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せめて異世界ではスローライフを送りたかった   作者: くくはちじゅういちさん
謎の美少女、現る?
37/79

決闘(その後)

「いやー、まさか魅了してくるとは思ってませんでしたっ!」

「あーはい。とりあえず用件お願いします」

「そりゃ決闘の感想ですよ!」

いや、決闘終わった時にしてれば良かったじゃん… なんでわざわざ翌日に来て朝早く起こすのさ…レモンは起こさないであげたけどさ…今思うとこの苦しみを共感したい…

「いやー、まさかMP切れしているっていうブラフだったなんて。けれどあの魔法って一回打つのにMP1000ほど使うんですよね。しかもそれを3発撃ってますからね…MPどれだけあるんですか?」

「いやーただの賢者ですよ。ただMPが多いだけです」

「そうなんですか!あ、あと『神レベルな魅了』なんて聞いたことないんですよ。それ、何の本に載ってました?」

あ、創作しましたー、なんて口が裂けても言えない。あれ?割とやばいことしたかも。

「いやー私の親から直に教えてもらったんですよ。強いですよねー」

「いや本当に強いですよね!」

よ、よし。バレてないよね?

「それじゃ私の用件(・・・・)は終わりました。決闘ありがとうございました!」

うん?私の用件?何?人格変化とか?アハハ、そんなわけないじゃん。え?フラグ?いやいや現実(リアル)ではフラグなんてないからね。大丈夫だって。

「それじゃ『表裏変化』!」

え?

「…こんにちは…いや、初めましての方が合っていますね…レントです。初めまして…」

あれ?

「…もしかして困惑していますか…?それなら…」

頭撫でられた…落ち着くような…

あ!意識戻った!危なかった…一瞬あっちの世界に行ってしまったような気がした…

よし、状況は… レドミさんが決闘の感想を私に言いに来て、『表裏変化』っていうやつを使って、おそらく別人格に変わったのかな…?

「私はのレントです。のレントの別人格、と呼称されているものです…」

え?レドミさんはレントと呼ばれているの?あれ?

「私は表のレントに依頼して…あなたに会いに行ってもらいました…私の用事は…あなたに質問をすることです…」

やばい。頭が痛い…情報量が多い…

「あなたは…異世界人ですよね…?」

頭が痛い…

あれ?今この子なんて言った?異世界人?なんでバレたんだろう?とりあえずはぐらかさなきゃ。嘘発見器とか絶対あるよ。

「いや…私は…」

はぐらかせない…

「大丈夫ですよ…この世界の人々は異世界人に対して…強いですが、私は…大丈夫ですよ…だから…本当のことを…お願いします…」

やっぱり異世界人ってバレたらやばかったんだ。隠してて良かった…

私のかんだけどこの人は信用しても良い気がする…というか嘘はつけない…絶対バレる…

「…はい。私は異世界から来ました。私から言わせてもらうとこちらの方が異世界なんですがね」

「…やはりそうでしたか…打ち明けてくださり…ありがとうございます…」

「いえいえ。もうバレてしまっているので少しこの世界のことを教えてもらえませんか?あと、私が異世界人と分かった理由も」

「はい…私が喋ると…時間がかかるので…の私に…変えます…『裏表変化』…」

「はい!私です!」

あ、頭が…同じ声なのに喋り方が違うだけでこんなに混乱するものなのか…

「それじゃ私から説明させていただきますね…」

長い話だった…とりあえず要約したらこうだよね?

・この世界は私がいた世界で言うところのRPGジャンルらしい

・この世界で異世界人はかなり嫌われている

・異世界人は己の力で暴れることが多いから

・分かったときは『神レベルな魅了』とステータスを見たとき

らしい。そういえばレモンもこの二つ見てたような…?もしかしてレモンも気づいているのかな…?

「ということです!分かりました?私は異世界人さんの事を悪い風に思ってません!むしろ私は異世界人さんの味方です!それでお願いがあるんですが…」

まって情報量が多すぎるでしょ…

「月1ぐらいであなたの事を調べさせていただけないでしょうか?」

え?なんで?もしかして…

「ステータス改変について…?」

「あ、自覚してたんですか!というより華さんはなぜこのステータスを隠蔽しようとしないんですか?」

え?そんなことできるの?

「はい!もちろん!」

あ、声に出していた…

「それであなたの事を月1ペースで調べさせていただいてもよろしいですか?」

「うん。良いよ」

「ありがとうございます!表裏の両方のレントからお礼を言います!それでは明日また来ます!」

そうしてレントさん?レドミさん?は帰っていった。

とりあえず二度寝しよう…

その前にレモンに聞いておこう。

「レモン、起きて」

「むー…はっ!ここはマイハウス!あ、華さん、どうしました?」

「レモンって私が異世界人って気づいてた?」

「…私が気づいていることに気づかれていたんですか…はい。そうですよ」

「具体的にいつから?」

「えっと、ステータス見たときにあれ?っとなり、空を飛んだときに完全に理解しました」

「レモンはさ、私の事を敵だと思わないの?私は異世界人なんだよ?」

「……」

ぎゅっとレモンが抱きついてきた。

「そんな訳ないじゃないですか!華さんは私の師匠ですからね!私は華さんの事を本当に尊敬していますし、華さんが暴れるような人でないことも知っていますからね!」

「レモン…うぅ…なんてレモンは偉い子なんだ…」

「そうですよね!私、偉いですよね!」

「あ、今図に乗ったから偉くないね」

「ひどいですよぉ…」

まぁ、そんなことは良いとして寝よう…

異世界人ってことは隠しといて正解だったね…

私は浅い眠りに落ちた…

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