのスキルのシステム上の抜け道がこのスキルにも適応されるのではないかという疑問だ。


だからそれを確かめるために俺は自分の着地地点に騎士を呼び出した。


「ワルツ・ザ・ナイツ!騎士よ我の元に力を貸せ!」


するとやはり俺の予想取り騎士は空中に召喚された、そして俺は呼び出した騎士に俺の横を通り抜けたブレイドバードにめがけて弾き飛ばしてもらうように命令をした。


「これなら風よりも安定した足場だし、俺の騎士の力も合わさってダメージも伸びるだろ。」


そして、騎士は俺の命令通り俺を手に持った大きな大剣の腹で受け止め、勢いよくブレイドバードめがけて弾き飛ばした。


「うおおぉぉぉぉっ、いっけぇぇぇええぇええぇぇぇ!」


俺はすごい勢いでブレイドバードに向かっていく、ブレイドバードは突進の勢いをすぐには止めることができないために急停止ができない。


「こいつもついでに喰らえや!ライトニングソード!」


俺はブレイドバードの背中に向けてライトニングソードを放った。


「ギエェェェエエェェェエェェエエ」


俺の放ったライトニングソードがブレイドバードの背中に直撃した。


「よっしゃーーー…って止まれねえぇぇぇぇええええぇええ」


しかし俺も自分で生み出した速度を急に止めることができない…


そして、ライトニングソードの直撃を受けたブレイドバードに勢いよく激突した。


「ぐえぇぇぇぇえええ…いってぇぇ……」


勢いよく激突した俺はあまりの痛さにそのまま地面に向かって受け身もできずにスキルの発動がギリギリだった。


「……くそっ、ウインドダンス……っいっつう…」


風のクッションを敷くのがやっとでしかも、ほぼ無防備な状態で落ちたため受け身もとれなかった。


かなりの激痛だったが、自分のHPを確認するとまだ半分と少しは残っていた。


「くっそー…いってぇぇ」


「そのわりに全然HPが減って無くて助かったぜ。」


しかし、ブレイドバードを見てみるとブレイドバードのHPはかなり減っていた…


「あれ?案外減ってる?」


俺のレベルだとあまり減らないと思っていたのに…結構減っているような。


これなら俺でもソロで倒せるんじゃないか?


ブレイドバードのHPバーはそれでも減ったとはいえまだHPバーが2本ある内の1本の4分の1減っただけに過ぎない。


「くっそ、ここからかなりつらい持久戦になることは、間違いなさそうだな」


しかし、俺はキツイとか苦しいとかを考える前に強い敵と戦うことに対しての高揚感と楽しさに浸っていくのが自分で感じ取れた。


「へへへ、」


この高揚感、かなりくせになりそうだ。


「いくぜぇぇ」


それからは死闘という死闘を繰り広げることになるだろう、そう予感しながらも負ける気は微塵も感じないのはどうしてだろう?


俺はもう本来の情報取集のことも忘れてこの戦闘をただひたすら楽しんでいた。


ブレイドバードはその後にどうやら戦闘アルゴリズムを変更したのかわからないが、動きが少し変わった。


「っく、やっぱりソロでのボス狩りはつらいな」


ブレイドバードは俺がウインドダンスなどを使った回避行動や攻撃を繰り返すにつれてそれに対処してくるようになっていた。


俺が騎士を使った加速を生み出した勢いでライトニングソードをすると回避するのではなく逆に突進で対抗してきた。


俺のライトニングソードとブレイドバードの突進が空中で大きな衝撃波を生み出した。


俺のライトニングソードとブレイドバードの突進はほぼ互角の勢いと速度だった、俺とブレイドバードはお互いの力の衝突で大きく空中でバランスを崩した。


「うおっ、くくっっぅう」


ブレイドバードは羽を大きく広げて勢いを相殺していたが俺はまだライトニングソードの硬直時間が解けていないため勢いを相殺できず大きく空中で後ろに引っ張られるように飛ばされた。


「くそっ、スキルの硬直が、」


その隙を見抜いたのかブレイドバードは再度突進の体制に体を移行させている。


「くそっ、早くっ硬直時間が、終われば、」


俺は空中で飛ばされているため、下に落ちることはないがこの衝突の勢いがなくなってしまえばすぐに重力に逆らえずに地面に向かって落ちるのだが、それまでにブレイドバードの突進が当たれば俺の負けでしかも俺の体力はさっきまでの戦闘で半分を下回っている、この突進を食らえば間違いなく死ぬだろう。


だが、もし突進が当たらなくても地面に落ちてもその衝撃に俺は耐えられるのか…


(くっそ、どのみちスキルの硬直時間が解けなきゃ俺は負けるのか…)


そして、ブレイドバードが今にも突進のための最初の加速に移行する瞬間に…


ポーン…条件が満たされました、スキルの上位派生への条件が満たされました!


「くそっ、こんな時になんだよ、今は忙しいってのに…ん?」


[トルネードウインド]

スキル能力↓(上位派生スキル)ウインドダンスの派生スキル

スキル発動者の周囲に風の竜巻を巻き起こして身を守るスキル。

スキル内容:上位スキル、防護スキル


[ドライブエア]

スキル能力↓(上位派生スキル)ウインドダンスの派生スキル

風を身にまとい、相手に向けて変幻自在な風の刃を飛ばすスキル。

スキル内容:上位スキル、補足(飛ばす風は任意のタイミングで自在に操ることが可能)


[ウインドシールド]

スキル能力↓(上位派生スキル)ウインドブーストの派生スキル

自分の任意の位置に風の盾を出現することが出来るスキル。

スキル内容:上位スキル、防護スキル


_____以上のスキルが使用可能になりました。_____


「はぁ…まっ何だよこれ!?」


俺はかなり極限状態だったために混乱して状況を飲み込むまでに時間がかかった。


突然の上位派生スキルの表示により驚いたが…俺はいまの状況を思い出し、喜ぶよりも先にあるスキルを使うことを優先した。


「くっそー、よくわかんないけどこのスキルなら…」


「ウインドシールド!」


俺は咄嗟にさっき見えたシステムウインドウの中にあった新しいこのスキルを使うという賭けにでた。


すると俺の目の前に目に見えるほどの風が集まり大きな壁のような盾を生み出した。


「これは…すげえ」


だけど少し不安に思ったことがある、それはこの盾でブレイドバードの突進をガードできるのだろうか…という疑問である。


「やばくね?これで防げるのか…っっあ!?」


しかしタイミングが悪く俺がウインドシールドを使ってすぐに衝突で生まれていた勢いが失われた、

もうブレイドバードは突進に移行していてぶつかるのは後、5秒もかからないだろう。


大きなシールドを使うことが出来ても足場が良くなければ意味をなさないということを聞いたことがある。


俺はちょうどいまその立場に立たされている。


おそらくいまこの体制でブレイドバードの突進を直に受ければ俺のHPは尽きるだろう。


(くそ、足場さえあれば、頑丈な動かない足場が…)


「ん?…足場?俺はさっき足場を作ってたじゃないか、そうだ…なければ作ればいいんだ」


俺はさっきと同じ様に自分の足場を作るためにウインドダンスを生み出そうと考えたが、足場として考えるとあまり安定していなかったことを思い出す…

だから、俺は予定を変更しもっと頑丈で安定した足場に出来るであろう、騎士を呼び出した。


「ワルツ・ザ・ナイツ!我に忠誠を誓いし騎士よ、我の元に力を貸せ!」


俺の足下に騎士が出現して、俺の体をがっしりと固定してくれている。


これなら、ブレイドバードの突進を受けきることが出来るだろう。


「来いやぁぁあああ!」


それから、約2秒後にブレイドバードの突進が俺のウインドシールドに激突した。


ズドン…という大きく鈍い音が響き渡った、俺の腕にはかなりの衝撃がぶつかってきたが…足場になっている騎士がしっかりと俺を支えてくれているため俺はその衝撃に押しつぶされることがなく、受け止めることが出来た。


「ギュグエェェェエエッ!?」


俺が空中でブレイドバードの突進を受けきったことによりブレイドバードは大きく体制を崩して地面に向かって落下していった。


それを好機と見た俺は落下するブレイドバードに飛び乗り翼を攻撃して飛ばせないように攻撃し続けた。


そして、俺はブレイドバードと一緒に地面に落下した。


「トルネードウインド…ウインドダンス…」


ズドンっ…


俺は地面に激突する直前にブレイドバードから飛び退いて自分にトルネードウインドとウインドダンスを使って落下の衝撃を和らげた。


「いっつううぅぅ…流石に二重がけでも痛いものは痛いな…」


俺と違い直に体制を戻せずに地面に落下したブレイドバードは落下の衝撃でまだしばらくは動けそうにない状態のようだ…


ブレイドバードのHPは残り1本の半分まで減っていた。


これ以上持久戦に持ち込まれてまた空に逃げられるとMPや俺の反応が追いつけないと予感した俺はここで決着を付けないと負けると考え一気に勝負に出た。


「おっしゃー、もうこれ以上の持久戦は沢山だ!一気にいくぜぇぇぇぇえぇえぇ!」


俺はブレイドバードが体制を戻す前にライトニングソードと呼び出していた騎士との連携で続けれる限りの連撃を叩き込んだ。


途中でMPが切れたため、騎士とライトニングソードは連撃の途中で消えてしまったが俺はかまわず攻撃を続けた。


「うおぉぉぉおおおぉおおぉ」


自分の腕がかなりの連続的な攻撃で悲鳴を上げてきてもお構いなしにただひたすらに攻撃し続けた。


ブレイドバードの体制も戻っていたが、攻撃をやめるわけにもいかず攻撃し続けるしかなかった。


ブレイドバードに藻掻かれて暴れられても羽で叩かれても俺は攻撃をやめなかった。


そして、俺のHPも残り少なくなり、ポーションも底を尽きていて、もうだめかと満身創痍の体で最後の一撃を雄叫びと共にブレイドバードに振るった。


ブレイドバードもちょうど同じタイミングで足でキックをしようとしてきていた…


「これで、最後だ…くたばれぇぇぇえぇぇえええぇえ」「グケェェェェッェェエエエエエ」


そして、俺とブレイドバードの攻撃が交差してお互いに向かっていくが、俺はブレイドバードに攻撃を当てた瞬間に意識が朦朧としていて、攻撃されたのかどうかは分からなかった…


「クックエェエグエェェェェェッェェエエエエッェ」


気がつくとブレイドバードの断末魔のような声が響いていた…


それを合図に俺の体力も限界に達していたのか俺はその場にゆっくりと倒れ込んだ。


ブレイドバードだったのであろう粒子の破片が辺りに散らばっていくのが倒れていく最中に少し見えた気がした…


自分の視界の中に【ブレイドバード撃破報酬】というシステムウインドウが表示されても最初はなにも考えられなかったため不思議に眺めていた。

おそらく意識がぼんやりとなっていたのだろう…俺が勝ったということに気がつくまでに体感ではかなり経っていたと思う。

それに気がつくと、あれだけ長いと思っていたボスのHPも疲労が溜まりきっているいまとなっては、もう終わったのか…という気持ちに支配されてしまう。


一体どれだけ長い時間戦っていたのか分からない、体はもうボロボロでしばらくは動けそうにない…

そんな状態まで戦っていたと思うと次第に笑いがこみ上げてきた…それが自分に対する呆れなのか、ボスを倒した歓喜からくるものなのか俺には分からなかった。


「でも、勝ったんだよな…俺一人でボスに勝てたんだよな…」


しばらくボスに勝ったという歓喜に浸っていると唐突にフレンド通信がなり響いた…


満身創痍な体をなんとか動かしながら、俺はシステムウインドウを開いた。


システムウインドウは林檎からの着信を知らせていた。


そして、システムウインドウを開いた瞬間にまたフレンド通信が入ってきたため、俺はすぐにその着信に出た。


「林檎か?どうしたんだ?」


相手は林檎からだったので先に用件を聞こうと思ってそう聞くと…林檎は


「お兄ちゃん!!!いま何時だと思ってるの!!?何度フレンド通信にかけても反応ないし!すごく心配したんだよ!?」


林檎からすごい勢いで問いただされ、俺が一番びっくりだった。


「ぇえ?何時って…何時なんだ?」


そう言いつつシステムウインドウから時刻を確認すると…時刻は午後14時になっていた…自分でご飯のときになったらログアウトするように言っていたのにこのざまじゃなぁ


(VRFPSをしてたときの感覚が蘇ってたのかもな…ずっと一人で篭ってたりしてたし、)


「ごめん、林檎すぐログアウトする」


そして、俺はそのままログアウトした。

誤字脱字、感想、改善点、応援よろしくお願いします。

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