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「…は…さん…華…ん…華さ…華さん」
「ん……あ、夢か…」
「華さんってぇ、気絶した後ぉ起きるまで遅いですよねぇ〜」
「なんで私はここにいるの?」
「冷静ですねぇ〜。華さんが聞いてきましたよねぇ?夢の扱い主がどうやって夢から出るのかってぇ〜」
あ、そんなこと言ったかも。けど言葉でお願いしたかったなぁ…
「それじゃぁ、私の手を握ってくださいねぇ〜」
言われた通りに握ると、
「それじゃぁ、メニュー権限を付与するのでぇお願いしますねぇ〜」
胸の前あたりにタブレットが参上した。うん。もう驚かないよ?平気で浮いてるけど異世界だからね。しょうがないね。
「そしたらぁ、『ワープ』と書かれているものがあるのでぇ、それをタップしてください〜」
言われた通りにタップすると、
「うわぁ…気持ち悪い…」
[x…180.y…194]というような数字が恐ろしい数出てきた。う…これは気持ち悪い…例えるなら箱を開けたらありが大量に入っていた感じ…う、想像したら気持ち悪い…
「そうですかぁ?まぁ、取り敢えずぅ[x…294.y…480]という場所があるのでぇタップしてくださぁい〜」
気持ち悪い…どこ〜…あ、あった…タップして…
「タップしたらぁ、何分後にワープするかぁ、決められるので1分後にセットしてくださぁい」
言われた通りにセットすると…というか、言われた通りにってさっきからたくさん言ってるなぁ…
タイマーが現れた。
「このタイマーがぁ、0になるとぉワープ出来ますよぉ〜。このワープをする瞬間はぁ、目を閉じていないとぉ、危ないですよぉ〜」
なにが見えるんだろうね。と、そんな話をしているうちにあと10秒だ。もう目を閉じておこう…
そして、恐らく0秒になった時に体が浮き上がるような感じがして、地面に着地したような感覚がした。
「華さん、着きましたよぉ〜」
目を開けるとそこは私の家の中だった。あれ?人の家に入れるの?
「これってプライバシーとかあるの?」
「えぇ?プライバシーってなんですかぁ?新しい魔法ですかぁ?」
あ、概念がなかった。
「あ、華さん。おかえりなさい…で良いんですかね?」
「あ、ただいま?」
「これでぇ、ワープ方法は分かりましたねぇ?私がぁ、メニュー権限渡したのでぇ、いつでもワープなどができますよぉ〜」
え?割と凄いの貰ったのかな?
「え⁉︎華さんメニュー権限貰ったんですか⁉︎羨ましいです…」
あ、凄いのかな?
「そうですねぇ…レモンさんにも渡したいんですけどぉ、10年に一回しかぁ渡せないのでぇダメですぅ…ごめんなさいねぇ…」
「あ、はい…」
あ、すごいものだった。というか、今平気で10年に1回しか渡せないって言ってたよね?普通の人にとって10年ってかなり長い時間だよね?
「そういえば、リープとレモンってそれぞれ何歳なの?」
「えぇ?見てわかりますよねぇ?」
「そうですよね?」
「うーん…18歳ぐらい?」
「「え…」」
え?私の目間違ってるかなぁ?
「逆に、華さんは何歳なんですか?」
「え?乙女にそれ聞くの?え?」
「え?それ華さん言います?」
「ごめんごめん、私は…17歳だよ?」
「「え…」」
え…なんかさっきからえ?しか聞かないんですけど?
「それにしては…若いですね…そんなに肌がつやつやでスタイルも良くて可愛いのに17歳なんですか…」
「同感ですぅ…」
え?
「私は8歳です」
「私はぁ…7歳だったと思いますぅ…」
え?
「もしかして、華さんのいた世界とこの世界では年の数え方が違うのかも知れませんね」
「あ、そっか。そういうことか。私のいた世界は365日で1年だったよ?」
「あ、やっぱり違いますね。この世界は2560日で1年ですよ」
あ、やっぱり違うんだ…ん?2560日で1年?私、曜日とかしか気にしてなかったから日にちとか分からなかったけど…
そしたら…レモンが…20480日ぐらい生きてるってこと?それなら…56歳ぐらいじゃん。え?
「あれ?そしたら…華さんはこっちの世界では…えーと…2.3歳ぐらいですね。あー、やっぱりズレてましたね」
「えっと…私の世界で換算すると…レモンが56歳ぐらいなんだけど…」
「えぇ〜…かなり私生きていますよね…」
「少し聞きたいんだけど、レモンってなんでそんな肌とか若いの?」
「えっと…2.3歳ぐらいの時に不老になりました」
「ちょっとそれ教えて」
この後年の話で盛り上がった。
「いやー…気がついたらもうこんな時間ですね」
「そうですねぇ…もう寝たいですぅ…」
「いや、リープのお布団ないんだけど?」
「えぇ〜…」
「華さんの創作で作れば良いんじゃないんですか?」
「あ、そっか。そういえばそんなものもあったね」
「せっかくなのでぇ…羽毛布団にしてくださぁい〜」
「え⁉︎私も羽毛布団欲しいです華さん!」
「あー良いよ。どうせいくつでも出せるだろうし」
「あー…あったかいですぅ…」
「本当ですよね…」
「それじゃおやすみ…」
「あ、華さん、抱き枕にさしてもらって良いですか?」
「大丈夫」
「はーい。抱きつきますねー」
「いや大丈夫の方の大丈夫だったんだけど?」
「えぇ?華さん何言ってるんですかぁ?」
「何言ってるんだろうね…」