弟子(2人目?)
ん……いま何時だろ…
あ、もう12:00だ。ご飯買いに行かなきゃ…と、レモンが抱きついてきてて動かないな。
「レモン。起きてー。Get up!」
「…ふゅー…」
ま、いいか。手をどかしてと…あれ?これレモンじゃないじゃん…
あ、そういえばリープさん?っていう人が来てたんだった。どうやって来たんだろうねー。寝起きの頭だからあんま難しいこと考えたくないなー。
取り敢えず、着替えてご飯買ってこよー。
「ご馳走になりましたぁ〜」
「割と食べるね…なに?ハンバーガー3個しか食べれない私がおかしいの?」
「いや、私はかなり食べる方なので参考にはならないと思います」
「私はぁ、普通の人より多く食べれる感じですねぇ〜」
その割には二人ともスタイル良いんだけど?食べても太らない体質なのかなぁ…
「それで、約束の品をください。早く」
「待ってくださいよぉ〜。む〜… はい、出ましたよぉ〜」
リープさんが手を前に出すと、そこからゲーム機、ソフト、漫画、そしてパジャマが出てきた。
「あ、これ一番最新のゲーム機じゃん!しかも、ゲームソフトは全部私の好みじゃん!あ、この漫画読もうと思ってたやつじゃん!さすが夢の扱い主せんぱーい!」
「いやぁ〜負けましたからねぇ〜きちんと用意しましたよぉ〜?」
「なにがあったんですか華さん…リープさんに勝つなんてかなり凄いことですよー」
聞くと、誰でも一回は夢にリープさんが出てくるらしく勝負を申し込まれるらしい。そして、ほぼ全員が負けて夢の中で奉仕をさせられるらしい。
「まぁ〜ステータスに頼ってましたよねぇ〜?」
「イヤ-ナンノコトダカサッパリデスネ-」
「まぁそれでも負けたのは事実ですからねぇ〜」
いやーこの景品が手に入るなんてやって良かった!これはもう1年間は引きこまれるね。
「それではぁ〜これからお世話になりますねぇ〜」
いやー良かった。ふふふ…このゲームやりたかったんだよねー。
「?華さ〜ん?お世話になりますねぇ〜?」
「え?あ、帰るの?それじゃ見送るよー」
「華さ〜ん?聞こえてませんねぇ〜。それなら…」
そう言ってリープさんは手からハリセンをだし私を叩いたらしい。(らしいというのは私が喜びに浸ってて、周りが全く見えてなかったからだ)
「痛っ…あ、見送り来たってことですね?分かりました」
「いやぁ?これからお世話になります、と言っていましたよぉ〜」
「……え?え?なんで?」
「……えぇ?」
「コホン。ここからは私が説明しますよ華さん」
例のごとくまとめなきゃ。あんな簡単にまとめられることを30分ぐらい話すからね。
・リープさんは夢の中では最強
・リープさんと戦う時はルールがあるらしい
・そのルールは『リープに勝つと、リープを弟子にとる。リープに負けると、リープの僕になる』らしい
・つまり私は勝ったからこうなった
「そうだったんですね。ちなみに、弟子に取らないという方法は?」
「えぇ〜、こんなに可愛い子を弟子に取らないっていうんですかぁ〜?」
「というか、そのルールって貴方が作ったの?面倒臭いの作らないでよ」
「え?私が使ったんじゃないんですよぉ〜?神様が『リープは強いから特別なルールを作りましょう。そうすれば更に負けにくくなるはずです』ってぇ〜」
くっ…あの人め…まさか私の行動を見通して…?
「しかもぉ〜このルールを破るとぉ〜天罰が下るらしいですよぉ〜」
「…具体的には?」
「ん〜例えばぁ〜永遠に暗いところで生きていかさせられる、とかぁ〜1分に一回『ピエ-ピヨ-』と勝手に口にしてしまう呪いをかけられたりとかぁ〜」
うわ…えげつないな…というか2個目はネタじゃん。
「私は弟子に取らなきゃダメなの…?」
「天罰を喰らいたくなければそうですねぇ〜」
取らざるを得ない…のか?
「いやっ!ダメですっ!」
こ、この声は!
「華さんは私の師匠です!誰にも渡しません!」
レ、レモン!変なニュアンスがあったような気がしたけど、リープさんを止めるんだ!
「えぇ〜、もし止めるとぉ〜」
リープさんはレモンに近づき何やら話すとレモンの顔が赤くなり
「…なんでもないです…」
といった。いったい何を言ったの…
「それでぇ〜、私を弟子に取ってくれますかぁ〜?」
「……しょうがない……いいよ……」
「やったぁ〜。ありがとうございますぅ〜」
く…休みたい…
「というか私は何を教えればいいの?」
「んん〜…私が勝手に見て学ぶので特にしなくて大丈夫ですよぉ〜」
あ、割と楽かも。
「それなら良いよ。…そういえばリープさんは」
「華さんはぁ〜師匠なのでぇ〜タメ口で良いですよぉ〜」
「あ、そう?それならリープは夢の扱い主なんだよね?夢から出れるの?いや、今いる時点で出れるんだろうけどどうやって出るの?」
「おぉ〜面白い質問ですねぇ〜良いですよぉ〜それじゃ少し失礼しますねぇ〜」
そう言うと、リープは私の手を握って…
私は気絶した…
最近、華を気絶させまくってると思う今日この頃。