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subtle  作者: 水野葵
34/50

Insincere

 窓辺に色付く淡青紫(うすむらさき)

 けぶる瞳。(ほて)肢体(からだ)


「あれは ―――」


 やる、と(ささや)(あま)い声。

 月影(つきあか)りに()れる四片(よひら)


「移り気なお前にぴったりだろう?」


 指先でなぞる。


 あんまりだね、と息を吐くと

 キミは悪戯(いたずら)っぽくほほ笑んだ。


「……似合わないよ」


 そう、似合(につか)わしくない。


紫陽花(あじさい)なんて」


 深い愛情なんて。


「けど、そうだな……」


 細い腰を抱き寄せて

 (まぶた)にそっと口付ける。


「白ならいい」


 アイツだけでいい。


 キミはただアイツだけを

 一途に(おも)い続けたらいい。


 でも、せめて ―――


「白い花ならもらってあげるよ」


 その白い肌は、ボクに。

日本語題:紫陽花あじさい

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