表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
18/50

土日に君と妹と.7

これは、ありがとうと言うべきだろう。

ステータスチェックしたら、武器も防具も制服もワンランクもツーランクも上がったのだから。



それは、咲ちゃんや柚子もそのようで涼を追い回すのも止めている。


しかし、喜んでばかりもいられない。

石化している黒野目掛けて魔物が襲って来たのだ。


素早くて厄介なのが、ウルフランナーか。

見た目は狼男?全力ダッシュで襲いかかって来る。

足軽幽霊は、柚子に任せればいい。


試し斬りをしたいとこだけど、僕の強さがバレる。

只でさえ、嫌われて目立っているのに、これ以上目立ちたくない。


まあ、二人にならステータス見せてもいいんだろうけど。

力加減をしながら、無名の名刀になった刀で鞘にいれたままウルフを突く。

そして、横から来た奴を回し蹴り。


「浄化之祝詞!」

柚子の魔法で足軽幽霊を蹴散らし、咲ちゃんの風の刃がマヒスライムを倒す。

ロッドもグレードアップしてるから、風の刃も大きくなっている。



「駄目だ。数が多いな」

特にウルフは、一声鳴くと仲間を呼ぶ。

「私に任せて!道を切り開くから!

お兄ちゃんは、咲ちゃん先輩のサポート!」

「あ、ああ」

僕は無意識に咲ちゃんの手を握って「あ。えへへ。ありがとうございます」と喜んでいるのでスルー。

意識するとこっちが恥ずかしくなる。


「よっと!はっと!」

柚子は、あろうことか黒野の石像を抱えると、ブンブン振り回して魔物を蹴散らすのだ。


「お、おい柚子。それ……」

「ふふ。ドンマイ!」

柚子は、気にした風もなく黒野石像を巧みに操り道を切り開く。


重たい石像を軽々と振れるのは、『力変換』のお陰か。

MPを、力に変換することが出来るのだ。


これで、一日過ぎるまでは、並みの冒険者よりも柚子は強い。


なんだか、だんだんと黒野に同情して来たぞ。

「お兄ちゃん、凄いよ!この石像凄い攻撃力だよ!」

なにか、興奮してるんだけど。

そりゃ、柚子の神楽鈴に比べれば強いだろうけど。


「お兄ちゃん、女の子って怖いね」

「ああ。涼もそう思うんだ」

「うん。男の強き時代が懐かしいよ~」

いつの時代の子供だ、涼は。


その後も、宝箱を発見して開けるとマナポーションやら、麻痺解除薬などが発見されて。


ふと、気づく。次の階段が見つからない。

地図は埋めているのだけど、下へ降りる階段がない。



「涼くんはなにか知らない?」

「う~ん。僕はずっとあの部屋にいたからな」

咲ちゃんに答える涼はふと気づいた。

それは、鎧狸の家族だった。


「うわっ!お兄ちゃん敵だよ!」

「落ち着け、涼」

「あれは、敵じゃないよ。味方だよ」

咲ちゃんの言葉に黒野を投げようとしていた柚子が手を止める。

助かったな、黒野。そこへ、石化が解けて元に戻った黒野は柚子にお姫様抱っこされている。


「だ、大胆な柚子ちゃん」

「な………なっ!なにすんのよ、えっち!」

「ぶべっ!なぜ!?」

柚子にビンタされて地味にダメージを負ってるな。

その間にも鎧狸たちが、腹太鼓でぽんぽこしながらやって来る。


ぽんぽこぽんぽこ言ってる。

「どう言うことでしょうか?」

「うん。なんかついてこいみたいな感じ?」

僕がそう尋ねると、こくこくと頷く。


僕たちが鎧狸についていくと「待ってくださいまし~」と、黒野もついてくる。


しばらく行くと、先程通った道の途中にある扉を開けると、空き教室の中へ入って行く。


その後ろの壁に止まると、お腹をぽんぽこ叩き出した。


すると、ぼうんと煙が溢れて扉が現れたのだ。

「隠し扉かー」

「それは、見つからないですね~」

「ああ。僕の心の隠し扉はいつ、開いてくれるのか」

「ありがとう、鎧狸」

鎧狸たちは、こくこくと頷くと先へ入って行くので僕たちも続く。

この前、助けたお礼なのかもしれない。


「僕のこと、スルーしないでくれ!」

黒野の台詞に付き合ってはいられない。

心の扉は自分で開いて下さい。



つづく



里中勇気 侍 Lv.???

スキル 経験値体質

ダメージ逃がし 呪いの力 見切り 刀技Lv.10


春野 咲 魔法使い Lv.23

スキル 移動補助 気配察知

手を繋ぐ 視界暗転

連続魔法 魔法Lv.3


里中柚子 巫女 Lv.22

スキル 力変換 ハイテンション 回復之祝詞Lv.3


黒野道雲 マナガード Lv.20

魔力吸収 魔力カウンター

女好き


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ