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subtle  作者: 水野葵
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Call me

「―――っ!」


 キミがアイツを呼ぶ。


「……ッ」


 何があったか知らないけれど、

 飲めもしない酒を飲んで

 酔っぱらって、酔いつぶれて。


 それでここに ――― ボクの腕の中にいる。


「……ねぇ」


 いつもそうだ。


 ボクにアイツの影を見て

 求めて、(すが)り付いて。

 ふるえる声で何度も呼ぶ。


 けれど ―――


「呼んでよ……」


 気付いているのかな。


 その白い肌が求めているのは

 腕を、脚を、(から)ませているのは

 ボクであってアイツじゃない。


 そう、アイツじゃないんだ。


 だから ―――


「ボクを……」


 一度でいい。


「ボクだけを ―――」


 忘れてくれ、とは()わないから。

日本語題:人形かたしろの乞い

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― 新着の感想 ―
[良い点] 日本語題の「人形」というのが、本物の人形を指すのか、それとも人形のように扱われるヒトを指すのか、想像力が掻き立てられます。 恋愛に苦しんでいると思われる女性を見守る温かさの中に、艶かしさも…
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