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私という人間
私という人間は、これまでいくつもの失敗をしてきた。
ある時は失恋、ある時は友人選び、ある時は決断。
さて、失敗をした人間がまずすることとは何か、それは後悔である。
ではその次は...?
私は大学に入学してなお、これまでのいくつもの後悔に苛まれていた。
日中は意識が外に向くが、いざ自宅で一人、就寝をするとなればそうもいかない。
意識は外から内に向かい、数多くの後悔が脳裏をよぎる。
ひどい日はそれが朝まで続き、ようやく眠気が訪れる。
日中良好日没不良。
これぞ我が生活ルーティンなのだ。
その日も眠れない夜が訪れた。
私は家に居ても何も変わらぬと考えを、外出をすることにした。
部屋着のまま外へ出ると、春風が頬を撫でる。
日が出ている時とは打って変わってそれは肌を冷たく流れる。
私が住んでいる3階建てのアパートは築50年にもなる。
所々に亀裂が見える籠居だが、住めば都とは良く行ったものだ。
大学から自宅へは徒歩30分ほど。
私は何の考えもなしに大学へと歩みを進めた。
そこで起こった私の春から夏に掛けての波乱万丈は聞くも涙、語るも涙。
私はまた一つ失敗をしてしまったのだ。