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subtle  作者: 水野葵
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Kill for

 もし、どうしても欲しいものがあったとして

 それがどうやっても手に入らないとしたら


 あなたはどうするだろう?


 もっともらしい理由を並べて諦めるだろうか。

 代わりとなるものを見付けて(こら)えるだろうか。


 いいや、あなたならきっと ―――


「手を伸ばし続けるよ」


 そう、あなたはそういう人だ。


「届くまで、ずっと」


 必ず自分のものにする。


 手段を選ばず

 犠牲も(いと)わず


 ただひたすらに求め続けて ―――


「……お前は?」


 低い声に我に返る。


「お前ならどうする?」


 うろんな目を向けるあなたに

 わたしはゆっくりとほほ笑んだ。


 わたしなら ―――


「忘れてしまいます」


 壊してしまうだろう。


「心に蓋をして」


 誰のものにもならないように

 わたしだけが(めで)られるように


 この手で。


「そうしなければ ―――」


 あなたを壊してしまうから。

日本語題:適応機制

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