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1-1 始まり

 そりゃー夢だって見る。

 誰だってそうでしょ!

 だって、異世界! だよ?

 いきなりここはあなたのいた世界ではありませんってなったら! 

 異世界なんですっていわれたら!

 なんで私、ここにいるの? 私、よばれたの? 呼ばれちゃったの?

 勇者? 聖女? 魔法とか使えるの? 

 え~、世界とか救ってくれとかいわれちゃうの?

 私すごい! ってなるよね? 

 誰だってそう思うよね? 

 自分は選ばれたんだ! って、思うよね?

 私は特別! ってなるよね!

 私わるくないもん! 

 それなのに、それなのに! そんだけ期待させといて!

 

 私は目の前にいる自分と同じ年ぐらいの少年の首元をつかんだ。


「間違いでしたってなによ~!!!!」

「うるせ~! 首しめんな~!!! それに間違いじゃない! 失敗だ!!」



 よけい悪いわ! なによそれ!

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