表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

短編アラカルト

天地無用

掲載日:2020/06/05

捧げる

 暗闇。黒と白。狭間に閃光が走る。黒と白の界面が膨張する。それは透明だった。反射しない。屈折もない。純粋な透明が顕れた。臨界に達した純粋な透明。真円を象り浮遊する。


 宵が終わる。透明の塊はどこへ導かれるともなく浮上する。速い。風が出てきた。速さを覚えた透明の塊。速度は大きくなる。方向が定まる。風に身を委ねて辿り着く所。やがて忘れてしまう最後に透明だったこと。


 先の尖ったもの。遥か彼方から振りかけられる。周りを飛んでいる内に透明な中心が乱れる。寧ろ秩序だてられた。濁りがどこかから溢れる。もう透明ではなかった。けれどまだ純粋な濁り。


 浮上の速度は大きくなるばかり。突然に衝突。欠けた。割れた。くっついた。濁りが淀む。欠片は宙ぶらりん。離れていく。元あったものの。


 風が青い。どうして青いのか。青いのはどうしてか。あおい。濁ったり光ったり。透過する。色が混じる。青にはならない。青に似る。寄ったり、離れたり。


 青にはなれない。屈折する。速度を失う。遅くない。いつも同じ。終端を迎えた。反転する意識。真実は逆さま。落ちている。ただ一つの落下。


 暗くない。明るくない。落ちていく感覚。暗かった。明るかった。落ちてきた感覚。暗い。暗かった。暗かったのだろうか。同じ速さ。周りも同じ。


 透過する。反射する。屈折する。散乱する。割れた欠片。まだ浮かぶ。そこここに欠片。届かない美しさ。純粋な透明。透明からの景色。透明への景色。同じであって同じではない。


 砕けた。いきなりに崩壊。止まる。始まる。砕け散った。砂になる。小さい。砂より小さい。止まらない。黒と白の奥。浮遊と浮上と落下。いつかの繰り返し。

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※





最後から最初まで読んで頂き有難うございました





※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ