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せめて異世界ではスローライフを送りたかった   作者: くくはちじゅういちさん
夢の扱い人
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「華さ〜ん。起きて下さ〜い。遊びましょぉ〜」

ん…あ、夢だ。

「ん…ただいま華は休眠モード中です。暫くお待ち下さい」

「ん〜?あれぇ?起きてますよねぇ?」

「く…騙されなかったか…」

「流石に騙されませんよぉ〜。さて〜。遊びましょぉ〜」

「うーん…寝ていい?」

「夢の中で寝るんですかぁ?遊びましょうよぉ〜。もし、私に勝ったらぁ、好きなもの1つあげますよぉ〜」

「言ったね?言ったよね?ちょっと本気だそう」

ふふふ…何貰おうかな?やっぱりあっちの世界にあったゲーム機かなー?それとも面白い本かな?迷っちゃうなー。

「それじゃぁ、これで遊びましょぉ〜」

そう言うと少女はオセロを空中から出した。まぁ夢だしね。出方は驚かないよ。

「この世界にオセロってあるんだね」

「いやぁ、無いですよぉ〜。あなたがいた世界にあったものですよねぇ?」

「へぇ…私が異世界人なの知ってるんだ。ま、いいや。ちなみにルールとか分かってるの?」

「勿論ですよぉ〜。世界チャンピオンより強いですよぉ〜。きちんとあの人の夢に入って戦って勝ってきましたからぁ〜」

「え?それなら地球人の夢にも入れるの?あなたはどの場所の人の夢でも入れるって事?」

「そうですねぇ〜。実はぁ、あなたの夢に入ったこともあるんですよぉ〜。あの時も可愛かったですよねぇ〜。と、そろそろオセロ始めましょぉ〜」

勝てるのかな、これ。取り敢えずステータスいじって…取り敢えず『オセロで絶対勝てるようになる』…とこれで勝てるかな?

「それじゃあこっちにある部屋でぇ、やりましょぉ〜」

少女に案内された部屋は、凄く可愛らしい部屋だった。部屋の中にはぬいぐるみが沢山あり、ベッドにもぬいぐるみがあった。

「そこのぉ〜椅子に座ってぇくださいねぇ」

言われた通りに座ると、その対面に少女は座り机にオセロを置いた。

「頑張りますよぉ〜。ちなみにぃ、私が勝ったらなんでもひとつやって下さいねぇ〜」

「あ、いいよ」

「それじゃあ私はぁ、後攻でいいですよぉ」

「あ、はい。分かりました」





「負けちゃいましたぁ…悔しいですよぉ〜…もう一回やってくださ〜い…」

「え?それならもう一回勝ったらもう一個私のお願い聞いてね」

ちなみに結果は圧勝だった。なんか腕が勝手に動いて勝ったもん。ふふふ、これで何か貰える。何にしようかなー。やっぱり面白い本かなー?




「…これで、10連敗目ですねぇ…」

「まだやるの?」

「これ以上は良いですぅ…」

なんか可哀想に見えてきた。なんか悲しんでるもん。けど、欲しいものは貰おー。

「それじゃ、欲しいもの言うね。前の世界にあったゲーム機1個とゲームソフト5個と、面白い本3冊と、あなたが着てるパジャマと同じ物頂戴」

「むぅ…遠慮しないんですねぇ…まぁ良いですよぉ〜。久しぶりに遊び相手ができて楽しかったですぅ。それじゃここで渡してもぉ、現実には持ってけないのでぇ〜。現実で渡しますねぇ」

「そういえばこの世界から貴方が出ることってできるの?夢の扱い人だっけ?それだと出れなかったりしないの?」

「一応でれますよぉ〜。けれどぉ〜最近は出てませんねぇ〜。夢の世界でぇ色んな人の夢を見るのは楽しいですのでぇ〜」

「そうなんだ。割と楽しんでるんだね。そういえば夢の扱い人っていうのに何時なったの?なんか、見た目通りの年齢の気がしないんだよね」

「おぉ〜。鋭いですねぇ〜。良いですよぉ〜答えましょぉ〜。ただぁ、そろそろ朝になるのでぇ〜、後でにしましょぉ〜」

そうして私は気絶した…





「ん…ふわぁ…眠いなぁ……ちょっ!レモン!脇腹ぎゅっとしないで!くすぐったい!」

「えぇ〜?良いじゃないですかぁ〜」

え?レモンってこんな喋り方だったっけ?

「わざわざここまで来たんですしぃ〜。大変だったんですよぉ〜」

「…夢か…寝よう…」

「華さん!夢じゃないですよ!リープさんが来たんですよ!」

「…リープさんって…誰?」

「私のことですよぉ〜。名前言ってませんでしたねぇ〜」

「…それじゃこれは夢じゃないの?」

「そうですよぉ〜」

「そっか…寝るね」

「なんでですかぁ?」

「二度寝だよ二度寝…スヤァ…」

「私も久しぶりにこっち来たら疲れちゃいましたぁ〜…私も寝ますぅ…」

「それじゃ私も寝ますね…」

そうして仲良く二度寝した。

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